HubSpotのメリットとデメリット:導入して合う企業・合わない企業
HubSpotの最大のメリットは無料で使える範囲の広さで、顧客管理の基本機能に加えEメールの一括送信も無料で月2,000件まで行えます。一方の最大のデメリットは、機能が多いぶん定着までに時間がかかることです。メリット4つとデメリット2つ、相性が良い3つの状況、判断を誤りやすい点まで整理します。
HubSpotの最大のメリットは、無料で使える範囲の広さです。顧客管理の基本機能に加えて、Eメールの一括送信も無料で月2,000件まで行えます。
最大のデメリットは、定着までに時間がかかることです。 機能が多いぶん、使う範囲を絞らないと現場が触らないまま終わります。
この記事では、営業・マーケティング・カスタマーサービスを1つの基盤で扱うCRMツールとしてのHubSpotについて、メリット4つとデメリット2つ、そして相性が良い企業の状況を整理します。
HubSpotは何をするツールか
HubSpotは、営業・マーケティング・カスタマーサービスの業務を一つのプラットフォームで一元管理できるCRMツールです。
部署ごとに別々のツールで顧客情報を管理していると、情報が分断され、部門間の連携や引き継ぎに手間がかかります。HubSpotを導入した企業では、コンタクト・企業・取引の情報が一つのデータベースに集約されることで、営業とマーケティングが同じ顧客情報を見ながら動けるようになったという声が多く聞かれます。
土台になるのが無料の顧客管理機能です。ここに、マーケティング、営業、カスタマーサービスといった目的別の製品を必要な分だけ足していく構成になっています。製品ラインナップとインバウンドマーケティングの考え方はHubSpotとは?製品構成とインバウンドマーケティングの進め方で扱っています。
無料でどこまで使えるのか
無料の顧客管理機能には、次のものが含まれます。
- 顧客とのやり取りの一元化
- 顧客情報の単一ビュー表示
- 条件指定による見込み客の絞り込み
- 広告効果の測定
- Eメールの一括送信(無料でも月2,000件まで)と、その後の効果追跡
「まず顧客情報を紙やExcelから移す」段階であれば、無料の範囲で足ります。 有料版が必要になるのは、条件によって配信内容を変える自動化や、細かいレポートのカスタマイズが要るようになったときです。無料で使える範囲の詳細は無料で使えるHubSpot CRMにまとめています。
有料エディションの具体的な価格と機能差はHubSpot Marketing Hubの料金と機能:3つのエディションの選び方をご覧ください。
HubSpotのメリットは何か
HubSpotは、見込み客の段階から根強いリピーターになってもらうまで、長期的な関係構築をサポートするツールです。顧客管理、営業、マーケティング、カスタマーサービスで得る個々の顧客情報を一元管理すれば、どの担当も同じ情報を把握できます。
1. 無料で活用できる範囲が広い
顧客情報の管理からEメールの一括送信まで、費用をかけずに始められます。試してから判断できるため、契約前に想定と実態のずれを潰せます。
2. 複数の業務の情報を一元管理し、全社で共有できる
営業が見ている商談と、マーケティングが集めた見込み客と、サポートが受けた問い合わせが同じ画面に並びます。部門をまたいだ引き継ぎのときに、情報を突き合わせる作業が発生しません。
3. 適切なタイミングで的確なアプローチができる
顧客の反応が記録として残るため、動きがあった相手にその時点で連絡できます。
4. インバウンドの取り組みを進めやすい
記事や資料を用意して見つけてもらい、そこから関係を築く進め方を、同じツールの中で実行できます。
HubSpotのデメリットは何か
1. 海外ツールのため日本語訳が完全ではない
設定画面の一部で、表現が分かりにくい箇所があります。運用の中心になる担当者が、用語の対応関係を把握しておく必要があります。
2. 導入から定着運用までに時間がかかる
機能が多いことは、そのまま「どこから触ればよいか分からない」という状態にもつながります。対策は2つで、契約前に週に何時間・誰が触るかを決めることと、最初に使う機能を3つ以内に絞ることです。
HubSpotと相性が良いのはどんな企業か
個人事業主から大企業まで業種を問わず使われており、世界**120ヶ国、12万社以上(2021年時点)**で導入されています。そのうえで、特に相性が良いのは次の3つの状況です。
CRMツールをまだ導入していない
顧客管理にExcelやGoogleスプレッドシートを使っていて、そろそろツールを導入したいと考えている段階です。無料で多彩な機能を使えるため、初期費用をかけずに移行を試せます。これまでCRMツールを使ったことがない場合でも扱いやすい設計になっています。
