Zoho CRMとSalesforce Sales Cloudの違い:規模と要件で選び分ける
Zoho CRMとSalesforce Sales Cloudは、機能の充実度・カスタマイズ性・拡張性ならSales Cloud、シンプルさと導入のしやすさならZoho CRMという住み分けです。高度な分析や自動化が要る大企業と、CRMがはじめての企業で適するツールが変わります。選び方とつまずく点を整理しました。
Zoho CRMとSalesforce Sales Cloudは、機能の充実度・カスタマイズ性・拡張性を求めるならSales Cloud、シンプルさと導入のしやすさを求めるならZoho CRMという住み分けです。
Sales Cloudは世界的にシェアの大きいSFA/CRMで、多彩な機能とカスタマイズ性、外部ツールとの連携性に定評があります。Zoho CRMはSales Cloudには及ばないものの比較的近い機能を備えたうえで、画面と操作をシンプルに保っている点が特徴です。
この記事では、両者の違い、料金の確認先、それぞれが向いている企業、そして選定でつまずきやすい点を整理します。
Zoho CRMとSales Cloudは何が違うか
| Zoho CRM | Salesforce Sales Cloud | |
|---|---|---|
| 外部ツールとの連携性 | ◯ | ◎ |
| CRM機能 | ◯ | ◎ |
| カスタマイズ性 | ◯ | ◎ |
| 初心者の使いやすさ | △ | △ |
| 料金 | 無料プランと4つの有料プラン。金額はZoho CRMの料金と機能と公式サイトで確認 | プラン別。金額はSalesforce公式サイトで確認 |
Sales Cloudは、CRMを探す際にはほぼ必ず候補に挙がるシェアの大きいツールです。トップレベルの充実した機能、拡張性、カスタマイズ性で、さまざまな規模の企業の業務効率化に使われています。
反面、高性能で洗練されたシステムであるからこそ、誰でも簡単に使いこなせるとはいきません。はじめて使う方やITリテラシーに不安のある方にとっては、項目量の多いインターフェースや表示に戸惑うことがあります。 カスタマイズも十分な柔軟性を備えていますが、ある程度の知識が必要です。
一方のZoho CRMは、インターフェースやデータの表示がシンプルな設計です。項目のレイアウトもドラッグアンドドロップで自由に変更できます。Sales CloudにはないWordPressとの連携や名刺管理機能もあります。見た目や使いやすさの点では、Zoho CRMのほうがはじめての方に向きます。
Zoho CRMの画面をどう作り込むかはZoho CRMのダッシュボード設定手順、CRMとSFAのどちらの役割を求めるかはCRMとSFAの違いで扱っています。
料金はどこで確認すればよいか
料金は改定されるため、金額は各社の公式サイトで最新をご確認ください。
- Zoho CRM:無料プランと4つの有料プランがあります。当社が2026年8月時点で確認した価格はZoho CRMの料金と機能に、費用の考え方はZoho CRMの料金の考え方にまとめています。
- Salesforce Sales Cloud:プラン別の料金がSalesforce公式サイトに掲載されています。
比較するときは、同じ名前のプラン同士を並べても意味がありません。 必要な機能を先に書き出し、それがどちらのどのプランから使えるかを確認したうえで、その組み合わせで比べてください。
Zoho CRMが向いている企業
見た目のシンプルさと使い方の分かりやすさでは、Zoho CRMに分があります。CRMの活用がはじめての企業には、Zoho CRMが向きます。 Sales Cloudを使っていた企業が、豊富な機能を使いこなしきれずZoho CRMへ移行する例も増えています。
また、社内にシステムやプログラミングなどIT知識のある人材がいない場合も、Zoho CRMのほうが扱いやすくなります。
社内で使うツールにあまり予算をかけられない中小企業やスタートアップのほか、比較的予算が潤沢な大企業でも新規事業部などでの導入が増えています。
Sales Cloudが向いている企業
企業規模を問わず、多くの国内企業に使われているのがSalesforceのSales Cloudです。機能の充実度、カスタマイズ性、拡張性など、多くのことを実現できるスペックを備えています。その分、利用料はCRMツールの中でも高めの水準です。
