ラピュタロボティクス様のご紹介
2014年にスイス・チューリッヒ工科大学発のスタートアップとして誕生したラピュタロボティクス株式会社。物流現場における課題を解決するロボットソリューション事業をメインに、ハードウェアとソフトウェアの双方開発をしています。 東京本社、バンガロール(インド)、シカゴの3拠点体制で33カ国、180名以上の社員が在籍。ラピュタロボティクスが生み出す革新的なシステムとデザイン性の高い製品は、2023年度・2024年度と2年連続でグッドデザイン賞を受賞するなど国内外で高く評価を受けています。
事業内容 ・ロボットソリューション開発と運用を加速させる、クラウドロボティクス・プラットフォーム「rapyuta.io」の提供 ・当該プラットフォームを活用したソリューションの提供 設立:2014年
導入いただいたHubSpotツール ・HubSpot CRM ・HubSpot Marketing Hub ・HubSpot Sales Hub |
HubSpot導入支援開始時の状況
HubSpotの導入はしていたが自社ツールとの連携もなく、使用者も限定的だった
トライエッジに支援依頼のお声がけをいただく以前からHubSpotの導入はされていましたが、一部のセールスが個々の商談を管理するためだけに使用しているような状況でした。また、せっかく自社ホームページに問い合わせが来ても、問い合わせフォームがHubSpotと連携されていなかったため、商談機会の損失も危惧されました。
2021年頃から「展示会やウェビナーの開催」「インサイドセールスを立ち上げる」などマーケティングを一気に強化することになったラピュタロボティクス様。改めて社内全体でHubSpotの各種機能を最大限に活用できるように、操作方法などの面から支援をさせていただくこととなりました。
HubSpot導入支援で行ったこと
HubSpotを活用したMA(Marketing-Automation:マーケティングオートメーション)の効果をより高めるため、まずはマーケティングの組織体制を強化
MAの効果を最大限に出すために、まずは「マーケティングの組織体制」を整備しました。具体的には、見込み客との関係構築を担う「リードジェネレーションチーム」部門において展示会・ウェビナー・広告・SNSなど10個以上の施策を展開してリード(見込み客)獲得の手法を確立。それら施策を通じて、倉庫担当者や物流施設担当者の情報を収集することにしました。
情報はすべてHubSpotに一元的に集約。それにより「インサイドセールスチーム」が電話やメールでのアプローチ・アポイントメントの獲得・初回面談の実施までのフローをスムーズに実施することが可能になりました。
また、条件を満たした見込み客については「フィールドセールス」に渡し、それ以外についてはCRMでナーチャリングしていく、というような業務フローを構築することで、マーケティングを強化したいというご希望に沿った支援を進めていきました。
具体的な支援内容
HubSpotの導入はしていたが自社ツールとの連携もなく、使用者も限定的だった顧客情報の一元管理や見込み客への効果的なアプローチなどを実践
HubSpotを活用したマーケティングオートメーションとして、主に次の5つの面からマーケティング支援を行いました。
1.顧客情報を一元的に管理
オンライン・オフライン含めてさまざまな施策を実施しているラピュタロボティクス様。そのため施策を行うタイミングや、見込み客(リード)がHubSpotへと流入されてくるタイミング・数・質がバラバラになってしまうことがお悩みの1つでした。
そこで各施策で得たリード情報が、必ずHubSpotに入ってくる仕組みを構築。これにより、WEBサイト経由の問い合わせや資料請求、イベントやウェビナーに関しても、すべてHubSpotのフォームを通じて申し込みを行えるようにしました。
また共催でウェビナーを行う際も共催企業用のフォームを作成し、集客時に活用していただくことで、顧客情報がHubSpotに集約されるようになりました。
なお、これらのリードにはHubSpotのワークフロー機能も活用。自動返信メールの送信や、イベント開催前のリマインドメール送信したり、参加者へのお礼メール送信などの毎回の業務を自動化することで、担当者の業務負荷を軽減し、さらには各施策でどのくらいの成果が出たのかレポートで可視化できるようになりました。
2.見込み客・顧客との連絡はすべてHubSpotを通じて実施
ラピュタロボティクス様ではもともとGoogleWorkspaceを利用されていたため、インサイドセールスやフィールドセールスのGmailをHubSpotと連携させました。これにより、見込み客や顧客とのやり取り情報は全てHubSpotに集約できるようにしました。
