「顧客情報」設定編の最後にあたるこの記事では、顧客情報を使った「レポート」の作成について説明します。レポートの機能と作成方法については、Zoho CRM 設定編「全体概要と初期設定」④でもご紹介しましたが、こちらでは主に、「ビュー」との違いとレポートの機能だからこそできる活用事例について説明していきます。
この記事の目次
1 「顧客情報」を使ってレポートを作ってみようZoho CRMのレポート機能は、前回の記事で取り上げた「ビュー」に近いもので、より多様な使い方ができる集計機能のことです。
使い方や機能については、以前の記事でも簡単に取り上げましたが、この記事では、ビューとは異なる機能を使ってできるレポートの作り方を2つと、すでに作ったレポートを編集して活用する方法も合わせてご紹介していきます。
Zoho CRMのレポート機能を使うと、ビューではできなかった売上などの合計を一覧表で見ることができるようになります。
ここでは、担当者ごとの見込み客件数を、ステータスごとに集計したレポートを作ってみます。
まず、レポートタブをクリックし、右上の「レポートの作成」ボタンをクリックします。
今回は、顧客情報に関するレポートを作成するので、プルダウンで「見込み客」を選択します。関連タブは選択せず、「続ける」をクリックします。
次に、レポートの種類を選択します。
Zoho CRMで作成できるレポートの種類は、大きく分けて3つあります。
ここでは、「レポートの種類」で「マトリクスレポート」を選択します。マトリクスレポートとは、エクセルのピボットテーブルのように、案件の総数などを表にする形式のレポートのことです。
次に、「レポートの表示内容」を設定します。「グループ化」タブでは、表の縦軸と横軸の項目を選択します。ここでは、縦軸を「見込み客の担当者」、横軸を「見込み客ステータス」とします。
「データ集計」タブでは、データの集計方法を選択します。一般的な集計データは「データ数」の「合計」を選択します。ここでもそのように選択し、「続ける」ボタンをクリックします。
最後に、フィルターの設定を行います。「標準フィルター」では、①と同じように、レポートの対象となる期間を設定します。一旦、ここでは、データを更新したタイミングが今年度(会計年度)のものに絞っています。
詳細フィルターは今回は設定せず、「実行」ボタンを押せば、レポートが完成します。
このように、担当者ごとにどんなステータスの見込み客が何人いるかを一目でチェックすることができるレポートができあがりました。
Zoho CRMのレポート機能を使えば、たとえば月ごとの営業目標の進捗状況がわかるレポートも、すぐに作成することができます。
先ほど作成したレポートに少し手を加えて、今月どの担当が見込み客に対して何件アクションを行っているかを集計してみます。
すでに作成したレポートを編集したいときは、該当するレポートの右にカーソルを置き、表示された選択肢の中から「編集」をクリックします。
レポートの編集画面に移動したら、「フィルター」タブをクリックして、フィルターを設定します。
ここでは、「今月の活動により案件が何件になったか」を知りたいため、②のレポートのデータを「見込み客最新の活動日時」「今月」で絞り込みます。
そして、「保存」をクリックします。
このように、今月の営業進捗を一目で確認できるレポートが完成しました。
Zoho CRMのレポート機能を使えば、顧客情報に関するデータをより簡単に集計できることを、この記事で体験していただけたでしょうか。ビュー機能より少し難しいですが、集計、進捗状況の確認など、多様な使い方が可能です。
また、Zoho CRMで作成したレポートは、ダウンロードが可能なため、社内外に共有する資料として使用したり、ローカル環境に保存したりすることも容易に行えます。
この記事では、基本的かつ簡易的なレポートの作成方法をご紹介しましたが、Zoho CRMのレポート機能は、より細かいカスタマイズやフィルタリングが可能です。
各企業様のニーズに合わせたレポート機能の作成方法もご案内できますので、もし「こういったデータを集計できるか知りたい」など興味を持たれた方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。