CRM Letter

営業とマーケティングはなぜ仲が悪いのか

作成者: Sanshiro Nakano|2024/11/15 3:20:34

みなさんこんにちは。

トライエッジの代表 中野です。

 

今日は営業部門・マーケティング部門の永遠のテーマ「営業とマーケティングはなぜ対立するのか」について説明しようと思います。

そして、営業・マーケティングがきちんと連携できれば、組織は本当に強くなります。でもタイトルの通り「仲が悪い」営業組織とマーケティング組織は本当に多いんです。

 

そんなわけで、営業とマーケティングが協力できると何故良いのか、そして、どうやって連携させてていくのかを解説していきたいと思います。

 

 

営業チームとマーケティングチームはなぜ対立するのか

そもそもとして、営業とマーケティングはなぜ対立するのでしょうか。

 

その一番の原因として挙げられるのは「目標の設定」です。

 

営業チームとマーケティングチームは、リード獲得から案件成約までの異なるプロセスを担当するわけですので、当然のことながら異なる評価基準や目標を持つことが多いです。

そうなると追ってる数字が違うため、対立が生じやすいです。

 

たとえば、営業は受注件数や売上金額を重視し、マーケティングはリード獲得数や商談の創出数を重視します。

こうなると、部門全体の営業数字が未達成のときに、営業としては「良いリードが無いからだ」となりますし、マーケティングは「リードを成約しきれないからだ」となります。

 

この違いが原因で、相互に理解し合うことが難しくなるのです。

 

さらに、情報共有が不足していることも対立の原因となります。

営業からのフィードバックがマーケティングに届かない、またはその逆で、マーケティングの戦略が営業に理解されないことが多々あります。

 

ある月にマーケティングチームから30件の有望なリードが営業に送られたとして、そこから3件の商談が生まれたとします。

そうなった場合、残りの27件はなぜ商談に至らなかったのかを把握して分析することは、次のステップにおいてとても重要なのですが、これがキチンとなされていない会社がとても多いです。

 

 

こういったことが、両部門の間に不信感を生む要因となります。

 

 

営業チームとマーケティングチームが連携することの意味とその効果

営業とマーケティングはちゃんと連携したほうがいいですか?

と聞けば、誰しもが

「連携したほうがいい」

と答えると思います。ここに異議を唱える人はいないでしょう。

 

営業とマーケティングが緊密に連携することで、顧客の情報共有がスムーズになり、顧客へのアプローチが一貫性を持つようになります。

こうなれば、営業効率が向上し、顧客満足度も高まります。

結果として、成果(売上・受注数)の増加という大きなメリットが得られます。

 

さらに、両部門が協力することで、顧客のニーズをより正確に把握することができ、新製品やサービスの開発にも役立ちます。これが、企業全体の競争力を高める要因ともなります。

 

これについては、説明しなくても大体の人がわかると思うのですが、前項で示した通り、なかなか営業とマーケティングが緊密に連携するのいうのが難しい会社が多いです。

 

どうやって理想的な連携体制を構築するのか

では、どうやって営業とマーケティングは連携体制を作っていくのがいいでしょうか。

ここで重要なのは「目標の設定」です。

ここの設定が甘い、もしくは正しくされてないケースがとても多いです。

 

2つの部門が連携を深められる目標設定とは何でしょうか。

キーワードは「共通目標」「部門目標」「行動目標」の3つです。

 

まず、「共通目標」を設定することが重要です。例えば、売上金額や粗利金額、受注件数などが挙げられます。これにより、両部門が目指すべき方向性が明確になります。

私が感じるに、この売上目標といった営業目標を、マーケティング部門が追っていないケースがよくあります。

売上目標は営業部門がやるべき数字であり、マーケティングはリードさえ供給すればいいのだと。

これだとなかなか2つの部門が連携できません。

 

次にやることが、それぞれの部門が持つ「独自目標」です。

マーケティングはリード獲得数や商談創出数を重視し、営業は受注率や顧客満足度を重視するようなイメージです。

あくまで「共通目標」があったうえでの、独自目標になります。

 

 

3つ目が「行動目標」です。

これらの目標を達成するための行動計画を具体的に立てることが、理想的な連携体制を構築する鍵となります。

マーケティング部門は「メルマガ送信件数、イベント開催件数」などになるでしょうし、営業部門は「訪問件数」「電話件数」などになると思います。

 

この「共通目標」「独自目標」「行動目標」をきちんと定めて、その進捗を共有することにより、2つの部門が同じ目線になり、共通のベクトルで進むことができるのです。

 

 

共通目標達成のための3つのポイント

目標を設定したら、それを進めていくのですが、円滑に進めていくための3つのポイントを説明します。

 

第一に、「定期的なミーティング」の開催です。

それぞれの行動目標がどの程度進捗しているのかを共有するのが目的です。このミーティングの中で、課題を明確にし、都度軌道修正をしていきます。

週に一回程度開催すると良いと思います。

 

第二に、「情報共有の仕組み」を整えることです。

何らかの営業管理システムでいいのですが、営業・マーケティング双方が進捗状況を見られるようにするのが重要です。

こういうシステムが無い場合は、エクセルでも仕方ないですが、定期的に情報を集約し、部門全体に共有する仕組みにしたほうが良いと思います。

 

第三に、「共同で動くプロジェクト開催する」ことです。たとえばメールマガジンのコンテンツを営業部門にもアイデア出ししてもらうとか、オンラインイベントを共同で開催するとかです。

こういうことを行うと、相互の理解が深まり、両部門が一つのチームとして機能しやすくなります。

部門トップの関係性が部門の連携を変える!

2つのチームの連携には、それぞれの部門トップが連携することが重要です。

営業とマーケティングのトップが兼任する場合は、意思決定が迅速で一貫性を持つメリットがあります。

トップが両部門を兼任するのは結構おすすめです。(負担は大きいですが)

 

 

トップが異なる場合は、定期的なコミュニケーションが重要です。

最低でも週に一回は30分程度の情報交換ができるようにしましょう。

 

 

営業とマーケティングは、双方対等な関係を築くことが重要です。

上下関係ではなく、共に目標を達成するパートナーとしての意識を持つよう、心がけましょう。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

 

今回のまとめです。

 

・営業部門とマーケティング部門が対立しやすい理由として、異なる目標設定や評価基準、情報共有の不足が挙げられます。

・両部門が連携を深めることで、顧客へのアプローチが一貫し、営業効率や顧客満足度が向上する。

・理想的な連携体制を構築するには、「共通目標」「独自目標」「行動目標」の設定が重要

・定期的なミーティングや情報共有の仕組み、共同プロジェクトの開催が効果。

・部門トップの関係性も連携を左右する要因

 

 

営業とマーケティングは、対立構造になりやすいのですが、ここを乗り越えると営業組織は相当強くなります。

是非、参考にしてもらえればと思います。