「記念日マーケティング」は、うまく軌道に乗せることができると非常に費用対効果の良いマーケティング手法です。例えば、今やすっかり記念日として定着した「ポッキーの日」は、11月のポッキーの売上を約3倍にする影響力がありました。この記事では、記念日マーケティングの詳細と、グリコやmeiji、集英社の事例、実践ポイントを詳しく説明していきます。
この記事の目次
1 バレンタインデーが代表例!記念日マーケティングがおよぼす影響力とは記念日マーケティングとは、具体的にどのようなものでしょうか?最も成功した事例といえる「バレンタインデー」を例に説明していきます。
バレンタインデーにチョコを渡す習慣は製菓メーカーが考えたものと言われていますが、日本ほどビッグイベントとして扱う国はありません。製菓業界がプロモーションを行い、商品(チョコ)と2月14日限定の特別な体験を提案したからこそ、今の大きなマーケットに成長したのです。また、女性から男性にチョコを送ることが完全に定着した今、友チョコ(女性同士)や強敵チョコ(男同士)のように、水平展開もできています。
バレンタインの成功事例から、記念日マーケティングは、特定の日に商品を関連づけたブランディングと考えることができます。特定の商品をテーマにして、消費者に「この日に特別な体験や価値観、連帯感などを得ましょう」と提案するわけです。そして、この「○月○日=〜の日」というブランディングが成功した際の影響力が非常に大きなことは、2月14日の前後の様子を見ているとおわかりいただけるでしょう。
それでは、記念日マーケティングの成功事例をご紹介していきます。比較的単価が安く、どこでも入手できる商品のほうが相性が良いことがわかります。
11月11日の数字の並びから上手に商品を連想させたのが「ポッキーの日」です。ポッキーの日は「平成11年11月11日」と1が6個並んだ日にスタートし、注目を集めました。その後もCMや店頭プロモーション、昨今ではSNSとの連携も行い、毎年11月11日に話題に上がるよう努めています。そして、結果として、見事に毎年売上のピークを作っています。安価で簡単に入手できる商材と、記念日マーケティングとの相性の良さが伺えますね。
山の日が新しく祝日に制定された際に便乗して、「きのこの山」の記念日マーケティングが始められました。祝日であることを生かし、東京タワーでのリアルイベント等を展開しています。記念日マーケティングというと、数字の語呂合わせで当てはまる日を探そうとしてしまいがちですが、既存の記念日に便乗してしまうのも一つの手ですね。
出典:https://sp.shonenjump.com/j/op-20th-anniv/
連載開始から20周年を記念し、7月22日をONE PIECEの日として日本記念日協会に申請しました。そして、各種リアルイベントを開催し、関連商品の販売を行いました。ロングラン商材のアニバーサリーを記念して、記念日マーケティングを始めたり、ブランドの再編を行ったりするのも良い考えですね。
いずれの事例も、既存の商品を生かし、特定の日に特別な体験や話題性を提供することで盛り上がりを見せています。単に「この日が記念日です」と打ち立てるのではなく、マーケティングの原則どおり、ベネフィットも盛り込まないと定着しないことが伺えます。
紹介した事例は派手にCMなども行っていますが、今はSNSやWebでの拡散も見込めます。重要なのは、その商材のターゲットに対して、記念日マーケティングを通してどのような価値を提供するか、そしてそれをどう伝えるかということです。最初は単純にセールやユーザーミーティング等を実施して、新商品の紹介や新規顧客の獲得を目指すだけでも効果が見込めることでしょう。
記念日マーケティングにおいて、重要なのは下記の3点です。
ぜひ記念日マーケティングを実践して、売上と利益向上を目指しましょう!
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