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HOME MEDIA CRM / SFA 2024年4月8日

商談化のカギは顧客データの管理!展示会に出るならやるべき3つのこと

展示会の名刺が商談にならない原因は、フォローの前段にあります。名刺だけでは検討の段階が分からず、仕分けができないためです。出展前に獲得したいリードの属性を定義し、当日はBANT条件をヒアリングし、終了後にデータ化する。この3ステップで集める情報の中身を、質問例つきで具体的に整理します。

展示会の名刺が商談にならない原因は、フォローの巧拙ではなく、その前段にあります。名刺だけでは検討の段階が分からず、仕分けができないからです。

来場者のうち圧倒的に多いのは、すぐには商談にならない中長期フォローの層です。その層を放置せずに拾うには、名刺以外の情報が要ります。 誰が、何に困っていて、いつ導入するのか。これが記録されていない限り、フォローの優先順位は決められません。

やることは3つに分かれます。展示会の前に取りたい情報を決め、当日に聞き、終了後にデータ化する。 この記事では、それぞれの中身を具体的に見ていきます。

名刺だけでは、なぜ足りないのですか?

展示会で獲得した見込み客が商談に至る道筋は、主に2つです。

1. 展示会直後、すぐにフォローを行い商談につなげる

2. 中長期的にフォローを継続した結果、商談につながる

しかし、獲得した顧客データの仕分け・管理ができていなければ、そもそもどちらの道筋に乗せるべき相手なのかを判断できません。中長期フォローが必要な相手であれば、長期的にデータを保存する必要があり、あとから「これは誰だったのか」が分からなくなる状態を避けなければなりません。

顧客データを分析することで、ニーズや関心を適切に把握し、それぞれに合わせた提案を効率よく行えるようになります。つまり、顧客データを管理することは、展示会後のフォローで受注成果を上げるための前提条件です。

ただし、そもそも管理するデータを正しく取得できていなければ成り立ちません。以下では、そのための3ステップを見ていきます。

ステップ1:展示会前に何を決めますか?

獲得すべきリードの属性を定義する

展示会出展の最終目標は、多くの場合、受注の獲得にあります。しかし来場者の多くは情報収集を目的としており、獲得したリードの多くは、中長期のきめ細やかなフォローによって初めて商談化・成約に至ります。

このことを踏まえ、将来的に受注につながる可能性があるリードを少しでも多く獲得し、効果的なフォローを行うための事前準備が重要になります。

展示会で獲得できるリードには、さまざまな業種・職種・役職の人が含まれます。自社の商品やサービスを購入してくれる見込みがあるのはどのような属性のリードなのか、その定義を事前に明確にし、展示会に参加するメンバー全員と共有しておきましょう。

定義が決まったら、1日あたりの名刺獲得数の目標や、ブースでの会話におけるヒアリング事項・会話のゴール地点を設定します。特に、ブースに訪れた人が商談につながりそうな属性かを判別するためにどんな質問をするのか、ターゲットだと判明した場合にどう対応するのかは、人によって行動や判断軸にブレが出ないよう明確にしておきましょう。

【事例付き】展示会で獲得したリードの管理方法

BtoB製造業での実際のリード区分と目標設定の例は【事例付き】展示会で獲得したリードの管理方法で扱っています。

リード獲得後の対応を決める

フォローの内容を事前に検討しておかないと、次のような事態に陥ります。

  • 獲得したリード(名刺など)が放置される

  • リードをフォローする優先順位がわからない

そのため、事前に定義したリードの区分に応じて、フォローの内容を決めておきましょう。例えば、同じ会社の事業開発部に属する2つのリードにメールを配信する場合でも、役職が「責任者」と「一般社員」であれば、それぞれに響く内容は変わります。

また、中長期でフォローするリードに対しては、事前にホットリードを判別できる仕組みも用意しておきます。メール配信を例に挙げると、

  • 「メール開封(5点)」「リンククリック(10点)」「資料ダウンロード(20点)」など、それぞれの行動に対して点数を設定する

  • 点数が一定値を超えると、営業担当者に自動で通知する

といった準備をしておくと、ホットリードの判別が明確になり、大量のリードの中から温度感の高い相手へのフォローを効率化できます。

展示会のアフターフォロー:名刺の振り分けと、誰がいつ動くかの設計

振り分けの基準と、誰がいつ動くかの設計は展示会のアフターフォロー:名刺の振り分けと、誰がいつ動くかの設計にまとめています。

ステップ2:展示会中は何を聞きますか?

名刺だけでは、その後のフォロー施策を充実させるのに十分な情報量とは言えません。そのため、ヒアリングやアンケートを実施して、ブースに訪れた見込み客のニーズを深掘りします。

聞く項目は次の2層に分けて考えます。

基本項目(全員に聞く)

  • 来場の目的
  • 現状の課題を認識しているか(ニーズが明確か)

BANT条件(ニーズがあると判断した相手に聞く)

BANT条件とは、Budget(予算)・Authority(決定権)・Needs(必要性)・Timeframe(導入時期)の4つの頭文字を取ったもので、これらの情報を取得することで商談の成立度合いを把握しやすくなります。

  • 【Budget(予算)】 製品等の導入にあたり予算確保の可能性があるか

  • 【Authority(決裁権)】 決定権者であるか。または決裁権者に提案可能か

  • 【Needs(必要性)】 来場者の個人的な興味ではなく、企業としてニーズがあるか

  • 【Timeframe(導入時期)】 導入時期は決まっているか

BANT条件がすべて満たされている場合は、商談化や受注の確度が高いと判断できるので、早期に商談の機会を設けられるよう対応します。

一方、展示会の時点でBANT条件がそろっていなくても、社内状況の変化によって将来的にニーズが発生するケースは十分に起こります。そのタイミングを逃さないよう、獲得したリードは放置せず、中長期的なフォローで関係性を築き、BANT条件の変化を見逃さない体制を整えておきましょう。

ステップ3:展示会後はどうデータ化しますか?

