Zoho CRMで承認プロセス機能を使ってCRM上で承認フローを作る方法
Zoho CRMの承認プロセス機能を使うと、見積金額の確認や値引き、デモアカウント発行の承認をCRM上で完結できます。設定するのはルールの条件・承認者・承認時の処理・却下時の処理の4点です。承認者を直属の上司に自動で回す方法と、承認が止まる原因になるつまずきやすい点まで、画面つきで整理します。
Zoho CRMの承認プロセス機能を使うと、見積金額の確認や値引きといった「上司の承認が要る手続き」をCRMの画面の中だけで終わらせられます。
設定するのは4点だけです。ルールの条件、承認者、承認されたときの処理、却下されたときの処理。この4つが決まれば動きます。
最大の効果は、承認の履歴がレコードに残ることです。 電話やチャットでの承認と違い、誰がいつ何を承認したかがあとから追えるため、言った・言わないの齟齬が起きません。
承認プロセス機能で何ができますか?
承認が必要な手続きを、Zoho CRM上で申請から承認まで通せます。
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見積提出時の金額確認
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お客様向けのデモアカウント発行
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お客様への商品の割引
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マーケティング担当者の施策実施の承認
承認を得た事項は、そのままZoho CRMのレコード上に反映できます。承認が通っているのか否かを履歴として残せるため、過去の状況をさかのぼって確認でき、申請者と承認者の齟齬が生じるリスクも防げます。
紙の稟議やメールでの承認と違い、「その案件のレコードを開けば経緯が全部ある」状態になるのが、CRM上で承認を回す最大の理由です。
設定するのは何ですか?
承認プロセスで設定するべきは以下の4点です。
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ルールの条件
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承認者
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承認に関連する処理
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却下に関連する処理
このうち3と4を空のまま保存すると、承認は下りるものの何も起きない仕組みになります。承認後にどの項目をどう変えるかまで含めて、1セットで設計してください。
どんな手順で設定しますか?
まずZoho CRMを開き、右上の設定ボタン(歯車マーク)を押します。次に[プロセス管理]の項目にある[承認プロセス]を選択します。

次に画面の右上にある[承認プロセスの追加]ボタンを押します。既に設定した承認プロセスがあれば、一覧が表示されます。初めて設定を行う場合は、この画面には何も表示されません。

次に[新しい承認プロセス]という画面に遷移しますので、ここで承認プロセスの概要を設定します。
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タブ:どのタブの情報を承認プロセスに使うのかを選択します
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名前:承認プロセスの任意の名称を決めます
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詳細情報:どんな承認プロセスなのか、あとで確認した際にわかるように詳細情報を入れておきましょう
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実行タイミング:承認プロセスが発動するタイミングを決めます。データが作成されたタイミング / データが編集されたタイミング / その両方の3つから選択します

すると詳細設定の画面に遷移しますので、こちらで承認プロセスが発動する詳細の条件を指定します。

次に承認者を設定します。承認者は個人を設定することもできますし、それ以外にも
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役職
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グループ
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レベル
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直属の上司
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担当者
など、様々なレベルで設定することが可能です。なお、この承認者は、複数人を割り当てることもできます。さらに、複数人の中から誰かしら一人が承認すれば良いパターンと、複数人全員が承認しなければならないパターンとどちらでも設定することが可能です。

そして、承認に関連する処理 / 却下に関連する処理 を設定します。これは、承認となった場合、どの項目をどのように更新するのか、またその際、どのように通知するのかなどの承認後の操作を設定することができます。

ここまで設定したら保存します。設定する内容が多いので、設定が終わったら必ずテストを行った上で運用を始めてください。 条件に合うテスト用のレコードを1件作り、承認と却下の両方を通してみるのが最短です。
承認者を「直属の上司」にするには?
承認者を特定の個人にしてしまうと、その人が関係ない案件まで引き受けることになり、件数が増えるほど負担が偏ります。ここで使いたいのが[直属の上司]という選択項目です。
直属の上司とは文字通り、一般社員であればリーダーやマネージャー、マネージャーであれば部長、といったように自分の上司をあらかじめ設定しておくことで、その人を承認者とする仕組みです。
例えば、以下のような組織を考えてみましょう。下記のような組織の場合、久保社員、山西社員、三浦社員の直属の上司は笹村課長となり、横井課長の直属の上司は中川部長となります。また川辺社員の直属の上司は清水部長となります。このように組織と階層(レイヤー)によって直属の上司は変わりますが、こうした設定をZoho CRMのユーザーに行っておくことで、より柔軟な承認プロセスを設定できるようになります。
![Zoho CRMの[直属の上司、部下]機能を使い、承認フローを確立させるの画像1](/img/media/zohocrmapprovalprocess/zohoshojiorg-3.png)
設定の手順は次のとおりです。まずは、Zoho CRMの右上の設定ボタン(歯車のマーク)を選択し、[一般]の項目にある[組織情報]を選択します。

