HubSpotの制限・上限とは?ワークフロー・リスト・ユーザー数・Eメール送信数を整理
HubSpotには、プランごとに上限が設けられている機能があります。ワークフローの作成数、動的リストの件数、登録ユーザー数、レポート数、月間のマーケティングEメール送信数の5つです。それぞれの上限値と、超えた場合の対処をプラン別の表で整理しました。数値は2024年4月時点のものです。
HubSpotは必要な機能を必要なだけ足していける料金体系ですが、機能ごとにプラン別の上限が設定されています。
上限があるのは主に5つです。 マーケティングEメールの月間送信数、ワークフローの作成数、登録ユーザー数、ダッシュボードとカスタムレポートの数、動的リスト・静的リストの件数です。どれも「契約している製品」と「プラン」の組み合わせで上限値が決まります。
特に見落とされやすいのが、スタータープランではワークフローそのものが使えない点と、動的リストが25件までという点です。自動化とセグメント配信を前提に設計していると、運用開始後に作り直しが発生します。
この記事では、実際にHubSpotを運用するなかで注意しておくべき上限を、機能ごとに整理します。記載している数値と金額は2024年4月時点のもので、最新の条件はHubSpotの公式サイトでご確認ください。
HubSpotで上限がある5つの機能
先に全体像を示します。それぞれの詳細は後の節で説明します。
| 上限がある機能 | 何が制限されるか | 特に注意すべきプラン |
|---|---|---|
| マーケティングEメール | 月間の送信通数(契約コンタクト数の10倍) | 全プラン共通の考え方 |
| ワークフロー | 作成できる本数。スターターは利用自体が不可 | スタータープラン |
| ユーザー登録 | 登録できる人数(500ユーザー) | 大規模利用時 |
| ダッシュボード・カスタムレポート | 作成できる数 | プロフェッショナル以上でも上限あり |
| 動的リスト・静的リスト | 作成できるリスト数と絞り込み条件 | スタータープラン |
HubSpotを使って月間に送れるマーケティングEメールは契約の10倍まで
HubSpotではHubSpotを介したEメールはマーケティングEメールと呼ばれ、何件の連絡先に送るのかによって料金が変わる仕組みになっています。すなわち、マーケティング対象のリストが1,000件なのか10,000件なのかによって料金が変わります。
※正確にはプランとリスト件数の組み合わせで料金が変わります。

マーケティングコンタクトの数え方については、HubSpotのマーケティングコンタクトとは?で解説しています。
例えば、HubSpot Marketing Hub のスタータープランの場合、プランの中に1,000件のマーケティングコンタクトがついております。この場合は、10,000件までマーケティングEメールを送ることができます。また、HubSpot Marketing Hubのプロフェッショナルプランの場合、プランの中に2,000件のマーケティングコンタクトがついています。この場合は、20,000件までマーケティングEメールを送ることができます。
| Marketing Hub | スタータープラン | プロフェッショナルプラン | エンタープライズプラン |
|---|---|---|---|
| マーケティングコンタクト(デフォルト) | 1,000件 | 2,000件 | 10,000件 |
| マーケティングEメール数上限 | 10,000件 | 20,000件 | 100,000件 |
例えば、展示会に出展し、そこで名刺獲得した2,000名に対して5つのステップメールを送る、さらに通常のメルマガを2回送る、これだけで
2,000件 × 5回 + 2,000件 × 2回 = 14,000件
となり、残りが6,000件となります。
仮に2,000件のマーケティングコンタクトの契約だったとすると、あと6,000件しか送れないことになります。
HubSpotのスタータープランだとワークフロー機能が使えない
HubSpotを使いこなす上で、かかせない機能のひとつがワークフローとなります。例えばワークフローを活用すると以下のようなことができます。
-
メール自動送信ワークフロー:HubSpotのワークフローを使って、新規リードや顧客に対して自動的にメールを送信することができます。例えば、見込み客がフォームを記入すると、自動的にウェルカムメールが送信されるように設定することができます。
-
タスク自動割り当てワークフロー:HubSpotのワークフローを使って、特定の条件を満たした場合にタスクを自動的に割り当てることができます。例えば、見込み客が特定のステップに進んだ場合に、営業担当者にフォローアップのタスクが自動的に割り当てられるように設定することができます。
-
外部ツールへの通知設定:Webhookを活用して外部ツールに対して通知を行うことができます。HubSpot内にとどまらず、普段使用しているチャットツールなどにもHubSpot内の顧客データの動きをリアルタイムに共有することができます。
こうしたワークフローの機能は、HubSpotの各プロダクトのスタータープランでは利用できず、プロフェッショナルプランから利用できます。ワークフローが使えないことによって、自動化の範囲が狭まってしまうということは事前に理解しておく必要があるでしょう。
HubSpotのワークフローはプロフェッショナルプランで300件まで
上記に加えて、HubSpotのワークフロー機能の作成数にも上限があります。ワークフロー機能を利用するためには、次のいずれかのプランが必要です。
