セールスオペレーションとは?機能を組織に持たせる方法と導入が進まない4つの理由
セールスオペレーションは、営業が売ることに集中できる状態を作る支援機能です。担うのはリードの管理、営業プロセスの改善、データ分析、他部門との調整、SalesTechの導入と活用支援の5つ。内部人材と外部パートナーで担う範囲の分け方と、導入が進まない4つの理由への対処を整理しました。
セールスオペレーションとは、営業が売ることに集中できる状態を作る支援機能です。 担うのは、リードの獲得と管理、営業プロセスの改善、データ分析、他部門との調整、SalesTechツールの導入と活用支援の5つです。
この機能を持つ方法は2つあります。 内部人材に役割として割り当てるか、外部パートナーを使うかです。多くの場合、両方を組み合わせることになります。
そして、導入が進まない理由はほぼ4つに決まっています。 既存のやり方への依存、コストという認識、テクノロジーへの不安、効果が見えにくいことです。この記事では、機能の中身と、この4つへの対処を整理します。
セールスオペレーションは何を担うのか
セールスオペレーションとは、営業活動を支援するために行われるプロセスや活動のことです。営業戦略を実行するための効率的な方法を提供し、営業チームが顧客とより強い関係を築けるようにします。

具体的には、次の5つが該当します。
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リードの獲得と管理 営業チームに有望なリードを提供し、それらを計測・分析することで、より効果的な営業活動が行えるようにします。過去に商談を行った企業や取引が終了した企業に対して、継続的に営業活動ができる状態を保つ活動もここに含まれます。
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営業プロセスの改善 営業プロセスを構築し改善することで、生産性を高める仕組みを作ります。自社の中で成果を出している担当者の動きを分析し、そこから成功のパターンを抽出して組織全体に展開する、といった業務です。
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データ分析 売上や顧客のデータを分析し、意思決定を支える役割です。営業担当者のリソースは有限であるため、どの顧客が重要なのかを明確にし、そこにリソースを集中させるという判断が効きます。
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他部門とのコミュニケーションと調整 営業チームと他部門の連携を支えます。新規リードについての改善提案をマーケティングチームに行う、顧客に対する事務処理の改善提案をバックオフィスチームに行う、といった業務が該当します。
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SalesTechの導入・活用支援 営業チームに必要なツール(SFA、スケジュール管理、文書作成など)を導入し、営業プロセスを効率化・自動化します。
なぜ導入が進まないのか
セールスオペレーションの機能や役割を持たない営業チームは少なくありません。理由は次の4つに分かれます。

1. 既存のプロセスに依存している
営業チームは長年にわたって特定の方法でビジネスを行ってきたケースが多く、新しい方法の導入に抵抗が生まれます。セールスオペレーションは既存のプロセスを改善することが中心になるため、敬遠されやすくなります。
対処:全体を一度に変えず、1つの業務から着手してください。変える範囲が小さいほど、抵抗も小さくなります。
2. コストとして認識される
営業チームは売上を増やすことを第一に考えます。セールオペレーションは直接的に売上につながらないことが多いため、投資に疑問を持たれます。
対処:削減できる時間を数字で示してください。自動化した定型業務にかかっていた時間を集計すると、判断材料になります。
3. SalesTechへの不安
新しいテクノロジーの導入に不安を感じる人がいます。最新の技術について知識を持っていない人も多く、理解が進んでいない状態が残ります。
対処:全員に高い習熟を求めないでください。使いこなす担当を数名決め、その人が型を作って残りが使う形にします。
4. 効果がすぐには見えない
セールスオペレーションは、顧客や営業のデータを集めてプロセスを改善することで、長期的な効果を得ようとするものです。即時的な効果を求められると、投資への疑問が残ります。
対処:効果を判断する時期を先に合意しておいてください。始める前に決めておかないと、必ず途中で打ち切りの話が出ます。
なぜ今この機能が必要とされるのか

1. データにもとづく営業戦略が前提になっている
顧客自身がさまざまな情報を得られる状況では、顧客を知らずに営業活動を行っても成果は上がりません。セールスオペレーションは、営業チームに必要な情報を提供し、データにもとづいた意思決定を促します。
2. 営業チームの生産性が上がる
営業プロセスの一部を自動化することで、時間が空きます。問い合わせが来た顧客に自動でお礼メールを送る、顧客の情報に合わせて必要な情報を提供する、といった処理が該当します。
空いた時間は、リードの獲得や顧客との対話に回せます。
3. 顧客への対応が細かくなる
顧客の情報がより細かく把握でき、業務の一部を自動化できれば、営業担当者は顧客のニーズに合わせた対応が取れるようになります。
4. 営業プロセスの課題が見える
ツールの導入によって営業プロセスが可視化されると、どこに課題があり、何を改善すべきかを特定できます。 改善の余地がある工程を見つけて修正できれば、生産性が上がります。
数字を見て課題を特定する動き方は営業DXとは?デジタル時代の営業DXの成功ポイント、SFAでできることはSFAを活用すると何ができる?で扱っています。
この機能をどう持てばよいのか