次に[階層設定]のタブを開き、[直属の上司による階層]を選択し保存します。

次に左側のメニューにある[個人設定]を選択します。すると個人の基本情報が出てきますので、中段にある[直属の上司による階層]の部分の[直属の上司]を設定します。この設定を行うことで直属の上司が設定されますので、利用するユーザー分だけ設定を行います。

上記の設定が終わったら、[承認プロセス]において、承認者を直属の上司に設定しましょう。こうすることで、[個人設定]にて設定した直属の上司に対して承認プロセスが回るようになり、実態に即した承認フローを作れます。
この形にしておくと、人事異動があってもユーザーの直属の上司を1箇所直すだけで済みます。 承認プロセス側の設定に個人名が入っていると、異動のたびにルールを開いて書き換えることになります。
つまずきやすい点
1. 条件が広すぎて、全案件が承認待ちになる
「商談が作成されたら」だけを条件にすると、少額の案件まで止まります。金額や値引き率のしきい値を条件に入れて、承認が要るものだけを拾ってください。
2. 承認後の処理を設定していない
承認は下りたのに、商談ステージも項目も変わらない状態になります。結果、レコードを見ても承認済みか分からず、承認プロセスの画面を毎回開くことになります。承認時の処理で、状態を示す項目を必ず更新してください。
3. 却下時の処理が空になっている
却下されたときに申請者へ何も返らないと、放置されます。却下時にも通知と項目更新を入れ、差し戻し後に何をすべきかが分かる状態にしてください。
4. 承認者が退職・異動して止まる
承認者を個人名で固定していると、その人がいなくなった時点でフローが詰まります。前述の[直属の上司]か、役職・グループ単位での指定に切り替えるのが安全です。
5. テストせずに本番運用へ入れる
設定項目が多いため、条件の指定ミスが起きやすい領域です。テスト用のレコードで承認と却下の両方を一度通してから公開してください。
まとめ
Zoho CRMの承認プロセスは、社内で発生している承認のやり取りをCRMの中に移す機能です。設定するのはルールの条件・承認者・承認時の処理・却下時の処理の4点で、承認者を[直属の上司]にしておくと組織変更に強くなります。
社内で見積、値引き、アカウント発行などの承認が電話やチャットで飛び交っているなら、この機能で置き換えられないかを検討してください。
Zoho CRMの他の自動化についてはワークフローのルールで項目を自動更新する方法やZoho CRMのワークフローの基本、承認者を設計する前提となる権限まわりはZoho CRMの権限と役職の設定をご覧ください。
当社はZoho認定パートナーとして導入・運用の支援を行っています。全体像はZoho 導入・運用支援、CRM全般の支援内容はCRM導入・運用支援にまとめています。ご相談はお問い合わせより承ります。
FAQよくあるご質問
Q. Zoho CRMの承認プロセス機能とは何ですか?
上司の承認が必要な手続きを、Zoho CRM上で完結させる機能です。見積金額の確認、値引きの承認、デモアカウントの発行などが対象になります。設定するのはルールの条件・承認者・承認時の処理・却下時の処理の4点だけで、誰がいつ承認したかがレコードに残ります。
Q. 設定するのは何ですか?
4点です。ルールの条件(どんなときに承認が必要か)、承認者、承認されたときの処理、却下されたときの処理を決めます。この4つが埋まれば動きます。逆に、この4つのうち1つでも曖昧なまま作ると、承認待ちのまま止まる案件が出ます。
Q. 承認されたあとに、商談ステージを自動で進められますか?
できます。承認時の処理として項目の更新を指定できるため、商談ステージを次の段階へ変える設定が可能です。承認と同時にステージが進むので、承認済みなのに前の段階のまま残っている案件がなくなります。
Q. 承認者は誰にでも設定できますか?
個人のほか、役職・グループ・レベル・直属の上司・担当者の単位で指定できます。複数人を割り当てることもでき、そのうち1人が承認すれば通る形と、全員の承認が必要な形のどちらも選べます。
Q. 設定を変えずに人事異動へ対応するにはどうしますか?
承認者を個人名ではなく[直属の上司]にしてください。設定→一般→組織情報→階層設定で[直属の上司による階層]を選び、個人設定で各ユーザーの直属の上司を登録しておけば、異動のたびに承認プロセス側を直す必要がなくなります。
出典・執筆:株式会社トライエッジ/向佐 望(CRMコンサルタント)。 2024年3月29日公開/2026年8月15日更新。