Zoho CRMの「項目の依存関係」でプルダウンを選びやすくする設定手順
Zoho CRMの項目の依存関係は、設定のスパナマークからタブ&項目を開き、対象タブの三点リーダーで項目の依存関係の設定を選んで作成します。親のプルダウンで選んだ内容に応じて子の選択肢を絞り込む機能で、選択肢が20以上なら検討対象です。設定手順と、活用に向く3つのケース、向かない項目の見分け方まで解説します。
Zoho CRMの「項目の依存関係」は、画面右上のスパナマーク(設定)→「タブ&項目」→ 対象タブの三点リーダー →「項目の依存関係の設定」から作成します。
これは、同じタブ内の2つのプルダウン項目を親と子として連動させる機能です。 親で選んだ内容に応じて、子のプルダウンには関係のある選択肢だけが表示されます。
この記事では、設定の手順と、どんな項目に設定すべきかの判断基準を整理します。
「項目の依存関係」で何ができますか?
Zoho CRMの「項目の依存関係」では、同じタブ内の2つのプルダウン項目を親と子として連動させ、親とした項目で選択した内容に応じて、子の項目で予め指定した選択肢のみを表示させ、選択しやすくすることが可能です。
文章だけでは分かりにくいので、具体例で説明します。
日本の標準産業分類のデータの例で考えてみます。標準産業分類の「産業大分類」と「産業中分類」を、取引先のタブにプルダウン項目として2つ作成するとします。
産業大分類は20種類、中分類は99種類あります。 そのまま作成すると、中分類では99個の選択肢から1つを選ぶことになり、選択に非常に時間がかかり、また大分類で選択したものと関係のない中分類を間違って選択してしまう可能性もあります。
ここで「項目の依存関係」を設定すると、「産業大分類」で選んだ選択肢に紐づく中分類のみが「産業中分類」のプルダウンに表示されます。選択から入力までの時間が短縮され、大分類と中分類の間で誤った紐付けが起きなくなります。

なお、この機能はプルダウン項目そのものを作ったあとに設定します。項目の作り方はZoho CRM 設定編「顧客情報」項目のカスタマイズ方法を参照してください。
どういう手順で設定しますか?
「項目の依存関係」は任意のタブ(取引先 / 連絡先 / 商談等)内にある2つのプルダウン項目を指定して設定を行います。
ステップ1:設定画面から「タブ&項目」を開く
まずは画面右上のスパナのマーク「設定」をクリックし、その後「タブ&項目」をクリックします。

ステップ2:対象のタブで「項目の依存関係の設定」を選ぶ
次にどのタブで「項目の依存関係」を設定するかを選択します。ここでは取引先のタブで、そのタブ内にある**「産業大分類」と「産業中分類」の2つを「項目の依存関係」として設定する**、という例で手順を説明します。
タブの一覧画面が開いたら取引先のすぐ右隣にある「・・・」をクリックして、「項目の依存関係の設定」をクリックしてください。

ステップ3:親と子になる項目を指定する
「項目の依存関係」の設定画面が開いたら、画面右にある青い”新しく作成“のボタンをクリックし、次の画面で親と子の関係になる項目をそれぞれプルダウンから選び、”次へ”のボタンを押下します。

ステップ4:親の選択肢ごとに子の選択肢を指定する
次の画面が開いたら、親となる項目(画面では産業大分類)の各選択肢を選んだ場合に表示させる子となる項目(画面では産業中分類)の選択肢を個別にクリックして色を反転させていきます。
親の項目数が多い場合は画面右端の”次へ“のボタンをクリックして、未設定の親の項目へ移動して同様に子の項目の選択肢をクリックして色を反転させていきます。
親の項目の全ての選択肢に対応する子の項目の選択肢グループを設定し終わったら、”保存“のボタンで設定は完了します。

