顧客へのサポートを電話応対中心としている企業の場合、顧客への対応を履歴化し社内にノウハウとして蓄積するにはどうすればよいのでしょうか。通話のたびにその履歴をセールスフォースのような営業管理ツールに手動登録する運用を行っているところも多いかもしれません。しかし、この方法だと手間取ってしまい、円滑な業務を行う上での足かせになりかねません。このような通話業務をサポートするためのコールシステムに「コールコネクト」というサービスがあります。どのような特徴があるのでしょうか。
この記事の目次
1 コールコネクトの特徴や使い方引用:https://www.callconnect.jp/
「コールコネクト」は、インターネット回線を通じてWebブラウザで電話の受発信ができる通話システムです。そしてこのサービスは、顧客への問合せ対応を業務とする「カスタマーサポート(以下「CS」)」に向けたものです。
CSは、膨大な顧客の応対を限られたスタッフで行う必要があります。時には度重なる問合せに同じ担当者が応対できない場合もありますが、顧客側からは「前回の問合せ内容を踏まえた回答」と高い要望値を期待されることがあります。そのため、顧客ごとの問合せについて履歴を残すのが、CSサービスの質を高めることに直結します。
コールコネクトでは、この「履歴化」という点を自動で残す機能を有しています。
コールコネクトに搭載された機能は、下記の通りです。
一般的なビジネスフォンでは、受発信と保留・内線・取次はできますが、電話の相手や、その人との過去の応対履歴などを知るためには、別ツールを併用する必要が出てきます。
「コールコネクト」では、上記の機能に掲げた顧客情報の管理やクリックコール数のカウント、営業時間外対応などの、通常のビジネスフォンにはない機能を用い、電話応対を便利で、アフターフォローがしやすい体制をサポートする機能を有しています。
また、迷惑電話として番号を登録しておくと、電話への応対自体を避けることができるため応対時間のロスによる業務非効率化を未然に防ぐことができます。
さらに、通話内容の録音機能により、当事者や第三者が通話内容を確認することができるため、通話中の会話の取りこぼしやサポート不備によるトラブルを軽減・回避することが期待できます。
コールコネクトには、14日間の無料体験期間が用意されています。
Webからの申込みが可能で、インターネット回線とWebブラウザがあれば、通話システムの特別な工事等は不要です。通話音質の向上を図る場合はヘッドセットを利用すると便利です。
コールコネクトは、スタートアップのような小規模の会社からコールセンターのような大規模な事業まで、幅広いプランが用意されています。
たとえば、複数の電話番号が取得できるため、キャンペーン別に電話番号を取得することも可能です。また、クラウド型サービスという利点を生かし、在宅型コールセンターを運用することもできます。
コールコネクトの特徴を、競合サービスであるTwilioとも比較してみます。
SMSやチャットサービス、FAXなど、複数のコミュニケーション方法に対応している「Twilio」に対して、「コールコネクト」は電話に特化したサービスを展開しています。
両ツールともに、初期費用は発生しません。前払いでチャージしたポイントから利用分料金を支払う「Twilio」に対し、「コールコネクト」はシステムの月額料金と電話回線費用の2種類が支払い対象です。月初に当月のシステム利用料とあわせ、前月の電話回線利用分の費用が引き落としされます。
コールコネクトの運営会社である「合同会社selfree」についても、ご紹介します。
合同会社selfreeは、2014年に創業しました。
昨今ベンチャーキャピタルなどからの巨額の投資をもとに事業を急拡大している企業が多い中、selfreeは自己資本で事業を運営する「ブートストラップ型」の企業です。
また、同様のブートストラップ企業の紹介を兼ねた勉強会イベント「Bootstrap Night!」を主催するなど、自社だけの取り組みに限らず、周囲を巻き込みながら精力的に活動をしています。
企業概要に記載された事業内容は下記の2軸です。
「wellcast」は、2018年6月にリリースされたサービスです。
これは、オンライン上で行うセミナー(「ウェビナー」)を実施することができるツールで、エンドクライアントに対して顧客のサービス理解を深めてもらうための取り組みを実現するためのツールです。
それ以外にも、カスタマーサポートの情報メディア「Support Times」を運営しており、システム構築だけではなくカスタマーサポートの当事者目線でサービスを展開しています。
引用:https://www.callconnect.jp/
公式サイトにて掲げている連携可能外部ツールは下記です。
各種ツールの仕様により連携できる内容には差がありますが、多数国内外のツールとの連携実装により選択肢が広いです。また現状連携していない新ツールなどの場合でも、APIを「JOSN」という形式で出力することができれば対応の検討も可能です。そのため、上記以外のツールとの連携拡大も今後期待できそうです。
また「独自のCRMツール」については、Webhook連携とCall Connect REST APIの活用で基本的な連携が可能とのことです。ただし個社ごとに自社のCRMツールへの実装が必要です。個社ごとの運用担当エンジニアに実装可否をあらかじめ確認するようにしましょう。
引用:https://www.callconnect.jp/
コールコネクトは、電話でのサポートに特化したツールで、多数のツールとの連携が可能です。
企業としてもカスタマーサポート向けメディアを運営しており、カスタマーサポートに寄り添ったサービスを展開しています。また、よくある質問の中に、ベンダー向けのシステム連携要件を公開しており、他ツールとの連携にも積極的な姿勢が見られます。今後も新しいサービスとの連携拡大が期待できそうです。
弊社トライエッジでは、電話番号をはじめとした顧客情報の管理や、電話を含めた営業・マーケティング手法のアドバイスなどを行っております。ご興味のある方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。