内部人材と外部パートナーの2通りがあります。どちらか一方ではなく、担う範囲を分けるのが現実的です。
内部人材が担うのに向いていること
- 担当者の配置:セールスオペレーションを担当する人を決め、営業プロセスの改善と効率化を進めます
- トレーニング:営業チームに対し、営業プロセスの改善方法やCRMツールの使い方を伝えます
- 連携の改善:営業チームと、この機能を担う側のコミュニケーションを整え、両者が一緒に改善に取り組める状態を作ります
内部人材の強みは、自社の事情と現場の言い分を分かっていることです。
外部パートナーが担うのに向いていること
- CRM導入支援:自社に適したCRMツールの選定と導入を支援してもらいます
- データ分析の支援:営業データの解析を行い、営業プロセスの改善点を特定してもらいます
- 業務自動化支援:定型業務の自動化を支援してもらい、効率化を図ります
外部パートナーの強みは、立ち上がりが速いことです。 ツールの知識を一から習得する時間を省けます。ただし社内の事情を共有する時間は必要になります。
CRMの選定と導入の進め方はCRM導入の流れ、稼働後の定着はCRMの運用方法にまとめています。
向いている場合と向いていない場合
この機能を置いたほうがよい場合
- 営業担当者が増え、人によってやり方が違ってきている
- 数字を集める作業に、営業本人の時間が取られている
- どの案件が止まっているかを、聞かないと分からない
まだ置かなくてよい場合
- 営業が数名で、責任者が全案件を把握できている
- 営業プロセスがまだ固まっておらず、型にする段階に至っていない
ただし後者でも、増える前に型を作っておくほうが定着します。 ばらつきが出てから整えるのは、作り直しに近い作業になります。
まとめ
セールスオペレーションは、営業が売ることに集中できる状態を作る支援機能です。リードの管理、営業プロセスの改善、データ分析、他部門との調整、SalesTechの導入と活用支援を担います。
導入が進まない理由は4つに決まっており、それぞれに対処があります。 範囲を小さく始める、削減時間を数字で示す、使いこなす担当を数名決める、判断の時期を先に合意する、の4つです。
機能の持たせ方は、内部人材と外部パートナーで担う範囲を分けるのが現実的です。内部は現場の事情、外部はツールと分析の速さを担当させてください。
トライエッジではCRMの選定から運用の定着までを支援しています。詳しくはCRM構築・運用をご覧ください。ご相談はお問い合わせから承ります。
FAQよくあるご質問
Q. セールスオペレーションとは何をする機能ですか?
営業活動を効率的に進めるための支援機能です。担うのは主に5つで、リードの獲得と管理、営業プロセスの改善、売上と顧客のデータ分析、他部門とのコミュニケーションと調整、SalesTechツールの導入と活用支援です。営業が売ることに集中できる状態を作るのが役割になります。
Q. なぜ導入が進まないのですか?
4つの理由があります。長年の進め方を変えることへの抵抗、直接売上につながらないためコストと見なされること、新しいテクノロジーへの不安と知識不足、そして効果が出るまでに時間がかかり短期では見えにくいことです。いずれも機能そのものの問題ではなく、位置づけの問題です。
Q. 内部人材と外部パートナーはどう使い分けますか?
内部人材は担当者の配置、営業チームへのトレーニング、営業チームとの連携の改善に向きます。自社の事情を分かっている強みがあるためです。外部パートナーはCRMの選定と導入支援、データ分析、業務自動化の支援に向きます。ツールの知識を一から習得する時間を省けるためです。両方を組み合わせるのが現実的です。
Q. 効果が見えにくいと言われたときは、どう説明すればよいですか?
効果を2つに分けて示してください。1つ目は業務の効率化で、自動化した定型業務にかかっていた時間を数字で出します。2つ目は営業プロセスの可視化による改善で、どの段階で案件が止まっているかが見えるようになったことを示します。どちらも数か月単位で見る必要があるため、判断の時期を先に合意しておいてください。
Q. 小さな組織でも必要ですか?
人数が少ないうちは営業責任者が兼ねる形でも回ります。ただし営業が増えて人によってやり方が違ってきたら検討の時期です。ばらつきが出てから整えるより、増える前に型を作るほうが定着します。専任の担当を置かず、既存の担当者に役割として割り当てるところから始めて構いません。
出典・執筆:株式会社トライエッジ/伊能 藍子(CRM 導入・運用支援)。 2024年4月8日公開/2026年8月15日更新。