さらにウェビナー案内・動画コンテンツ配信・プレスリリース案内についても、すべてHubSpotから行うことで、メールの開封やコンテンツの閲覧、ウェビナーの参加といった細かな状況もHubSpot上で把握できるように工夫。
これにより、見込み客・顧客の現状を的確に把握し、状況に応じた適切なコミュニケーションが円滑に行えるようになりました。
3.新規リードにはステップメールを自動配信
多様なチャネルから施策を行うラピュタロボティクス様。そのためHubSpotに流入する見込み客(リード)の業界・役職・興味度合いも幅広いものになります。
そこでHubSpotのワークフロー機能を活用したステップメールの配信を行うことで、企業や製品についてよりダイレクトに訴求できる仕組みを構築しました。
具体的には、HubSpotにリードが入ってくると、特定の条件に一致するリードに対してステップメールを自動的に送信。ステップメールでは、会社紹介、物流業界の課題に関する情報の提供、自社製品に関連する業界別の事例といった内容を配信することで、新規リードが興味を持っていただきやすい仕組みにしています。
4.スコアリングとMQL
自社のWebページの閲覧に対しては、スコアリングを導入しました。これは特定のページの閲覧や閲覧回数によってスコアリングが加点され、逆にお客様になりづらいコンテンツを閲覧した場合には減点されるもの。
一定のスコアに達したMQLはインサイドセールスに引き渡されるため、より効果的なアポイントメント獲得に向けた動きができるようになりました。
5.Webページ閲覧者をSlackで通知する施策も運用中
顧客との適切な連絡タイミングをはかるために、ある程度のコミュニケーションが取れている見込み客が特定のページを閲覧した際に、顧客担当者にSlackで通知を送る仕組みを構築しました。
こちらはまだお試し段階ではありますが、これから更に改良を重ねることでより精度の高い顧客接点の機会創出ができるのではないかと考えております。
HubSpot運用時に苦労したことと打開策について
社内関係者の入力業務のスキルアップやスケジュール管理方法などの課題感には、トライエッジメンバーも直接参加することで打開策を模索
すべての情報をHubSpotに集約し、顧客とのやりとりもHubSpot上で行うということは、関係者全員がHubSpotの使い方や入力方法などを熟知しておく必要があります。そのためラピュタロボティクス様では「ルールブックの作成と研修」「新人研修の実施」「毎日の朝ミーティングでの確認」「パトロールの実施」といった行動を通じて関係者全員に習慣と意識付けを行っていただきました。
また、複数の部署がさまざまなタイミングでHubSpotに入っている見込み客(リード)に対する施策を実行していましたが、こちらも専門の施策管理部門を作ることで、その部門がスケジュールを一元的に管理する形式を採用。これにより、配信を希望する各部署の担当者はまず施策管理部門に依頼し、施策管理部門がHubSpot上のメールやフォーム、自動返信メールやワークフローまでを全て作成することになりました。
なおこの管理部門にはトライエッジのメンバーも参加。第三者に依頼することで、各担当者毎のパワーバランスが均衡されるというメリットもあるのではないかというお言葉もいただいております。
今後の展望について
セグメンテーションやシナリオ設計などを通じて、より少ないリソースで最大の結果を出せる仕組みの構築を目指す
ラピュタロボティクス様の業界は権利関係が非常に複雑で、決裁権を持つ担当者の把握などにもさまざまなパターンを想定する必要があるとのこと。そこで1つひとつをしっかりとセグメントし、適切なコンテンツで適切なアプローチをしていくことで、より効果的なマーケティングが行っていただけるのではないかと考えています。
そのようなマーケティング活動を行った結果から勝ちパターンを分析することで、「このコンテンツを見た人にはこの動画を」「この動画を見た人にはデモンストレーションの案内を」などといったシナリオをある程度自動化することができれば、より少ないリソースで結果を最大化できるのではないか、というお話も進んでおります。
さらにクロスセルをより効率化するために今後さらにマーケティングオートメーションの活用をご検討しているということでしたので、トライエッジとしましても、より一層尽力をしていきたいと考えております。
CRMを効果的に活用するなら株式会社トライエッジへ
株式会社トライエッジでは、ZohoやHubSpotを用いたSFA/CRM/MAの導入・運用支援を行っています。
システムの導入だけでなく、導入後の運用からお客様の成果につながるまでを支援する伴走型サポートを行っているので、ご興味のある担当者様は、お気軽にお問い合わせください。