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HOME MEDIA CRM / SFA 2024年4月8日

Excelで顧客管理をする方法:必要な項目とシート設計のルール

Excelでの顧客管理は、項目名を横・データを縦に並べ、行間や空白セルを作らないことが前提条件です。この形になっていないとソートもフィルタも効きません。BtoBで必要な5種類の項目と、シートを作るときの3つのルール、そしてExcelのままでは解決しない4つの限界をまとめて整理しました。

Excelで顧客管理をするなら、項目名を横方向(1行目)に並べ、入力データを縦方向(同じ列)に入れてください。そしてデータの中に行間や空白セルを作らないでください。

この形になっていないと、ソートもフィルタも効きません。 Excelで顧客を管理する価値のほとんどは、この2つの機能で「条件に合う顧客を絞り込めること」にあるため、並べ方を間違えると管理表として機能しなくなります。

この記事では、BtoBの顧客管理に必要な項目と、シートの作り方、そしてExcelのままでは解決しない限界を整理します。

顧客管理に必要な項目は何ですか?

顧客管理データに必要な項目は、事業がBtoBかBtoCかで異なります。ここでは、おもにBtoBについて必要とされる項目を挙げます。

  • 企業情報:会社名、事業内容(業種)、所在地、電話番号、従業員数、売上規模、決算月、キーパーソン、上場区分、与信情報など
  • 担当者情報:担当者氏名、部署名、電話番号、メールアドレス
  • 接点履歴:アポイント、商談、電話、メールなど
  • 対応履歴:クレーム、問い合わせ、ポジティブな反応など
  • 購買履歴:購入・利用された商品、価格、回数など

同じBtoBでも、事業やサービスの特性ごとに必要項目の取捨選択は必要です。BtoCの場合は、さらに個人情報寄りの性別、生年月日、趣向、家族構成などの項目も役立ちます。ただし、使い道の決まっていない個人情報は、集めるほど管理責任だけが増えます。何の判断に使うかを決めてから項目を足してください。

シートはどう作ればよいですか?

Excelには項目を並び替える**「ソート機能」や、該当する行のみ抽出表示する「フィルタ機能」**があります。顧客管理では、この2つを使えるかどうかが実用性を決めます。

ルール1:項目名は横方向に並べ、入力データは縦(同列)に入力する

データ(情報)を横並びに入力するとソート・フィルター機能が使えません。1行目に項目名を並べ、1社(または1担当者)につき1行を使う形にしてください。

ルール2:データ内に行間や空白セルを作らない

行間や空白セルがあると並び替えや抽出の際にデータが途切れ、正確な情報が反映されません。見栄えは、セルの高さや幅を変えて調節します。

ルール3:タイトル行と表の間は1行空ける

表の見出しとして別途タイトルを置く場合、タイトル行とテーブル(表)の間は1行間隔を空けてください。

Excelで管理するメリットは何ですか?

少人数の会社や顧客の数が少ない会社、個人事業主であれば、顧客管理はExcelで十分な場合が多くあります

コストが安い

Excelは、WindowsPCに標準ソフトとして搭載されることが多いでしょう。顧客管理にExcelを使えば、新たにコストを発生させる必要はありません。専用のクラウドのツールを導入・運用する場合と比較しても圧倒的にコストを抑えられます。

単純でわかりやすい

Excelは多くの会社で活用されており、その操作はビジネスパーソンのベーシックスキルです。そのため、多くの人が基本操作を習得しています。入力・編集・グラフ作成など操作はいたって単純で、誰もがわかる、扱いやすいツールです。使い方や見方を教える必要性が低いのもメリットの一つでしょう。

好きなように組み替えられる

Excelの活用範囲は広く、知識とスキルがあれば自由度の高い使い方が可能です。基本的なフォーマットは簡単に作成・変更・編集・組み換えができます。関数を使えば計算や分析などは容易になるでしょう。また、マクロを組めれば定型作業の自動化もできます。

Excelのままでは解決しない問題は何ですか?

シート設計を正しく行っても残る問題が4つあります。

同時編集ができない

Excelは、基本的に複数人での同時操作には向いていません誰かが作業中の場合は、書き換えができず、ほかの人は自分の入力や処理を待つ必要があります。待つ間にほかの仕事をしていてExcel作業を忘れる、といったことも起きます。

オンライン機能により複数人での操作も可能ですが、共有設定には新たな操作が伴います。それでも同時に作業する場合、それぞれの入力や編集が確実に反映されなかったり、誤操作が起きたりすることがあります。

遠隔からの操作が難しい

Excelは、外出先やリモートワークなどオフィスから離れた場所からの操作はしにくくなります。外出先や自宅で使うデバイスによって、Excelのバージョン違いで見え方が異なることも多いのです。

同時編集ができない点と相まって、情報のアップデート作業が遅れたり滞ったりする可能性が高くなります。

情報共有に手間がかかる

Excelは、ファイルの情報共有にも難があります。共有サーバーに入れる方法もありますが、オフィス以外からの社内サーバーへのアクセスを制限しているところも多いでしょう。

そうなると、メールなどの添付・転送で共有するしかありません。手間がかかるだけでなく、あちこちにいるメンバーが操作した更新版が行き交うため、最新版の把握が困難になります。

