人材派遣業界では、求人案件の獲得と派遣スタッフの獲得双方が必要です。その中でも求人案件の獲得は、何十万社とある様々な企業群に営業チームがアプローチをしなければならないため、限られた営業チームの人的リソースを、効率的に振り分けることが非常に重要です。営業活動を効率化し、より多くの案件を獲得するためのZoho CRMの設定と活用法をまとめていきます。
この記事の目次
1 設定編Zoho CRMでの設定を見ていきましょう。
一番シンプルに設計を行う場合、使う項目は
①取引先
②連絡先
③活動
の3つになります。一つ一つ必要な項目を見ていきましょう。
接触できて、名刺交換できた方の情報を入れていきます。名刺から情報を入れていくには、Zoho CardScanner の活用がオススメです。
ここでは、営業活動を行った場合の結果を記録していきます。都度都度記録していくことが大切ですので、できるだけシンプルな内容にすることを心がけたほうがよいです。
Zoho CRMに設定をしたところで、それを活用していかなければ意味がありません。ここからは、Zoho CRMに情報を入れたあとの活用法についてまとめます。
Zoho CRMを活用して、より多くの案件を獲得するためには、蓄積されていく情報を整理して、営業活動をすべき重要な顧客を明確にすることが重要です。
それらを明確にするために重要なのは、取引先にある項目の「従業員数」と「派遣利用」などになります。「従業員」は顧客の規模を測る指数ですので、多ければ当然規模の大きい会社ということで重要な顧客になります。また、「派遣利用」は競合他社を利用しているかどうかということなので、利用している場合は営業すべき重要な顧客といえるでしょう。
逆に、小規模で人材派遣サービスを利用していない企業の場合は、やや優先順位を落として営業活動を行って良いと言えます。
つまり、このように分類しましょう。
従業員多・派遣利用○→優先度A
従業員多・派遣利用×→優先度B 従業員小・派遣利用○→優先度B 従業員小・派遣利用×→優先度C |
営業は優先度Aを優先して行うようにしていくことが重要です。たとえば下記のようにルールを決めると良いでしょう。
<営業ルールの例>
優先度Aは毎月必ず営業活動を行う 優先度Bは余裕のあるときに営業活動を行う 優先度Cは訪問による営業活動は行わない |
Zoho上で、優先度ごとに取引先を抽出できるようなビューを予め作っておくことが重要です。
営業活動を行うと、多くの方の連絡先が蓄積されていきます。こういった連絡先に対して、定期的にメールで情報を発信していきましょう。
Zoho CRMの場合は、同じZoho社のメール配信ソフトのZoho Campaignsが連携しやすいです。Zoho Campaignsを使って、過去に接触をした顧客に対して定期的にメールで営業活動を行いましょう。
この際に顧客の属性に応じてメールの内容を変えるなどの工夫も必要です。
たとえば、競合他社の派遣社員を利用している会社には、自社のスタッフの特長や研修制度などの強みなどを伝える内容とし、全く派遣を利用していない会社には、そもそも直接雇用ではなく派遣社員を利用することのメリットなどを訴求する内容にする、などすると良いかと思います。
私達が過去の支援した企業では、CRMを導入して一年後に営業マン一人あたりの案件獲得数が昨対比で約120%になっており、20%の改善がなされています。たとえば営業マン一人あたりの案件獲得が月間5件だった場合、翌年には6件になります。
逆にこのような生産性の改善が見られない場合は、情報の蓄積や、優先度の設定に何らかの誤りがある可能性がありますので、どこに問題があるのかをチェックしましょう。
トライエッジでは、人材派遣会社向けに上記の初期設計を既に行ったパッケージ「Zoho CRM for 人材派遣会社」をご提供しております。一般的な派遣会社の営業チームが使うべき項目をすでに設定した状態でお渡ししますので、お申込み後にすぐ利用をすることができます。
またトライエッジでは、CRMの「導入」よりもその後の「運用」こそが重要だと考えております。システム導入後の「顧客優先度の設定」や、「営業マンの履歴入力のチェック」など、CRMの情報を活用して営業生産性を向上させるまでをサポートいたします。
人材派遣会社の営業チームで、「CRMを活用してより多くの派遣案件を獲得したい」と考えている経営者様・営業担当者様・マーケティング担当者様は、お気軽にお問い合わせください。