メールマガジンの効果を最大化させるために、ABテストを実施することが有効ですが、HubSpotでは、機能としていくつかの方法のABテストが備わっています。今回はHubSpotで実施可能なABテストについて紹介していきたいと思います。
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メールマガジンのABテストとその手法一覧
メールマガジンにおいてどのようなABテストができるのか、については以下の記事にて紹介しています。
下記には、具体的な施策の一覧を一部記載しています。
施策名 | 目的 | 仮説例 |
配信タイミング | 開封率向上 | 朝のメールよりも昼休み明けのメールの方が開封されるのではないか? |
差出人変更 | 開封率向上 | 男性から送るよりも女性から送るほうが開封率が高まるのではないか? |
メール件名に相手の名前を入れる | 開封率向上 | パーソナライズされたメール件名の方が注目を集め、開封率向上につながるのではないか? |
メールの件名の最初に「無料ウェビナーと入れる」 | 開封率向上 | 無料・ウェビナーなど相手にとっての便益がわかりやすい用語を最初に入れることで開封率向上につながるのではないか? |
メールのファーストビュー内にCTAを入れる | クリック率 | メールを開封後スクロールせずにアクションできる箇所を入れたほうがクリック率が高まるのではないか? |
CTAの色を変える | クリック率 | 青色 vs 赤色 視認性の向上と反応率の変化がどうなるか? |
CTAの文言を変える | クリック率 | 行動を促す文言への変更することでクリック率があがるのではないか? |
CTAの横幅を変える | クリック率 | メールの横幅いっぱいにCTAを設置するとクリックしやすくなりクリック率向上が見込まれるのではないか? |
CTAの横の位置を変える | クリック率 | メールの左寄せ、中央寄せ、右寄せでクリック率に変化があるか? |
HTMLメールからテキストメールに変える | クリック率 | メルマガっぽさがなくなり、よりアクションにつながるのではないか? |
こうした、ABテストを繰り返すことによって、自社が配信している顧客群には、どういったメルマガが好まれるのかを常に探していくことが求められます。
HubSpotで実施可能なメルマガABテスト
HubSpotには、ABテスト機能が備わっているので、その機能を活用することでさまざまなABテストを実施することができます。
※ABテスト機能は、HubSpot Marketing Hub Professional / Enterprise プランにて利用できます。
HubSpotでABテストを実施するにはまずグローバルメニューの[マーケティング]から[Eメール]を選択します。
マーケティングEメールを作成する画面の左上に[A/Bテストを作成]というメニューがあるので、ここをクリックします。
すると以下のようなポップアップ画面が表示されますので、こちらにてABテストの設定を行っていきます。HubSpotにおけるABテストでは、ABそれぞれの名前をつけて、それぞれの結果がどうだったのかを確認することができるようになります。
[ A/Bテストの分布を選択]という部分でABテストのそれぞれのバージョンをどのくらい送るかを設定することができます。HubSpotのABテストでは以下の2通りのABテストを実施することができます。
- 配信先に対してランダムにAバージョンとBバージョンを送る
- AバージョンとBバージョンを送り、結果が良かったバージョンを残りの配信先に送る
2つ目が少しわかりにくいと思いますので、もう少し詳しく説明したいと思います。2つ目の「AバージョンとBバージョンを送り、結果が良かったバージョンを残りの配信先に送る」は1回のABテストでテスト結果に基づいて、良い結果だった方に多く送ることができるというもので、例えば配信先が10,000件あったとすると、5,000件をテスト対象として、Aバージョンに2,500件、Bバージョンに2,500件を送り、結果が良かったバージョンを残りの5,000件に送ることができるのです。
「AバージョンとBバージョンを送り、結果が良かったバージョンを残りの配信先に送る」パターンのABテストを実施する場合は[勝利指標]を決める必要があります。勝利指標とはAバージョン、Bバージョンを送った際に、どの指標をもとに「結果が良かった」と判断するかの指標で以下の3つから選択できます。
- 開封率
- クリック率
- クリックスルー率
また、テスト期間も選択することができます。テスト期間はAバージョンとBバージョンを送った際、どの時点での結果をもとに良かったと判断するかの期間を示すもので、例えば4時間に設定すると、AバージョンとBバージョンを送付して4時間後の結果を元に良かったバージョンを残りの配信先に送る、という仕組みとなっています。なお、テスト期間は最低1時間から最大100時間まで設定することができますが、HubSpotとしては4時間以上を推奨しています。
最後に[予備バージョン]を設定するのですが、これは、テストを実施した結果、どちらにも有意性がなかった場合、残りの配信先に対してどちらのバージョンを送るのか、というのをあらかじめ設定しておく設定箇所となります。
一度ABテストの設定を行った後も、メール編集画面にてABテストの各バージョンを編集したり、上記で設定したバージョンの設定を変更することもできます。
配信後は、該当のEメールの画面において[テスト結果]というタブにて確認することができます。
下記ABテストの結果については、開封率を勝利要素とし、テスト期間を24時間に設定していたのでその結果、バージョンBが良い結果として判定され、バージョンBが勝利バージョンとして残りの配信先に送付されたことになります。
- バージョンA:14.76%
- バージョンB:19.83%
ABテストで開封率にも5ポイント以上の差がつくこともあります。
ABテストを繰り返し行うことで、自社の配信先に対してより魅力的なメールが見つかり、より洗練させていくことができますので、常にABテストを繰り返すことをおすすめいたします。
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