Zoho CRMは社内スペシャリストを1人育てる:覚える3つのことと育成方法
Zoho CRMの運用が軌道に乗らないときは、全員に満遍なく教えるのではなく、社内に1人だけスペシャリストを育ててください。覚えるのは基本構造・設定方法・データインポートの3つだけです。Zoho社の解説動画やウェビナー、認定パートナーの研修という3つの育成手段と、失敗しやすい進め方を解説します。
Zoho CRMの運用が軌道に乗らないときは、利用者全員に満遍なく教えるのをやめて、社内に1人だけスペシャリストを育ててください。
覚えるべき内容は3つだけです。 Zoho CRMの基本構造、設定の方法、データインポートの方法。この3つを1人が理解していれば、設計と運用の実行フェーズにすぐ入れます。
中小企業やベンチャー企業でも導入がしやすいZoho CRMですが、導入したものの運用が軌道にのらない、という悩みはよく聞きます。ここではその解き方をご説明します。
なぜ運用が止まってしまうのか
**「Zoho CRMを入れたが、何から手をつけたら良いのか、どのように設計すればよいのかがわからず、うまく使いこなせないままになっている」**といった経験がある中小企業は、実は非常に多いのではないでしょうか。
そういった状況に陥っている原因はいくつか考えられますが、よくある原因としてあるのが
・操作方法がわからない ・設定がわかりにくく、進まない
というものです。
Zoho CRMはカスタマイズが非常に効く反面、自由度が非常に高く多機能なため、構造を理解するのに多少の時間が必要です。また、見た目が世界的に統一規格になっていることもあり、必ずしも日本人にわかりやすいものになっていないこともあり、初めて見るときには、若干とっつきにくい印象を受けてしまいます。
私達のこれまでの経験上、
Zoho CRMは一見とっつきにくくても、一度中身を理解してしまって、その後一定期間使えば必ず使いこなせるようになる
と断言することができます。
しかし、そこまでに行き着かずに最終的にZoho CRMの運用を断念してしまう、というケースが多いのは非常に残念に感じます。
なぜ「1人だけ」に集中させるのか
私達がおすすめしているのは、まず社内に一人だけZoho CRMのスペシャリストを育成することです。
理由は単純で、全員が満遍なく学ぼうとすると、誰も理解しきらないからです。
Zoho CRMの基本構造を理解しているメンバーが社内に1人いれば、あとはシステムをどのように設計し、どのように運用するのか、という実行のフェーズに簡単に入ることができます。
もし、導入時・運用時に疑問が社内で発生したとしても、まずは**「Zoho CRMの社内スペシャリストに聞けば良い」**という流れができますので、導入やトラブルが起こった時の対応も非常にスムーズになります。
Zoho CRMに限ったことではないですが、CRMの導入・運用に際しては、利用者全員が満遍なく知識を習得するのではなく、一人の担当者が集中的に覚えるということが重要だと、ぜひ認識をしていただきたいです。
導入全体の工程のなかで、この育成をどこに置くかはCRM導入の流れ:7つの手順と、実際に止まる2つの工程を参考にしてください。
スペシャリストは何を覚えればよいのか
Zoho CRMのスペシャリストといっても、それほど難しい内容を理解する必要はありません。最低限覚えるべき内容は以下の3つです。
- Zoho CRMの基本構造の理解
- Zoho CRMの設定の方法
- Zoho CRMのデータインポートの方法
この基礎的な知識をしっかり理解できていないがために、導入後の運用で困っているケースが非常に目立ちます。
このスペシャリストに一定のノウハウが蓄積されてきたら、徐々にそのノウハウを共有するために
- Zoho CRMのマニュアル作成
- Zoho CRM社内勉強会
などを実施することで、社内全体にノウハウを蓄積させていくことも可能です。
プランごとに使える機能が変わるため、どこまでを社内で設定できるようにするかは契約プランにも左右されます。整理はZoho CRMの料金と機能:認定パートナーが解説する4プランの選び方をご覧ください。
どうやって育成すればよいのか
育成の手段はいくつかあります。ここでは3つの方法を解説します。
機能説明動画やマニュアルをみる
まずひとつめに挙げられるのが、Zoho社が出している解説動画やマニュアルを見ることです。
その中でもZoho社が出している解説動画は、Zoho CRMの基本構造を解説しているものや、細かな操作方法などを説明しているものまで多岐にわたっており、これからZoho CRMを導入しようという方にとっては、非常に参考になる内容となっています。

Zoho Japan主催のセミナーに参加する
Zoho CRMを理解するために、動画やマニュアルだけでなく、実際の講義も受けてみたいですよね。そういったときにおすすめなのが、Zoho Japan社が定期的に開催しているセミナーに参加することです。
Zoho Japan社では、これらのセミナーをウェビナーの形で実施しており、インターネットさえつながれば、どこからでも気軽に参加することができます。セミナーの内容も、初級から上級まで様々です。開催予定や参加条件は、Zoho Japan社の公式サイトでご確認ください。
Zoho認定パートナーに研修を依頼する
日本には、Zoho CRMを取り扱っている、Zoho Japan社認定のパートナーが存在しています。これらのパートナーは、Zoho CRMの導入から運用の手伝いをするとともに、研修プログラムなども提供している場合があります。
研修プログラムについては、パートナーによって様々ですので、個別に問い合わせて、自社にあったものを依頼しましょう。
育成でよくある失敗は何ですか?
