マーケティング業務の内製化は、潤沢な人的リソースがあれば可能です。しかし、人手が不十分なら内製と外注を分けたほうがコストパフォーマンスもよくスピーディーに進みます。今回は、内製化のメリット・デメリットから、内製に向き・不向きな項目をお伝えします。
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この記事の目次
1.1 マーケティング内製化のメリットマーケティング業務の内製化とは、これまで外注していた業務や施策を社内で行っていくことです。ここで内製化のメリット・デメリットを見ていきましょう。
マーケティングを内製化する際のメリットには、大きく以下の3つがあります。それぞれについて説明していきます。
マーケティングを内製化すると、自社の業界や顧客、商品やサービスを熟知した社員が業務にあたります。その知識や知見のレベルは、外注先より深いはずです。
実際に顧客やユーザーの反応(ニーズ)に触れ、何が役立つのか、どのようなコピーが響くか、同業他社との差別化には何が有効なのかも知っているでしょう。そのため、顧客やユーザーのニーズに合った施策が実行しやすいのです。
マーケティング業務を外注する場合、業者選択や契約、打ち合わせの時間が必要となります。しかし内製化してしまえば、業務もコミュニケーションも自社で完結できるのです。
外注よりも圧倒的に少ないタイムロスで実行できます。いいアイデアや企画があるときはもちろん、急な変更や方向転換が必要になった場合も、スピーディーに対応できるでしょう。
社員が業務にあたれば、社内に自社独自のノウハウを蓄積できます。企画から運用まで、試行錯誤して積み上げた知見やノウハウは大きなプラスとなるでしょう。
プロセスのブラッシュアップを重ねる中で、次世代社員も育成できます。上記の2つのメリットを考えても、その蓄積は大きな財産となるはずです。
一見良いことばかりに思えるマーケティングの内製化にもデメリットがあります。このデメリットが大きく影響するかは、企業の状況にもよるでしょう。
外注費は、必要に応じて支払う変動的なもので、社内の財政が苦しいときなどはコントロールできます。
しかし、マーケティングを内製化する場合は、社内に専門知識やスキルを持つ人材が必要です。つまり、固定で人件費が発生します。マーケティング経験者は給与水準も比較的高いので、この点はデメリットといえるでしょう。
マーケティングにおいて外注への依存度が高い組織ほど、内製化する際はマーケティング知識や経験を持つ人材の採用が不可欠です。事業運営におけるマーケティングの重要性が高まる昨今、有能なマーケティング人材を確保する難易度も高く、時間がかかるでしょう。
マーケティング施策において全般的にいえることですが、成果が出るまでには時間がかかります。マーケティング施策の多くがPDCAを繰り返し、ノウハウを使い、顧客を育成する時間が必要です。知識や経験がまだ浅い段階では、さらに長い時間を要する可能性が高いでしょう。
マーケティング施策といっても、その種類は多岐にわたります。自社のマーケティングのコアとなる項目については、内製化するのが理想です。
社内に専門的な知識やスキルを持つ人材がいない場合は、専門のコンサルタントなどに相談しながら進めるといいでしょう。ここから、マーケティングの内製化に向いている項目を解説します。
マーケティング戦略は自社のマーケティング活動の軸です。自社事業や商品・サービスを熟知する人材が深く関わり、考えていくべきでしょう。たとえば、ターゲットやペルソナの設定、コンセプトの策定、カスタマージャーニーの作成などがあげられます。
マーケティングで効果的なのがさまざまなWebコンテンツの発信です。とくに自社が持つ独自のノウハウや自社事業の分析から導き出したキャッチーな情報などを届けられます。
独自コンテンツづくりは内製するのがよいでしょう。見込み客の顧客化やファン化に役立ちます。
リソースが整っていれば、基本的にはどのような施策でも内製化は可能です。言い換えると、リソースに不足がある項目の内製化は難点が残ります。施策を実行・運用するための必要な知識やスキルが社内にないのであれば外注のほうが得策かもしれません。
Webサイト制作やリニューアルには、専門的な知識やスキルが求められます。学習範囲も広く、習得には時間がかかるものです。しかし、作ってしまえば、継続的に必要とされる技術ではありません。外注したほうがスピードも早いですし、コストパフォーマンスもよいでしょう。
Web広告は高い効果が見込める反面、競合も多いため一定のノウハウが必要です。成果をあげるためには細かい作業も伴います。費用対効果をあげるためにも、広告運用のプロへの外注が向いているかもしれません。
マーケティング業務を内製化するメリットは多く、予算や人員、知識やスキルなどのリソースがあれば内製化するのが理想です。しかし、リソースがない、あるいは不足する場合は、返って時間や費用がかさんでしまうことが多いでしょう。
自社の状況を踏まえて、外注と内製化をうまく分けていくことをおすすめします。自社のマーケティング業務を見渡すと、外注するか内製するかで迷われる方も多いかもしれません。
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