設定が完了したら、実際の入力画面で親と子の項目の連動に漏れや誤りがないか、いくつかの選択肢を選んで設定内容をチェックしましょう。
どんな項目に設定すると効きますか?
どのような場合に「項目の依存関係」の設定を活かせるのかという視点で、3つのケースを挙げます。
ケース1:項目内の選択肢が非常に多い場合
目安としてプルダウンの選択肢が20以上になる場合は、「項目の依存関係」を利用したほうがよいと考えられます。選択肢の数が多いとその分だけ自分が選びたい選択肢にたどり着くまでの時間がかかります。
元々は一つのプルダウン項目でも、ある程度グループ分けができそうな内容であれば、あえて親と子の関係にグループを分けて「項目の依存関係」を設定してみる、という進め方もあります。
ケース2:親と子の関係で明らかに選択肢が連動する項目がある
大分類→中分類という、明らかに親と子の関係で連動している2つの項目があれば活用の対象です。
ただし注意点があります。親と子の項目の連動する内容が頻繁に変わる項目は、あまり「項目の依存関係」の設定には向いていません。
「項目の依存関係」は親と子となるプルダウン項目の選択肢を個別に結びつける仕組みのため、親と子の関係の範囲や項目自体の増減があればその都度正確に新たな紐付けに変更する必要があり、その変更頻度が多いと漏れや設定のミスが出る可能性も高まります。設定する際は、紐付けをする項目の内容がどのくらいの頻度で変更されるものかも判断材料にしてください。
ケース3:2つの項目間で正確な入力をさせたい場合
選択肢の数がそう多くなくても、2つの項目を間違いなく入力させたい場合にも有効です。
たとえば、ある案件の担当者の情報として「チーム」とそこに所属する「メンバー氏名」をそれぞれ選択する2つの項目があった場合、本来のチームと異なるメンバーを誤って選択してしまうというミスの確率はゼロではありません。
「項目の依存関係」を利用すれば、チームに所属しないメンバーは選択肢に出てこなくなるため、不要な入力ミスを事前に防ぐことが可能です。
つまずきやすい点はどこですか?
1. 設定後に入力画面で検証していない
親の選択肢が多いほど、子の選択肢の指定漏れは起こります。設定が完了したら、実際の入力画面でいくつかの選択肢を選び、連動に漏れや誤りがないかを必ず確認してください。 保存した時点では気づけません。
2. 変更が多い項目に設定してしまう
組織変更や商品改廃で選択肢が入れ替わる項目に設定すると、変更のたびに紐付けを組み直す作業が発生します。設定前に「この項目は年に何回変わるか」を確認してください。
3. そもそも選択肢が整理されていない
似た意味の選択肢が重複したまま依存関係を設定すると、紐付け作業がそのぶん増えます。先に選択肢そのものを整理するほうが早い場合があります。 選択肢を統合する手順はZoho CRMでプルダウン項目の選択肢データを統合する2つの方法にまとめました。
まとめ
Zoho CRMの「項目の依存関係」を設定すると、選択肢の多いプルダウン項目でも短時間で選べるようになり、大分類と中分類のような組み合わせのミスもなくなります。
設定に向くのは、選択肢が20以上ある項目、明らかに親子で連動する項目、正確な組み合わせを担保したい項目です。逆に、連動する内容が頻繁に変わる項目には向きません。
自社にあった組み合わせや紐付けを社内で議論して設定に反映することで、Zoho CRMの情報入力の生産性は大きく変わります。一度、自社の顧客情報の項目を見直してみてください。
Zoho CRMそのものの機能と料金はZoho CRMの料金と機能、導入と運用の支援はZoho 導入・運用支援、CRM全体の設計はCRM構築・運用をご覧ください。項目設計からのご相談はお問い合わせより承ります。
FAQよくあるご質問
Q. Zoho CRMの「項目の依存関係」とは何ですか?
同じタブ内の2つのプルダウン項目を親と子として連動させる機能です。親とした項目で選択した内容に応じて、子の項目にはあらかじめ指定した選択肢だけが表示されます。産業大分類20種類と産業中分類99種類のように選択肢が多い組み合わせでも、選ぶ時間を短縮し、誤った紐付けを防げます。
Q. 項目の依存関係はどこから設定しますか?
画面右上のスパナのマーク(設定)をクリックし、「タブ&項目」を開きます。タブの一覧画面で設定したいタブ(取引先/連絡先/商談など)のすぐ右隣にある三点リーダーをクリックし、「項目の依存関係の設定」を選びます。設定画面右の「新しく作成」から親と子の項目を指定します。
Q. 親と子の選択肢はどうやって紐付けますか?
親と子の項目を選んで「次へ」を押すと、親の各選択肢に対して表示させる子の選択肢を指定する画面が開きます。表示させたい子の選択肢を個別にクリックして色を反転させます。親の選択肢が多い場合は画面右端の「次へ」で未設定の親へ移動し、すべて設定し終えたら「保存」で完了です。
Q. 選択肢がいくつあれば依存関係を設定したほうがよいですか?
目安はプルダウンの選択肢が20以上になる場合です。選択肢の数が多いほど、選びたいものにたどり着くまでの時間がかかります。元は1つのプルダウン項目でも、ある程度グループ分けができる内容であれば、あえて親と子に分けて依存関係を設定する方法もあります。
Q. 項目の依存関係に向かない項目はありますか?
親と子の連動する内容が頻繁に変わる項目です。この機能は親と子の選択肢を個別に結びつける仕組みのため、関係の範囲や項目自体の増減があるたびに紐付けを正確に組み直す必要があります。変更頻度が高いと、設定漏れやミスが出る可能性が高まります。
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出典・執筆:株式会社トライエッジ/向佐 望(CRMコンサルタント)。 2024年3月29日公開/2026年8月14日更新。