SFA / CRMを活用する中で、プロパティの持つ値を自動で計算したいケースが出てくることがあります。HubSpotには計算プロパティという機能があり、プロパティ同士の数値を計算して、その結果を別のプロパティに格納することができます。今回は、その計算プロパティについて紹介していきたいと思います。
*計算プロパティはMarketing Hub Professional, Enterprise / Sales Hub Professional, Enterprise / Service Hub Professional, Enterprise / Operations Hub Professional / CMS Hub Professional, Enterpriseにて利用可能です。
この記事の目次
1 HubSpotの計算プロパティとは?HubSpotの計算プロパティでは、プロパティに入っている数値同士を演算してその結果を別のプロパティに格納することができます。計算プロパティとして計算できるのは以下の内容となります。
これを用いることで例えば以下のような計算ができるようになります。
取引オブジェクトに対して、売上額は”総額”というプロパティにて用意されているかと思います。これと、新たに”原価”という項目を作成し、この2つの差分を計算プロパティで算出することで粗利益を自動でプロパティとして保持することができます。取り扱う製品やサービスによっても異なりますが、営業チームにとって売上と同等に重要な指標となりうる粗利益、これを自動で算出することができるので、粗利額のグラフなども作成できるようになります。
取引プロパティの取引作成日とクローズ日を用いて、取引毎の受注日数を算出することができます。このデータを用いることで取引の金額によって受注までの日数に差があるのかないのかなどのグラフを作成でき、営業チームとしてどういった案件に注力することが売上拡大につながるのかを分析することができるようになります。
取引オブジェクトの最大値を企業オブジェクトに格納することによって、企業毎の最大取引額を算出することができます。企業毎にどのくらいのポテンシャルがあるのかを図る指標と考えても良いのではないでしょうか?
今回は、取引オブジェクトを活用して、粗利益を算出する計算プロパティを作成していきたいと思います。
前提として、計算式には以下の2つのプロパティを利用します。
まず、[設定]から[プロパティ]を選択して、オブジェクトを[取引プロパティ]にします。そのうえで、[プロパティを作成]を選択します。
次に新規プロパティの情報を設定します。今回は粗利益のプロパティを作成したいので[ラベル]を粗利益とします。
次にフィールドタイプを選択します。今回は、粗利益を算出するのに計算を行いたいので[計算]のフィールドタイプを選択します。
次に計算プロパティーのタイプを選択します。こちらはカスタム式で問題ありません。計算式の部分には
金額 – 原価
と入れておきましょう。
*下記「ヒント」という部分にも記載がありますが、このカスタム式の場合、数値プロパティに値がない場合は、計算がされない仕様になっています。したがって今回の場合でいうと、原価の欄をワークフローなどを用いて取引が作成された段階で”0”にすることをオススメします。そうすることで、原価に値を入れなかったとしても粗利が計算されることになります。
計算プロパティを設定した結果が以下となります。
金額 – 原価 = 粗利益
として計算されていることがわかるかと思います。また上記で記載の通り、原価のプロパティに値が入っていない場合は、計算プロパティが動かず、粗利益の値が入らない、という点にも注意が必要です。
HubSpotには、さまざまな使い方や活用方法があります。CRMの基本的な機能は無料で使用でき、自社の営業やマーケティング、カスタマーサービスの業務スタイルに合わせて、必要な要素だけで設計できる点が魅力です。
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