近年、多くの企業が営業職の採用に苦戦しています。人材不足、採用後のミスマッチ、早期離職など、課題は山積しています。
「優秀な人材が採用できない」「採用してもすぐに辞めてしまう」
もしあなたがこのような悩みを抱えているなら、今回の記事はきっと参考になるはずです。
今回は、面接に焦点を当て、求職者と企業の相互理解を深め、優秀な人材を獲得するための具体的な方法を解説します。

面接の現状:多くの企業が抱える「上下関係」と「緊張感」
多くの企業では、面接官のスキル不足や評価基準の不明確さに加え、求職者との間に「上下関係」や「緊張感」が生じていることが課題となっています。
例えば、ある大手製造業では、広い部屋の端と端で面接官と候補者の距離が非常に遠く、圧迫感のある雰囲気で面接が行われていました。このような環境では、候補者は萎縮してしまい、本来の能力を発揮できません。
面接官の役割は、求職者と企業の相互理解を深め、候補者の自然体を引き出すことです。
例えば、私がいた大手人材企業では、面接官が候補者と友人であるかのようにフランクに話すことで、候補者の本音を引き出していました。
これは本音を引き出すだけでなく、会社にカルチャーフィットするかどうかを見極めるためにも重要なことでした。「こんななれなれしい会社は自分に合わない」と面接で感じる人もいたと思います。そういった人は入社後もカルチャーが合わず、力が発揮できないと考えていました。
自社で活躍する人材像を明確化する
採用活動を成功させるためには、まず「自社で活躍できる人材とは何か」を明確にする必要があります。
そのためには、実際に会社で活躍している社員にインタビューを行い、共通する特徴や能力を分析することが有効です。
現場で活躍する社員や、実際に活躍した結果課長職に付いている社員など、1人ではなく複数人にインタビューしましょう。
インタビューの時間がなければ、一緒に面接に入る際に雑談をしながら、普段どんなことを考えながら仕事をしているのか、入社動機は何かを聞いてみるのも良いです。
面接官トレーニングの具体的なステップ:自然な場づくりと本音の引き出し方
では、企業はどのように面接官トレーニングを実施すれば良いのでしょうか?具体的なステップを紹介します。- 対等な立場で接する: 売り手市場の昨今、面接は選考の場であると同時に、企業と候補者が相互理解を深める場になっています。「面接に来てくれている」ことを認識し、敬意を持って接します。
候補者が自然体で話せる雰囲気をつくる: アイスブレイクや雑談を取り入れ、候補者の緊張をほぐし、リラックスした雰囲気をつくります。
事前に履歴書等をよく読み込んでおきましょう: 相手への敬意にもつながりますが、事前に候補者の情報を頭に入れて、候補者の価値観や考え方、過去の経験から得た学びなどを深掘りする質問をできるよう準備します。
客観的なデータと面接での評価を組み合わせる: SPIなどの客観的なデータと面接での印象を総合的に評価し、候補者の多面的な理解に努めます。
面接で評価するポイント:候補者の「素」を見抜く
営業職の面接では、以下のポイントを評価することが重要です。
- コミュニケーション能力:会話のテンポが良いか、相手の話を深く理解できるか
- 地頭の良さ:大学よりも出身高校に着目
- カルチャーフィット:企業の文化や価値観に共感し、共に成長できるか
私がいた大手人材企業では、過去の経験以上に、候補者の思考力やコミュニケーション能力、カルチャーフィットを重視していました。
まとめ:自然体を引き出す面接で、優秀な人材を獲得しよう
優秀な人材=立派な経歴の人ではありません。自社のカルチャーに合っているか、職種としての適性があるかを見極めるためにも、面接では相手の本音を聞けるようにしましょう。
入社が決まったら、面接での評価やSPIの結果を配属先の上司に共有し、受け入れ準備をしてもらうことも人材の活躍には重要です。
今回紹介した内容を参考に、ぜひ貴社でも面接官トレーニングを実施し、求職者と企業の双方にとって有意義な採用活動を目指してください。
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