1. 全員に一斉研修だけを行う
その場では理解した気になりますが、日常業務に戻ると誰も設定画面を開きません。深く理解する担当を1人決めてください。
2. スペシャリストを兼務のまま放置する
学ぶ時間を確保しないと、担当を決めた意味がありません。週にどれだけの時間を使うのかを、先に決めておきます。
3. データインポートを後回しにする
既存の顧客リストを取り込めないと、運用開始そのものが止まります。基本構造と設定に加えて、インポートまでを最初の3点に含めてください。
4. 理解が固まる前に全社展開する
説明する側が曖昧なまま社内勉強会を開くと、誤った運用が定着します。マニュアル作成を先に置くほうが確実です。
5. 属人化したまま何年も続ける
1人に集中させるのは立ち上げの方法であって、最終形ではありません。マニュアルと勉強会で、2人目に渡せる状態を作ってください。
トライエッジ(認定パートナー)のトレーニングプログラム
弊社、株式会社トライエッジでは、Zoho CRMを導入している、もしくはこれから導入しようとしている企業様に向けて、様々なトレーニングプログラムをご提供しています。弊社もZoho社の認定パートナーです。
具体的には下記のようなプログラムです。
- Zoho CRM 基礎講座(構造や項目を理解する、設定方法を学ぶ)
- Zoho CRM インポート講座(Excel、CSVの作り方・インポートの仕方 など)
- Zoho CRM システム連携講座(関連アプリとの連携方法や、その活用方法について)
「Zoho CRMを導入するか迷っている」「導入はしてみたものの、運用が軌道に乗らず困っている」といった企業様は、Zoho導入支援をご覧のうえ、お問い合わせよりお気軽にご相談ください。導入から運用定着までのご支援はCRM構築・運用にまとめています。
FAQよくあるご質問
Q. Zoho CRMの運用が軌道に乗らないのはなぜですか?
多くの場合、操作方法が分からない、設定が分かりにくくて進まない、という理由で止まっています。Zoho CRMはカスタマイズが非常に効く反面、自由度が高く多機能なため、構造を理解するのに多少の時間が必要です。逆に言えば、一度中身を理解して一定期間使えば必ず使いこなせるようになります。そこまで行き着く前に断念してしまうケースが多いということです。
Q. なぜ全員ではなく1人に集中させるのですか?
覚えるべき範囲が広いため、全員が満遍なく学ぼうとすると誰も理解しきらないからです。1人が基本構造を理解していれば、設計と運用の実行フェーズにすぐ入れます。疑問が出たときも、社内スペシャリストに聞けばよいという流れができるため、導入時やトラブル時の対応が非常にスムーズになります。
Q. 社内スペシャリストは、何を覚えればよいですか?
3つだけです。1つ目はZoho CRMの基本構造の理解、2つ目は設定の方法、3つ目はデータインポートの方法です。難しい内容を理解する必要はありません。この基礎的な知識が無いために、導入後の運用で困っているケースが非常に目立ちます。
Q. スペシャリストは、どうやって育成しますか?
手段は3つあります。1つ目はZoho社が公開している解説動画やマニュアルを見ること。基本構造から細かな操作方法までを扱っています。2つ目はZoho Japan社が定期的に開催しているウェビナーへの参加で、初級から上級まで内容が分かれています。3つ目はZoho認定パートナーに研修を依頼することです。プログラムはパートナーによって異なるため、個別に問い合わせて自社に合うものを選んでください。
Q. 育成した知識は、どうやって社内に広げますか?
スペシャリストにノウハウが蓄積されてきた段階で、2つを実施してください。1つ目はZoho CRMのマニュアル作成、2つ目は社内勉強会の開催です。順番が重要で、1人が理解しきる前に全体展開を始めると、内容が固まらないまま説明することになり、かえって混乱します。
出典・執筆:株式会社トライエッジ/向佐 望(CRMコンサルタント)。 2024年3月29日公開/2026年8月14日更新。