- Marketing Hub プロフェッショナルプラン / エンタープライズプラン
- Sales Hub プロフェッショナルプラン / エンタープライズプラン
- Service Hub プロフェッショナルプラン / エンタープライズプラン
- Operations Hub プロフェッショナルプラン / エンタープライズプラン
そのうえで、プロフェッショナルプランで300件、エンタープライズプランで1,000件という上限があります。エンタープライズプランを利用していると特に上限を気にする必要はないですが、プロフェッショナルプランの300件ですと、上限になってしまうことがあります。この場合は、過去のワークフローを削除して使用するか、別途、ワークフローの上限数の引き上げとして月額24,000円を支払う必要があります(100件追加、2024年4月時点)。
HubSpotのユーザー登録は無料だが、上限は500件まで
HubSpotの料金体系のひとつに、ユーザー単位での課金ではない、という点があげられます。HubSpot Sales HubやHubSpot Service Hubの特定の機能については、ユーザー単位での課金が必要ではありますが、基本的な機能については、ユーザー単位での課金は必要ありません。
一般的なSFA / CRMはユーザー毎の課金であることが多く、その場合、社内で特定の部署でしか導入ができない、といったことも起こります。しかし、HubSpotの場合は、導入企業の全社員に導入しても、社員全員分の課金は必要ないので、会社全員で顧客情報を共有することができます。
ただし、上限として500ユーザーという制限が設けられています。
500ユーザーなので、ある程度規模の企業でなければそれほど気にする必要もないかもしれません。もし、ユーザー数を500以上にしたい場合については、
- いずれかの製品のプロフェッショナルプラン以上の契約
- 月額24,000円
にて、追加で500ユーザーを登録することができるようになります(2024年4月時点)。大手企業で1,000人が使う予定の場合は、予め上記を念頭に料金を検討する必要があります。
HubSpotのダッシュボード・カスタムレポートに上限がある
HubSpotに連絡先のデータや企業のデータ、取引のデータなどさまざまなデータを入れたものをレポートやダッシュボードによって売上や行動を可視化し、リアルタイムの状況を把握したり、それに応じて改善を行っていくことで、より効率的なマーケティング・営業活動を行えるようになりますが、このダッシュボードやカスタムレポートには各製品のプランに応じて上限が設定されています。上限以上のダッシュボード・カスタムレポートを利用したい場合は、追加で料金を払う必要があります。
プロフェッショナルプランの場合の例(2024年4月時点)
| 製品 | ダッシュボード数 | ダッシュボード内のレポート数 | カスタムレポート数 |
|---|---|---|---|
| Marketing Hub | 25件 | 30件 | 100件 |
| Sales Hub | 25件 | 30件 | 100件 |
| Service Hub | 25件 | 30件 | 100件 |
| CMS Hub | 25件 | 30件 | 100件 |
| Operations Hub | 325件 | 30件 | 3,100件 |
※その他の詳細については製品カタログをご確認ください。
HubSpotの動的リストの上限
HubSpotでマーケティングEメールを送る際などに活用するリスト機能。リスト機能には動的リストと静的リストが存在しますが、それぞれについても契約するサービスや料金プランによって、上限数が設定されています。特に動的リストについては、リストをセグメンテーションする際に活用する場面が多いのですが、特にスタータープランの場合、上限値に達してしまうことがありますので、注意が必要です。
動的リストと静的リストの使い分けそのものについては、HubSpotのリスト機能とは?動的リストと静的リストの使い分けで解説しています。
Marketing Hub
| リスト種別 | Starterプラン | Professionalプラン | Enterpriseプラン |
|---|---|---|---|
| 動的リスト | 25件 | 1,000件 | 1,500件 |
| 静的リスト | 1,000件 | 1,000件 | 1,500件 |
※Starterプランのリストセグメンテーションの条件はフォーム送信データ、コンタクトのプロパティー情報、マーケティングEメールのアクティビティーのみ。
Sales Hub
| リスト種別 | Starterプラン | Professionalプラン | Enterpriseプラン |
|---|---|---|---|
| 動的リスト | 25件 | 1,000件 | 1,500件 |
| 静的リスト | 1,000件 | 1,000件 | 1,500件 |
※Starterプランのリストセグメンテーションの条件はフォーム送信データとコンタクトのプロパティー情報のみ。
Service Hub
| リスト種別 | Starterプラン | Professionalプラン | Enterpriseプラン |
|---|---|---|---|
| 動的リスト | 25件 | 1,000件 | 1,500件 |
| 静的リスト | 1,000件 | 1,000件 | 1,500件 |
※Starterプランのリストセグメンテーションの条件はフォーム送信データとコンタクトのプロパティー情報のみ。
CMS Hub
| リスト種別 | Starterプラン | Professionalプラン | Enterpriseプラン |