展示会で獲得した名刺、ヒアリングやアンケートで収集したニーズ、BANT条件などの情報を、中長期のフォローに活用できるようデータ化します。

データ化を手作業で行うのは時間と手間がかかり、展示会後のフォローで競合企業に遅れを取ります。そのため、名刺のデータ化には名刺管理ツールを活用するのがおすすめです。

データ化した後の管理には、使い慣れているExcelを用いる企業も多いですが、次の問題があります。

  • 複数人での同時編集ができない

  • 簡単に上書きや削除ができてしまう

  • 編集と保存のたびに新しいバージョンのファイルが作成され、データの管理が煩雑になる

顧客に関するさまざまな情報を複数のファイルで管理すると、分析が難しくなり、同じリードに何人もが連絡してしまうことも起こります。

そこで、顧客データ管理に特化したCRMツールの活用が役立ちます。CRMは、顧客の基本情報はもちろん、BANT情報、接触履歴やニーズ、購買履歴や売上金額まで一元管理できます。名刺管理ツールと連携できるCRMも多く、取り込み作業を効率化できます。

CRMに登録した後は、即時フォローが必要なリードか、中長期のフォローが必要なリードかを確認し、すぐに営業アプローチを開始します。リードの関心が高いうちに、そして競合に遅れないためにも、展示会の翌日にはお礼メールを送付できることが望ましい状態です。

CRMと連携するMAツールを使えば、お礼メールの一括送信や、中長期フォロー用に属性へ応じたメールを複数回送るといった一連の対応を自動化・効率化できます。

よくある失敗

1. ヒアリング項目を当日に決める

その場で考えた質問は人によってばらつき、集めた情報が比較できません。聞く項目は出展前に固定してください。

2. 名刺だけ集めて満足する

枚数は増えても、仕分けの材料がないため優先順位が付きません。名刺と一緒に記録するアンケート用紙や入力フォームを用意してください。

3. データ化の担当を決めていない

誰がいつまでに入力するかが決まっていないと、名刺は数週間そのまま残ります。会期中に空き時間で進める担当を決めておくのが確実です。

4. 情報を営業担当者の手元に留める

名刺が個人の手元にあると一覧化できず、フォロー状況も担当者ごとにバラバラになります。**「営業担当者が名刺を持っているため一覧化されていない」「フォロー状況が担当者によって異なる」「中長期のリードが放置される」**というケースは非常によく見られます。

5. BANTを全員に聞こうとする

情報収集目的の来場者に予算や決裁権を尋ねると、その場の会話が止まります。ニーズを確認したうえで、必要な相手にだけ聞いてください。

まとめ

展示会から商談を生むかどうかは、フォローの巧拙より前に、当日どんな情報を取ったかで決まります。名刺だけでは検討の段階が分からず、仕分けができないためです。

進め方は3ステップです。展示会前に獲得したいリードの属性と獲得後の対応を決める。展示会中に基本項目とBANT条件をヒアリングする。展示会後にデータ化してCRMへ入れる。

顧客情報は展示会で獲得できる一番の資産です。大量の名刺を集めても、その後の管理ができなければ商談創出の機会を失います。データ化とCRMでの一元管理までを、出展計画の一部として組み込んでください。

名刺の振り分けと担当設計は展示会のアフターフォロー、KPIと費用対効果の計算は展示会のKPI設定、メールの文面は展示会後のステップメール、電話とメールの使い分けは展示会のフォローは電話かメールかで扱っています。点数設計そのものはスコアリングの設計をご覧ください。

当社はHubSpotやZohoを用いたSFA / CRM / MAの導入・運用支援を行っています。支援内容はCRM導入・運用支援、ご相談はお問い合わせより承ります。

FAQよくあるご質問

Q. 展示会の名刺が商談につながらないのは、なぜですか?

名刺だけでは検討の段階が分からず、仕分けができないためです。すぐフォローすべき相手なのか、中長期のフォローが必要な相手なのかを判断する材料が名刺には載っていません。最低限、来場の目的と課題を認識しているかの2点を当日その場で記録してください。

Q. 具体的には何をすればよいですか?

3ステップです。展示会の前に、獲得すべきリードの属性と獲得後の対応を決めておく。展示会中に、ヒアリングやアンケートで名刺以外の情報を集める。展示会後に、集めた情報をデータ化してCRMへ入れる。この順で進めます。

Q. 当日は何をヒアリングすればよいですか?

来場の目的と、課題を認識しているかという基本項目に加え、ニーズがあると判断した相手にはBANT条件を聞きます。BANTはBudget(予算)・Authority(決裁権)・Needs(必要性)・Timeframe(導入時期)の4つで、4つがそろっていれば早期に商談の場を設定します。

Q. ホットリードはどう見分けますか?

行動に点数を割り当てて判別します。たとえばメール開封で5点、リンククリックで10点、資料ダウンロードで20点と配点し、合計が一定値を超えたら営業担当者へ自動通知する設定にします。関心の強さが表れる行動ほど高く配点するのが基本です。

Q. 名刺のデータ化にExcelを使ってはいけませんか?

件数が増えると破綻します。Excelは複数人での同時編集ができず、上書きや削除も簡単にできてしまい、保存のたびに別バージョンが増えます。複数ファイルに情報が分かれると分析ができず、同じリードに複数人が連絡する事故も起きます。

出典・執筆:株式会社トライエッジ/森本 貴行(CRM/営業戦略)。 2024年4月8日公開/2026年8月15日更新。

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