使い慣れると、営業やマーケティング、社内連携に関わる自社独自のあらゆる業務に合わせた活用ができます。高度な分析や自動化が求められる大企業向きといえます。実際に導入効果や費用対効果を実感しているのは大企業に多い傾向があります。
また、設計が複雑になるほどシステム構築の難易度は高くなります。CRMツールの使用に慣れていて、システム構築についてもある程度の知識を持つスタッフがいると安心です。
選定でつまずきやすい点
1. 製品を先に決めてしまう
まず自社のCRMに必要な機能を把握してください。 そのうち多くの機能はZoho CRMにも備わっています。製品を先に決めると、必要な機能が上位プランにしかないことに契約後に気づき、想定より費用がかかります。
2. 移行の手間を見落とす
すでに別のCRMを使っている場合、移行できるかどうかより「移行後にそのまま運用できるか」が論点になります。項目の対応関係を先に整理しておくと、移行後の手戻りを減らせます。
3. 使いこなせる人が社内にいない状態で高機能を選ぶ
機能が多いほど、設定できる人と使う人の間に差が生まれます。導入の進め方そのものはCRM導入の流れにまとめています。機能の多さではなく、社内で回せる範囲から選ぶほうが定着します。
まとめ
Sales Cloudは知名度も機能の充実度も高いツールですが、高度である分、一定の知識を要します。Zoho CRMは機能を絞りつつ画面をシンプルに保っており、CRMがはじめての企業や社内にIT人材がいない企業に向きます。
選ぶときは、必要な機能を先に書き出し、それがどちらのどのプランから使えるかを確認してください。料金は各社の公式サイトで最新をご確認ください。
Zoho CRMの機能と料金はZoho CRMの料金と機能、導入・運用の支援内容はZoho 導入・運用支援、CRM全般の設計はCRM構築・運用をご覧ください。トライエッジはZoho認定パートナーとして、導入前のデータ整理から導入後の運用まで支援しています。ご相談はお問い合わせから承ります。
FAQよくあるご質問
Q. Zoho CRMとSalesforce Sales Cloudはどこが違いますか?
外部ツールとの連携性、CRM機能、カスタマイズ性の3点はSales Cloudが上回ります。一方でZoho CRMは、インターフェースやデータの表示がシンプルで、項目のレイアウトをドラッグアンドドロップで変更できるため、はじめて使う人にとっての分かりやすさで優れます。Sales CloudにはないWordPressとの連携や名刺管理機能もあります。
Q. 料金はどちらが高いですか?
料金は改定されるため、金額は各社の公式サイトで最新をご確認ください。Zoho CRMは無料プランと4つの有料プランがあり、当社が2026年8月時点で確認した価格は/media/crm-zohoにまとめています。Salesforceの価格はSalesforce公式サイトで確認できます。比較の際は単価だけでなく、必要な機能がどのプランから使えるかまで見てください。
Q. Zoho CRMが向いているのはどんな企業ですか?
CRMの活用がはじめての企業、社内にシステムやプログラミングの知識がある人材がいない企業です。Sales Cloudを使っていたが豊富な機能を使いこなしきれずZoho CRMへ移行する例も増えています。社内で使うツールに予算をかけられない中小企業やスタートアップのほか、大企業の新規事業部での導入も増えています。
Q. Sales Cloudが向いているのはどんな企業ですか?
高度な分析や自動化が求められる大企業です。機能の充実度、カスタマイズ性、拡張性が高く、営業・マーケティング・社内連携に関わる自社独自の業務に合わせて使えます。ただし設計が複雑になるほど構築の難易度が上がるため、CRMの利用に慣れていて構築の知識があるスタッフがいると安心です。
Q. はじめてCRMを入れる場合、何から決めればよいですか?
自社のCRMに必要な機能を先に書き出してください。そのうえで、その機能がどちらのどのプランから使えるかを確認します。順序を逆にして製品を先に決めると、必要な機能が上位プランにしかないことに契約後に気づき、想定より費用がかかることになります。
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出典・執筆:株式会社トライエッジ/向佐 望(CRMコンサルタント)。 2024年3月29日公開/2026年8月14日更新。