HubSpotのAIツール コンテンツアシスタントとChatSpot.aiでできたこと【2023年3月時点の記録】
2023年3月にHubSpotがリリースしたコンテンツアシスタントとChatSpot.aiを試した記録です。当時できたこと、日本語対応の状況、実際の画面を残しています。HubSpotのAI機能はその後の製品構成の変更で名称や提供範囲が変わっている可能性があるため、現況は公式で確認してください。
この記事は2023年3月時点の記録です。 当時HubSpotがリリースした「コンテンツアシスタント」と「ChatSpot.ai」という2つのAIツールを試した内容を残しています。
現在の名称・提供範囲・対象プランは、この記事の内容と異なる可能性があります。 HubSpotのAI機能はその後の製品構成の変更を受けているため、いま使える機能を確認する場合は、必ずHubSpot公式サイトとナレッジベースを参照してください。
記録として残す価値があるのは、当時それぞれのツールで何をしようとしていたかという用途の一覧です。名称が変わっていても、AI機能に何を期待するかを整理する際の観点として使えます。
コンテンツアシスタントは何をするツールだったか
HubSpotを使ったマーケティング・セールス活動では、マーケティングEメール、ブログコンテンツ、ランディングページなど、数多くのコンテンツが必要になります。有益なコンテンツを提供し続けることで顧客を惹きつけ、信頼関係を築くという考え方が土台にあるためです。
ただし、ゼロからコンテンツを作るには、顧客の動機の理解とそれを言語化する時間がかかります。 その部分を支援するのがコンテンツアシスタントでした。
2023年3月時点で案内されていたのは、次の6つの用途です。
- ブログ記事のアイデア出し:Web制作会社向けのブログ記事のトピック案を生成する
- ブログ記事のアウトライン:AIによるマーケティング活動の自動化について記事の構成案を作成する
- テーマに沿った文章:「確定拠出年金制度のメリット」など、特定のテーマに関する段落を生成する
- 新規開拓のEメール:営業支援ソフトウェアの新規案件を開拓するために、簡潔なEメールの文面を作る
- ひらめきを文章に:「ブランドイメージの一貫性を保つことが大切」という文を1つの段落に膨らませる
- マーケティングEメール:デザインサービスの10%割引を提供する、販売促進のマーケティングEメールを書く
当時はプライベートベータ版としてのリリースで、英語での精度が最適化されている状態と説明されていました。 日本語での使用も可能でしたが、精度は不明でした。
ChatSpot.aiは何をするツールだったか
ChatSpot.aiは会話型のボットで、やりたいことを話しかけると、その内容を返すというものでした。
HubSpotをセールス領域で使うと、コンタクトを登録し、連絡してミーティングを設定し、商談後は情報を記録して、他の案件の状況を確認する、といった一連のタスクが発生します。これらのタスクを、画面をたどる代わりにチャットで指示するのがChatSpot.aiでした。
2023年3月時点で案内されていたのは、次の6つの用途です。
- フォローアップ:「田中花子さん宛てにお礼のフォローアップEメールを書いてください」
- 簡単なステータス更新:「私に割り当てられているコンタクトは何件ですか?」
- リード管理:「hyamada@example.comのコンタクトを登録し、『来週東京に来る』というメモを追加してください」
- 新規開拓:「大阪にある従業員数1,000人以上のSaaS企業を教えてください」
- レポート作成:「昨年のウェブ訪問者に関する月次サマリーを表示してください」
- 売上予測:「今月成約予定の取引のステージと予測収益額を一覧にしてください」
当時の画面
左側にチャットボットへ聞ける例文が並び、画面の右下に文章を書く欄があります。

質問を書き込むと、その質問に対する回答が画面中央に表示されます。下記は「OpenAIという会社をリサーチせよ」と書き込み、OpenAIの詳細が表示された状態です。

実際に試して分かったこと
2023年3月時点で、ChatSpot.aiは英語にのみ対応していました。 そのため英語で試しています。
「会議についてのメールを送りたい」と入力すると、宛名・役職・所在地・詳細を差し込む形式のテンプレートが英文で返ってきました。そのまま送れる文面ではなく、埋めるべき箇所が空欄で示された下書きです。