高度な機能を習得するのが大変

Excelは、関数やマクロを使うと活用幅が広がり、業務効率も向上します。しかし、高度な機能を使うには、相応の知識とスキルが必要です。

高度な機能が用いられているほど、そのファイルの操作の難易度が上がり、扱える人が限られます。設定した数式やマクロが壊れた際に直すのが大変な点も、実務では効いてきます。

よくある失敗

Excelでの顧客管理で繰り返し起きるものを挙げます。

1. 1社を複数行に分けて書いてしまう

商談のたびに行を足すと、同じ会社が何行にもなり、社数が数えられなくなります。企業の一覧と履歴は別のシートに分けてください。

2. 会社名の表記が統一されていない

「◯◯株式会社」「◯◯(株)」「◯◯」が混在すると、同じ会社が別の会社として集計されます。入力規則で表記のルールを決めてください。

3. 色分けだけで状態を管理している

セルの色はソートもフィルタもできません。ステータスは必ず文字の列として持ってください。

4. ファイルが人数分に増えている

「営業A版」「最新版」「最新版2」が並び始めたら、Excelの限界を超えています。

判断ラインを超えたらどうしますか?

Excelを使い続けるか、別の方法に移るかは、人数と顧客情報の獲得経路の数で決まります。担当者が2人以上になり同時編集が必要になったときと、展示会とWebフォームのように獲得経路が2つ以上になったときが乗り換えの目安です。

3つの管理方法(Excel・クラウドの表計算・CRM)の比較と、乗り換えの判断ラインは顧客情報の管理方法3つの比較で扱っています。集めた情報を1か所にまとめる考え方は顧客情報の一元管理の記事を、移行を含めた導入全体の進め方はCRM導入の流れの記事をご覧ください。

トライエッジはHubSpotゴールドパートナーおよびZoho認定パートナーとして、企業の業務や顧客管理の目的に合わせたCRMの導入をサポートしています。Zoho CRMの料金と機能のように無料から始められる製品もあるため、まず使用感を試したいという段階からご相談いただけます。

まとめ

Excelで顧客管理をするなら、項目名を横・データを縦に並べ、空白セルを作らないことが前提です。この形が守られていれば、ソートとフィルタで十分に実用に耐えます。

一方で、同時編集、遠隔からの操作、共有、属人化の4点はExcelのままでは解決しません。担当者が増えたときに効いてくる問題なので、人数が増えるタイミングで見直してください。

詳しくはCRM構築・運用をご覧ください。ご相談はお問い合わせより承ります。

FAQよくあるご質問

Q. Excelで顧客管理をするとき、最初に守るべきルールは何ですか?

2つあります。1つ目は、項目名を横方向(1行目)に並べ、入力データを縦方向(同じ列)に入力することです。データを横並びに入力すると、ソート機能とフィルタ機能が使えません。2つ目は、データ内に行間や空白セルを作らないことです。空白があると並び替えや抽出の際にデータが途切れ、正確な結果が出ません。見栄えはセルの高さや幅で調整してください。なお、タイトル行と表の間は1行空けます。

Q. BtoBの顧客管理で必要な項目は何ですか?

5種類に整理できます。企業情報(会社名、事業内容、所在地、電話番号、従業員数、売上規模、決算月、キーパーソン、上場区分、与信情報)、担当者情報(氏名、部署名、電話番号、メールアドレス)、接点履歴(アポイント、商談、電話、メール)、対応履歴(クレーム、問い合わせ、ポジティブな反応)、購買履歴(購入された商品、価格、回数)です。事業やサービスの特性に応じて取捨選択してください。

Q. BtoCの場合は項目が変わりますか?

変わります。BtoBの5種類に加えて、性別、生年月日、趣向、家族構成といった個人情報寄りの項目が役に立ちます。ただし個人情報の取り扱いには管理責任が伴うため、集める前に何の判断に使うかを決めてください。使い道の決まっていない個人情報は、集めるほどリスクだけが増えます。

Q. Excelで顧客管理を続けるメリットは何ですか?

3つあります。1つ目は追加コストがかからないこと。WindowsのPCに標準搭載されていることが多く、新たな契約が不要です。2つ目は多くの人が基本操作を習得済みで、使い方を教える必要が低いこと。3つ目は自由度が高く、フォーマットの作成・変更が簡単で、関数やマクロで計算や自動化ができることです。担当者が1人で顧客数が限られる場合は、Excelで十分に回ります。

Q. Excelのままでは解決しない問題は何ですか?

4つあります。1つ目は同時編集ができず、誰かが開いている間は他の人が待つこと。2つ目は外出先やリモートからの操作がしにくく、バージョン違いで見え方が変わること。3つ目はメール添付で共有すると更新版が行き交い、最新版が分からなくなること。4つ目は関数やマクロが高度になるほど扱える人が限られ、壊れたときに直せなくなることです。1つ目と4つ目は人数が増えるほど効いてきます。

出典・執筆:株式会社トライエッジ/森本 貴行(CRM/営業戦略)。 2024年4月8日公開/2026年8月14日更新。

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