すでに導入したツールを使いこなせていない
多機能で高いシェアを持つツールを使っているものの、実は使いこなせていないという声は少なくありません。多機能であるがゆえに、使うときに分かりにくいという状態が起きます。
HubSpotにも多彩な機能が揃っていますが、まずは無料の顧客管理から導入して、必要な機能だけを追加できます。 無駄のない、自社に合わせた設計が可能です。他ツールとの比較はHubSpot CRMとZoho CRMの比較記事で扱っています。
Eメールの活用範囲を広げたい
顧客とのEメールのやり取りをHubSpot内で完結でき、その内容が共有情報になります。一括送信をはじめ、反応に応じた自動送信やテキストの提案機能、自動分析による効果測定など、Eメールを軸にした施策に必要な機能が揃っています。
判断を誤りやすい点
最も多いのは、契約してから運用担当を決めようとするケースです。
無料で始められるため、まず契約して社内で使い方を検討しよう、という進め方になりがちです。しかし機能が多いツールほど、触る人と時間が決まっていないと最初の設定で止まります。
判断の順番は、まず「何を1画面で見たいか」を決め、次にそのために必要な機能を挙げ、最後に無料と有料のどちらが要るかを判定する、という向きです。 機能一覧を先に眺めると、使わない機能まで有効にしてしまいます。
まとめ
HubSpotのメリットは、無料で使える範囲の広さ、情報の一元管理、タイミングを合わせたアプローチ、インバウンドの進めやすさの4つです。デメリットは日本語訳が完全ではないことと、定着に時間がかかることの2つです。
相性が良いのは、CRMを初めて導入する企業、既存ツールを使いこなせていない企業、Eメールの活用範囲を広げたい企業です。いずれの場合も、契約前に触る人と時間を決めておくことが定着の条件になります。
トライエッジではHubSpotの導入・運用を支援しています。詳しくはHubSpot 導入・運用支援をご覧ください。導入の一歩手前にある顧客情報の整理や、営業・マーケティングチームの体制づくりからのご相談もお問い合わせより承ります。
FAQよくあるご質問
Q. HubSpotのメリットは何ですか?
4つあります。1つ目は無料で活用できる範囲が広いこと、2つ目は複数の業務の情報を一元管理して全社で共有できること、3つ目は顧客の反応に合わせたタイミングでアプローチできること、4つ目は問い合わせが自然に生まれる状態を作るインバウンドの取り組みを進めやすいことです。特に1つ目は、Eメールの一括送信が無料でも月2,000件まで行える点に表れています。
Q. HubSpotのデメリットは何ですか?
2つあります。1つ目は海外製のツールのため日本語訳が完全ではなく、設定画面の一部の表現が分かりにくいことです。2つ目は導入から定着運用までに時間がかかることで、機能が多いぶん、使う範囲を絞らないと現場が触らないまま終わります。対策としては、契約前に週に何時間・誰が触るかを決め、最初は使う機能を3つ以内に絞ってください。
Q. HubSpotは無料でどこまで使えますか?
顧客とのやり取りの一元化、顧客情報の単一ビュー表示、条件指定による見込み客の絞り込み、広告効果の測定といった機能が無料で使えます。Eメールの一括送信は無料でも月2,000件まで行え、送信後の効果追跡も可能です。有料版が必要になるのは、条件によって配信内容を変える自動化や、細かいレポートのカスタマイズが要るようになったときです。
Q. HubSpotはどんな企業に向いていますか?
3つの状況に当てはまる企業です。1つ目は顧客管理にExcelやスプレッドシートを使っていて、初めてCRMを導入する企業。2つ目は多機能なツールをすでに導入したものの使いこなせていない企業。3つ目はEメールの活用範囲を広げたい企業です。逆に、コンテンツを作る担当も時間も確保できていない場合は、契約しても機能を持て余します。
Q. すでに他のCRMを使っている場合、乗り換えるべきですか?
判断の材料は2つです。1つ目は現在のツールで実際に使っている機能がいくつあるか、2つ目はマーケティング施策の実行まで1つのツールで完結させたいかです。使っている機能が3つ以内で、かつマーケティング機能まで使う予定があるなら、無料のCRMから並行して試す価値があります。顧客管理と商談管理だけが目的なら、乗り換えの効果は限定的です。
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出典・執筆:株式会社トライエッジ/濱津 舞(AEO/CRM・MA 導入・運用)。 2024年4月8日公開/2026年8月14日更新。