|---|---|---|---|
| 動的リスト | 5件 | 1,000件 | 1,500件 |
| 静的リスト | 1,000件 | 1,000件 | 1,500件 |
Operations Hub
| リスト種別 | Starterプラン | Professionalプラン | Enterpriseプラン |
|---|---|---|---|
| 動的リスト | 25件 | 1,100件 | 1,600件 |
| 静的リスト | 1,000件 | 1,000件 | 1,500件 |
※Starterプランのリストセグメンテーションの条件はフォーム送信データ、コンタクトのプロパティー情報、マーケティングEメールのアクティビティーのみ。
上記が各サービス、各プランにおけるリスト上限数となります。また、ProfessionalプランとEnterpriseプランの場合は、上記の上限数にプラスして月額24,000円にて動的リスト・静的リストそれぞれ100件を追加することができます(2024年4月時点)。

上限は「プラン選定」ではなく「運用設計」の問題
ここまで挙げた上限は、どれも追加費用で引き上げられます。そのため本当の問題は、上限そのものよりも「上限に当たる使い方をしているかどうか」です。
たとえば動的リストが25件で足りないというとき、必要なセグメントが本当に25種類以上あるのか、それとも一度作ったまま使われていないリストが溜まっているだけなのかで、打ち手は変わります。ワークフローの300件も同じで、目的の重複した自動化を作り続けた結果であることが少なくありません。
トライエッジはHubSpotの正規販売店として、プラン選定の段階から、どの機能をどこまで使う設計にするかを一緒に決めるところを支援しています。すでに運用していて上限に近づいている場合の棚卸しもご相談いただけます。
FAQよくあるご質問
Q. HubSpotで上限が設けられている機能は何ですか?
主に5つです。月間に送れるマーケティングEメールの通数、ワークフローの作成数、登録できるユーザー数、ダッシュボードとカスタムレポートの数、動的リスト・静的リストの件数です。いずれも契約している製品とプランの組み合わせで上限値が変わります。無制限に使える前提で設計すると、運用を始めてから作り直しになることがあるため、導入前に確認しておくことをおすすめします。
Q. HubSpotのワークフローは何件まで作れますか?
プロフェッショナルプランで300件、エンタープライズプランで1,000件が上限です(2024年4月時点)。上限に達した場合は、使わなくなった過去のワークフローを削除して枠を空けるか、上限数の引き上げを追加購入することになります。引き上げは月額24,000円で100件の追加でした。最新の条件はHubSpotの公式サイトでご確認ください。
Q. HubSpotのスタータープランでワークフローは使えますか?
使えません。ワークフローはMarketing Hub、Sales Hub、Service Hub、Operations Hubのいずれかで、プロフェッショナルプラン以上を契約している場合に利用できます。スタータープランで運用を始めると、メールの自動送信、タスクの自動割り当て、外部ツールへの通知といった自動化がひととおり使えない状態になります。自動化を前提にした設計をしている場合は、プラン選定の段階で確認が必要です。
Q. HubSpotで月に送れるマーケティングEメールは何通までですか?
契約しているマーケティングコンタクト数の10倍までです。たとえばMarketing Hubのスタータープランはマーケティングコンタクトが1,000件付くため、月10,000通まで送れます。プロフェッショナルプランは2,000件で20,000通、エンタープライズプランは10,000件で100,000通です(いずれもデフォルトの件数、2024年4月時点)。ステップメールを複数本走らせると想像より早く消化します。
Q. HubSpotのユーザー登録は無料ですか?何人まで登録できますか?
基本的な機能についてはユーザー単位の課金がなく、全社員を登録しても人数分の費用はかかりません。ただし500ユーザーという上限があります(2024年4月時点)。500を超えて登録したい場合は、いずれかの製品でプロフェッショナルプラン以上を契約したうえで、月額24,000円を支払うと500ユーザーを追加できます。1,000人規模での利用を想定している場合は、この費用を織り込んで検討してください。
Q. HubSpotの動的リストは何件まで作れますか?
多くの製品でスタータープランが25件、プロフェッショナルプランが1,000件、エンタープライズプランが1,500件です(2024年4月時点)。特にスタータープランの25件は、セグメント配信を細かく設計するとすぐに埋まります。またスタータープランはリストの絞り込み条件そのものにも制約があり、使えるのはフォーム送信データやコンタクトのプロパティー情報などに限られます。
Q. 上限に達した場合、追加費用はいくらかかりますか?
ワークフロー、リスト、ユーザー数のいずれも、月額24,000円での追加が用意されていました(2024年4月時点)。ワークフローは100件、動的リスト・静的リストはそれぞれ100件、ユーザーは500人の追加です。ダッシュボードやカスタムレポートも追加購入で増やせます。料金は改定されることがあるため、実際の金額はHubSpotの公式サイトおよび製品カタログでご確認ください。
出典・執筆:株式会社トライエッジ/濱津 舞(AEO/CRM・MA 導入・運用)。 2024年4月8日公開/2026年8月11日更新。