COSMOSNETとCOSMOS2の違いは?帝国データバンクの企業データベース3つの選び方
COSMOSNETはWeb上で1社ずつ調べる会員制サービス、COSMOS2は条件で企業をまとめて抽出する企業概要データベース、COSMOS1は決算データの財務データベースです。名前が似ていて混同されやすい3つを、収録内容・使う場面・営業リスト作成への向き不向きで横並びに整理しました。
COSMOSNETとCOSMOS2は、どちらも帝国データバンクの企業情報サービスですが、使い方がまったく違います。
COSMOSNETはWeb上で1社ずつ調べるサービス、COSMOS2は条件で企業をまとめて抽出するデータベースです。 さらにCOSMOS1という財務データベースもあり、3つが並んでいるために混同されがちです。
営業リストを作りたいならCOSMOS2、商談前に相手を1社調べたいならCOSMOSNET、取引先の財務を見たいならCOSMOS1。「まとめて出す」のか「1社を深く見る」のかで選ぶと、迷いません。
この記事では、3つの違いを横並びで整理したうえで、企業データを買ったあとに何を決める必要があるかまでを書きます。
3つの違いを1つの表にまとめる
| サービス | 何が入っているか | 使い方 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| COSMOSNET | 帝国データバンクの企業情報 | Webブラウザで検索する | 商談前に1社を調べる。与信チェック |
| COSMOS2 | 全業種の企業プロフィール(約40項目) | 条件を指定して抽出する | 新規開拓の営業リストを作る |
| COSMOS1 | 上場・非上場企業の決算書データ | 条件を指定して抽出する | 取引先・競合の財務を調べる |
名前の数字は、新旧やグレードの違いではありません。 COSMOS2がCOSMOS1の後継版というわけではなく、扱っている情報の種類が違うだけです。ここを誤解したまま選ぶと、財務データが欲しいのに企業プロフィールを買ってしまう、ということが起こります。
COSMOSNET(コスモスネット)とは
COSMOSNETは、帝国データバンクの会員制ビジネス情報サービスです。Web上で企業情報を検索・取得でき、調べたいことをその場で完結できます。
使う場面は、たとえば次のようなときです。
- 初めて商談する相手が、どんな会社かを事前に確認する
- 取引を始める前に、与信の判断材料を集める
- 業界の動向や、特定企業の最近の状況を調べる
COSMOS1・COSMOS2がデータの提供を受けて自社で加工する形なのに対し、COSMOSNETはブラウザ上で1社ずつ調べる使い方に向いています。 逆に言えば、条件に合う企業を数百社まとめて出す、という使い方には向きません。
COSMOS2とは(営業リストを作るならこれ)
COSMOS2は、約40項目の企業プロフィールを収録した、日本最大級の企業概要データベースです。
収録されているのは、商号・所在地・電話番号といった基本情報に加えて、業種、売上規模、従業員数、代表者、設立年などです。これらを条件にして抽出できるため、「関東の製造業で売上10億円以上」といった絞り込みができます。
新規開拓や販路拡大で営業リストを作る場面、あるいは与信管理・顧客管理の基礎データとして使われます。
3つの中で、営業リストの作成に使えるのはCOSMOS2です。 COSMOSNETは1社ずつの検索、COSMOS1は財務データなので、リストの母集団を作る用途には合いません。
COSMOS1とは
COSMOS1は、上場・非上場の企業の決算書データを収録した財務データベースです。
エリア・業種・決算期・勘定科目などの条件でデータを抽出でき、取引先や競合他社の財務状態のチェック、統計用の基礎データとして使われます。
COSMOS2との違いは「何が書いてあるか」です。 COSMOS2は会社のプロフィール、COSMOS1は会社の決算。同じ企業を調べても、返ってくる情報がまったく違います。
料金の考え方
いずれのサービスも、基本料金とデータ料金の組み合わせで決まります。金額は改定されることがあるため、この記事には具体額を載せていません。 検討にあたっては帝国データバンクの公式サイトで最新の条件をご確認ください。
そのうえで、比較の前に決めておくと話が早いことが2つあります。
- 何件分のデータが必要か(データ料金は件数で変わるため、ここが決まらないと総額が出ません)
- どの形式で受け取り、どこに入れるか(CSVで受け取ってCRMに取り込むのか、閲覧できればよいのか)
この2つが決まっていない状態で見積もりを取ると、比較できる形になりません。
他社の企業データベースとどう比べるか