次に「BtoBマーケティングに関する5つのトピック」と入力したところ、次の5つが返ってきました。
- バイヤーペルソナの理解
- ターゲットに向けたコンテンツづくり
- 自動スコアリングの活用
- 見込み客向けのランディングページの最適化
- 効果的なアウトリーチ戦略の策定
このときの回答にはHubSpotのナレッジベースの記事が参照先として示され、応答は1秒未満でした。HubSpotの中にある情報を検索して返す動きが、この時点で組み込まれていたことが分かります。
日本語でも入力してみましたが、この時点では対応していないことを承知のうえでの検証でした。
つまずきやすい点
1. 記事に書かれた機能名のまま探してしまう
この記事の機能名は2023年3月時点のものです。同じ名称で検索しても該当ページが見つからない場合があります。 HubSpot公式のナレッジベースで、現在提供されているAI機能を確認してください。
2. 返ってきた文章をそのまま使う
生成されるのは下書きです。顧客に出す文面は必ず人が確認してください。 特に固有名詞、金額、日付は生成された値をそのまま信用しないでください。
3. 対象プランを確認せずに社内へ案内する
AI機能は対象プランが限られることがあります。自社の契約で使えるかどうかを、HubSpot公式で確認してから社内に共有してください。 プランの考え方はHubSpot Marketing Hubとはにまとめています。
まとめ
2023年3月時点で、HubSpotはコンテンツアシスタントとChatSpot.aiという2つのAIツールを提供していました。前者はコンテンツの下書き、後者はチャットでのHubSpot操作と情報取得を担うものでした。
現在の名称と提供範囲は変わっている可能性があります。 この記事は当時の記録として残しているため、実際に使う前にHubSpot公式で確認してください。
生成AIを業務に組み込む際の考え方として変わらないのは、下書きまでを任せて、判断と最終確認は人が行うという線引きです。
HubSpotの導入・運用支援はHubSpot 導入・運用支援、MAツールとしての使い方はHubSpotでMAを使う、AI検索への対応はAEO(AI検索最適化)支援をご覧ください。ご相談はお問い合わせから承ります。
FAQよくあるご質問
Q. この記事はいつ時点の情報ですか?
2023年3月時点の記録です。この時点でHubSpotがリリースしたコンテンツアシスタントとChatSpot.aiという2つのAIツールを試した内容を残しています。HubSpotのAI機能はその後の製品構成の変更により、名称・提供範囲・対象プランが変わっている可能性があります。現在どの機能が使えるかは、必ずHubSpot公式サイトとナレッジベースで確認してください。
Q. コンテンツアシスタントは2023年3月時点で何ができましたか?
コンテンツ作成の下書きづくりです。ブログ記事のアイデア出し、記事の構成案の作成、特定のテーマに沿った段落の生成、新規開拓のEメール文面の作成、短い文を1段落に膨らませること、販売促進のマーケティングEメールの作成の6種類が案内されていました。当時はプライベートベータ版で、英語での精度が最適化された状態と説明されていました。
Q. ChatSpot.aiは2023年3月時点で何ができましたか?
チャットで指示を出してHubSpot内の操作や情報取得を行うツールでした。案内されていた例は6種類で、フォローアップメールの作成、自分に割り当てられたコンタクト件数の確認、コンタクトの登録とメモの追加、条件を指定した企業のリストアップ、月次サマリーの表示、今月成約予定の取引のステージと予測収益額の一覧です。
Q. 日本語で使えましたか?
2023年3月時点では、ChatSpot.aiは英語にのみ対応していました。コンテンツアシスタントは日本語での使用も可能でしたが、英語での精度が最適化されている状態と説明されており、日本語での精度は当時不明でした。現在の対応言語はHubSpot公式で確認してください。
Q. いま同じことを試すには、どこを見ればよいですか?
HubSpot公式のナレッジベースで、現在提供されているAI機能の名称と対象プランを確認してください。この記事に書かれた機能名のまま検索しても、該当するページが見つからない可能性があります。名称が変わっている場合でも、この記事にある6種類ずつの用途は、何ができるかを確認する際の観点として使えます。
出典・執筆:株式会社トライエッジ/濱津 舞(AEO/CRM・MA 導入・運用)。 2024年4月8日公開/2026年8月15日更新。