Excelは顧客データの管理にも便利で使いやすいツールとして普及しています。しかし、リモートワークが浸透した昨今、不便な側面も出てきているようです。本記事では、エクセルでの顧客管理方法とエクセルを活用するメリットとデメリットを解説します。
この記事の目次
1.1 顧客管理に必要な項目顧客管理を行う際は、どのツールを使う場合も必要な項目を含んでいなければなりません。ここでは、顧客管理に必要な項目と顧客管理にエクセルを活用する場合の注意点を解説します。
顧客管理データに必要な項目は、事業がBtoBかBtoCかでも異なります。ここでは、おもにBtoBについて必要とされる項目をまとめました。
同じBtoBでも、事業やサービスの特性ごとに必要項目の取捨選択は必要です。ちなみにBtoCの場合は、さらに個人情報寄りの性別、生年月日、趣向、家族構成などの項目も役立ちます。
エクセルには項目を並び替える「ソート機能」や、該当する行のみ抽出表示する「フィルタ機能」があります。エクセルでのデータ管理において使いこなしたい機能です。データ(情報)を横並びに入力するとソート・フィルター機能が使えません。便利な機能を有効活用するために、項目名は横方向に並べ、入力データは縦(同列)に入力しましょう。
また、データ内に行間や空白セルを作らないことも覚えておきたいポイントです。行間や空白セルがあると並び替えや抽出の際にデータが途切れ、正確な情報が反映されません。見栄えは、セルの高さや幅を変えて調節します。
ただし、タイトル行とテーブル(表)の間は1行間隔を空けましょう。
少人数の会社や顧客の数が少ない会社、個人事業主であれば特に、顧客管理はエクセルで十分な場合が多くあります。まずは、エクセルを使って顧客を管理するメリットを解説します。
エクセルは、WindowsPCに標準ソフトとして搭載されることが多いでしょう。顧客管理にエクセルを使えば、新たにコストを発生させる必要はありません。専用のクラウドのツールを導入・運用する場合と比較しても圧倒的にコストを抑えられます。
エクセルは多くの会社で活用されており、その操作はビジネスパーソンのベーシックスキルです。そのため、多くの人が基本操作を習得しています。入力・編集・グラフ作成など操作はいたって単純で、誰もがわかる、扱いやすいツールです。使い方や見方を教える必要性が低いのもメリットの一つでしょう。
エクセルの活用範囲は広く、知識とスキルがあれば自由度の高い使い方が可能です。基本的なフォーマットは簡単に作成・変更・編集・組み換えができます。関数を使えば計算や分析などは容易になるでしょう。また、マクロを組めれば定型作業の自動化もできます。
続いて、エクセルで顧客管理をするデメリットについて見ていきましょう。これからあげるデメリットの多くは、CRMなどのクラウドツールを使えば解決できます。
エクセルは、基本的に複数人での同時操作には向いていません。誰かが作業中の場合は、書き換えができず、ほかの人は自分の入力や処理を待つ必要があります。待つ間にほかの仕事をしていて、エクセル作業を忘れてしまうなど、効率化や業務の定例化にも影響を及ぼす可能性もあります。
現在は、オンライン機能により複数人での操作も可能ですが、共有設定には新たな操作が伴います。それでも同時に作業する場合、それぞれの入力や編集が確実に反映されなかったり、誤操作が起きたりすることもあるようです。
エクセルは、外出先やリモートワークなどオフィスから離れた場所からの操作はしにくくなります。外出先や自宅で使うデバイスによって、エクセルのバージョン違いで見え方が異なることも多いのです。
同時編集ができない点と相まって、情報のアップデート作業が遅れたり滞ったりする可能性が高くなるでしょう。
エクセルは、ファイルの情報共有にも難があります。共有サーバーに入れる方法もありますが、オフィス以外からの社内サーバーへのアクセスを制限しているところも多いでしょう。
そうなると、メールなどの添付・転送で共有するしかありません。手間がかかるだけでなく、あちこちにいるメンバーが操作した更新版が行き交うため、最新版の把握が困難になるでしょう。
エクセルは、関数やマクロを使うと活用幅が広がり、業務効率も向上します。しかし、高度な機能を使うには、相応の知識とスキルが必要です。
高度な機能が用いられているほど、そのエクセルファイルの操作の難易度が上がり、扱える人が限られてしまう可能性があります。また、設定した数式やマクロが壊れてしまった際に直すのが大変なのも悩ましい点です。
エクセルは、コストを抑えて使える、扱いやすいツールとして活用されてきました。しかし、複数人で情報共有や顧客管理をしたり積極的にテレワークを導入したりしている組織では、デメリットを感じる方が増えているようです。ご紹介したエクセル活用の難点は、CRMへの移行で解決できます。
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