企業データベースは帝国データバンク以外にも複数あります。比べるときに、収録件数だけを見ないことをおすすめします。
判断の軸は3つです。
- 狙っている業種・エリアが厚く収録されているか。 全体の件数が多くても、自社が狙う領域が薄ければ使えません
- 更新の頻度はどのくらいか。 移転や廃業が反映されていないデータは、架電の空振りになります
- 自社のCRMに取り込める形式で出せるか。 出力形式が合わないと、取り込みのたびに手作業が発生します
データを買ったあとに決まること
正確な企業情報は、新規開拓やリサーチの土台になります。ただし、データを購入した時点では、まだ成果は決まりません。
購入したリストは、自社がすでに持っている顧客データと重複していたり、過去に接触して断られた企業が混ざっていたりします。これを整理しないまま配ると、同じ企業に別々の担当者から連絡が行く、という状態になります。
そのため、購入後には次の3つを決めておく必要があります。
- 既存の顧客データとの突き合わせ(重複と接触済みを除く)
- 誰が、どの順番でアプローチするか(担当と優先順位の割り当て)
- 結果をどこに記録するか(次に使えるデータとして残す)
この3つはCRM側の設計の話で、データの精度とは別の問題です。 どのデータベースを選んでも、ここを決めていなければ結果は変わりません。
トライエッジでは、購入した企業データの取り込み設計から、CRMでの運用ルールづくりまでを支援しています。データを買ったが活用できていない、という段階でもご相談いただけます。
FAQよくあるご質問
Q. COSMOSNETとCOSMOS2の違いは何ですか?
使い方が違います。COSMOSNETはWebブラウザ上で企業を1社ずつ検索して調べる会員制サービスで、商談前の与信チェックのように「この会社を今すぐ知りたい」場面に向いています。COSMOS2は企業概要のデータベースで、業種・エリア・売上規模などの条件を指定して企業をまとめて抽出する用途です。1社を深く見るならCOSMOSNET、まとめて出すならCOSMOS2、という分け方になります。
Q. COSMOSNET(コスモスネット)では何ができますか?
帝国データバンクが持つ企業情報を、Web上で検索・取得できます。新規取引先の情報収集、取引先の与信判断、業界動向の確認などを、その場で行えます。データの提供を受けて自社で加工するCOSMOS1・COSMOS2と違い、ブラウザで完結するのが特徴です。
Q. COSMOS1とCOSMOS2の違いは何ですか?
収録している情報の種類が違います。COSMOS1は決算書をもとにした財務データベースで、上場・非上場を問わず企業の財務状態を調べる用途です。COSMOS2は企業プロフィール(企業概要)のデータベースで、どんな会社がどこにあるかを条件で絞り込む用途です。取引先の与信を見るならCOSMOS1、営業リストを作るならCOSMOS2です。
Q. 営業リストを作るなら、どれを使えばいいですか?
COSMOS2です。業種・エリア・規模などの条件で企業をまとめて抽出できるため、新規開拓のリスト作成に向いています。COSMOSNETは1社ずつ調べる作りなので、リストをまとめて作る用途には向きません。すでに商談が始まっている相手の与信を確認したい場合は、COSMOSNETやCOSMOS1が向いています。
Q. COSMOS2のデータには何が入っていますか?
全業種の企業プロフィールが約40項目で収録されています。商号・所在地・電話番号といった基本情報のほか、業種、売上規模、従業員数、代表者、設立年などが含まれます。これらを条件にして抽出できるため、「関東の製造業で売上10億円以上」といった絞り込みができます。
Q. 料金はいくらですか?
サービスごとに異なり、基本料金とデータ料金の組み合わせで決まります。改定されることがあるため、金額は帝国データバンクの公式サイトでご確認ください。検討の段階では、金額そのものより「何件分のデータが必要か」を先に決めておくと比較しやすくなります。
Q. 他社の企業データベースと比べて、どう選べばいいですか?
収録件数だけで選ばないことです。判断の軸は、必要な業種・エリアが厚く収録されているか、更新の頻度はどのくらいか、自社のCRMに取り込める形式で出せるか、の3点です。件数が多くても、狙っている業種の情報が薄ければ営業リストとしては使えません。
Q. 購入したデータは、そのまま営業に使えますか?
そのままでは使いにくいことが多いです。購入したデータには、自社の既存顧客や、過去に接触して断られた企業が混ざっています。整理せずに配ると、同じ企業へ別々の担当者から連絡が行きます。CRMに取り込むときに重複を除き、誰がいつアプローチするかを決めておく必要があります。
出典・執筆:株式会社トライエッジ/森本 貴行(CRM/営業戦略)。 2026年8月13日公開。