SFA / CRMを活用するにあたって、商談(=取引)を精緻に管理することで営業活動の効率化や営業の仕組み化が促進されます。その際に特に重要なこととして、商談ステージがどう遷移しているか、ということがあります。今回はHubSpotにおいて商談ステージの遷移率を確認する方法について解説していきたいと思います。
この記事の目次
1 BtoBビジネスにおける商談管理の重要性1.1 (1) 売上向上のための顧客管理
1.2 (2) 組織内での情報共有
1.3 (3) データ分析と改善
2 HubSpotで商談ステージの遷移率を確認する方法
3 HubSpotを効果的に活用するなら株式会社トライエッジへ
BtoBビジネスにおける商談管理の重要性

BtoBビジネスにおいて、商談を管理することは非常に重要です。その理由は以下の3つに大別されます。
(1) 売上向上のための顧客管理
商談管理は顧客との関係をより親密にするために非常に有用です。顧客情報を正確に記録し、商談の進捗状況や顧客のニーズを把握することにより、売上向上のための戦略的なアプローチを実現できます。商談のステータスや期限を把握し、適切なタイミングでフォローアップを行うことで、商談の成功確率を高めることができます。
(2) 組織内での情報共有
商談管理はチーム間の情報共有を促進するために非常に有用です。複数の営業担当者や関連部門が関わるBtoBビジネスにおいては、商談情報を共有し、情報の一元化を図ることが必要です。商談管理を通じて、チーム内での情報共有やタスクの割り当て、連携をスムーズに行うことで、商談をより効率的にすすめることができるようになります。
(3) データ分析と改善
商談管理をすることによって、商談に関わるデータが蓄積され、データを分析するための基盤となります。商談の進捗状況や結果を定量的に把握し、売上や顧客の動向を分析することで、営業戦略の評価や改善をはかることができます。また、商談管理によって蓄積されたデータをもとに、顧客との関係性の強化や営業プロセスの改善を行うことで、売上の増加や効率化を図ることができます。
HubSpotで商談ステージの遷移率を確認する方法
HubSpotにおける商談ステージの遷移率を確認する方法を見ていきたいと思います。HubSpotでは商談ステージの遷移率を2つの手法で確認することができます。
まずは[レポート]から[ファネル]を選択します。

次にファネルのオブジェクトの選択画面にて[取引]を選択します。

次に左のメニューからデータを表示させたいパイプラインを選択し、どのステージの遷移率を見たいのか、みたいステージを全て選択します。すると、右側にその繊維率が表示されます。遷移率は「次のステップのコンバージョン」「累積のコンバージョン」の2つに分かれます。
- 次のステップのコンバージョン:
ここでは、アポ設定から面談済への遷移率、面談済から提案・見積提出済への遷移率というように、1つ前のステージを母数とした遷移率を表します。 - 累積のコンバージョン:
ここでは、アポ設定を分母として、各ステージを分子とした遷移率を表します。

HubSpotの商談ステージ遷移率には2つの見方があります。それが下記画面の[任意][全て]です。商談ステージは、01.アポ設定⇒02.面談済⇒03.提案・見積提出済と順序立てて進んでいくものですが、もし商談ステージを飛ばして、01.アポ設定⇒03.提案・見積提出済というように進んでしまった場合、03.見積提出済よりも02.面談済の商談ステージを通った数が少なくなってしまいます。そうすると、遷移率のデータが100%を超えてしまうと言った事態が起きてしまいます。そこで、[任意][全て]という2つの見方ができるようになっています。
- 任意:商談ステージを飛ばしてしまったものも含めて遷移率を計算する方法
- 全て:全ての商談ステージを正しく遷移したデータのみを遷移率の集計対象とする
という定義で遷移率を見ることができます。

下記が、[任意]の設定にした場合のデータとなります。実際に商談ステージを飛ばしてしまっているデータも含めて見ると、ファネルデータがおかしくなっています。

HubSpotを効果的に活用するなら株式会社トライエッジへ
HubSpotには、さまざまな使い方や活用方法があります。CRMの基本的な機能は無料で使用でき、自社の営業やマーケティング、カスタマーサービスの業務スタイルに合わせて、必要な要素だけで設計できる点が魅力です。
興味をお持ちの方は、ぜひ一度HubSpotソリューションパートナーの株式会社トライエッジにご相談ください。HubSpotの導入や運用はもちろん、その一歩手前の顧客情報整理や営業・マーケティングチームの構築からのサポートが可能です