これまで、CRMを導入するメリットとして、営業報告や営業に関連する数字が一元化できることについてお伝えしてきました。しかし、CRMを導入した後のルールを事前に決めておかないと、せっかく一元化した情報がまたバラバラになってしまいます。CRM導入前の準備として、前回は情報の一元化の順準備をしておくことの必要性についてご紹介しましたが、今回は事前に定めておくべき重要なKPIの定義や運用ルールについて考えていきましょう。
この記事の目次
1 CRMの導入前に登録内容と基準を精査しようCRMを導入する前に、CRMに何を登録していくのか、また何を基準とするのかを話し合っておきましょう。これらを事前に決めておくと、導入後の運用がスムーズになり、メンバーたちにも定着しやすくなります。
まずは、営業活動の件数をカウントするときの定義について改めて見直しておく必要があります。理想は、誰がCRMに入力してもその内容に差異が出ないように、カウントの基準や項目をしっかりと整理して明文化しておくことです。
たとえば、「営業活動」や「商談」など単語の認識について、考えられる定義を挙げてみましょう。
などです。
場合によっては、同じ企業内、同じチームのメンバー間でも、認識が違っている場合があります。同数の結果でも、Aさんの基準では5件とカウントしていたものが、Bさんの基準では10件とカウントされてしまっていたなどの認識の違いもよくあることです。
こういった差異を把握し、議論によってすり合わせ、何をもって1件の「商談」とするのか、また、その「商談」が進捗したときのステータスをどういった言葉で表現するのか(成約済、Aヨミ、Bヨミなど)、メンバー全員で共通の認識を持てるようにしておきましょう。
言葉の定義をすり合わせるだけでは、CRM導入前の準備としては不十分です。定義だけ決めてCRMの入力は各々の感覚に任せるという方法だと、CRM運用後に溜まっていく情報もバラバラになってしまいます。
社内で「商談」の定義やカウント方法、KPIなどについて共通の認識を持つことができたら、次は、CRMの入力方法や選択肢の設定についても、問題がないかを検証していきましょう。
おすすめは、入力項目をできるだけ選択肢に落とし込み、CRM入力時はプルダウンの選択していくだけで状況の共有ができるようにすることです。
日次で何度も入力をする活動履歴の項目を自由記述にしてしまうと、人によって書き方や使う言葉が異なり、データとしてまとめたいときに統計や分析に時間がかかってしまいます。
CRMはできるだけ事前に定めた選択肢を使って記録を行うようにし、当てはまらない場合のみ自由記述をするという形にしておくと、情報がバラバラにならず、統計や分析もスムーズになります。
CRMを導入する前に、営業活動に関する言葉やKPIに紐づく項目の定義を明文化しておくと、利用するメンバー間で共通の認識のもとCRMを運用していくことができます。
さらに、CRMに入力を行う際に必要となる項目や選択肢も社内で議論し、仕様を予め整理し確定させておくことでCRM導入によって享受できるメリットをより大きくできるのでしっかりと準備をしておきましょう。
この記事で取り上げた定義の明文化やCRMの運用ルールについても、弊社ではコンサルティングを行っております。CRMの導入をお考えの企業様、些細なことでも相談に乗りますので、まずはお問い合わせをしてみてくださいね。