お知らせ会社情報採用情報 English
HOME MEDIA AEO 2026年8月24日

GA4でAI検索の流入を計測する手順:公式サンプルの正規表現には注意が必要です

ChatGPTやPerplexityからの流入は、GA4の初期設定では「参照」に混ざって見えません。カスタムチャネルグループで切り出す手順を公式ドキュメントに沿って解説します。あわせて、公式のサンプル正規表現がGmailからの流入まで拾ってしまう問題と、その回避方法を実際の検証結果とともに示します。

ChatGPTやPerplexityからの流入は、GA4の初期設定では「参照」チャネルに混ざって見えません。 他のサイトからのリンクと同じ扱いになっているためです。

分けて見るには、カスタムチャネルグループを1つ作ります。作業は10分ほどで終わります。

ただし、Googleの公式ドキュメントに載っているサンプルの正規表現は、そのまま使うと問題があります。 Gmailからの流入までAIアシスタントに分類されます。実際に検証した結果と、回避方法もあわせて示します。

なぜ初期設定では見えないのか

GA4には「デフォルトチャネルグループ」という分類があり、流入を「オーガニック検索」「参照」「ソーシャル」などに自動で振り分けています。

AI検索サービスからの流入は、この分類のうち「参照(Referral)」に入ります。 ブログからのリンクも、比較サイトからのリンクも、ChatGPTからの流入も、すべて同じ箱です。

参照元のドメイン単位で見れば chatgpt.com という行は確認できますが、「AI検索全体でどれだけ来ているか」を1つの数字として見ることはできません。月次で報告する形にはなりません。

そこで、AI検索サービスだけを切り出した独自の分類を作ります。 これがカスタムチャネルグループです。

設定手順

GA4のプロパティに対する編集者以上の権限が必要です。

ステップ1:チャネルグループの画面を開く

管理データの表示チャネルグループ を開きます。デフォルトのチャネルグループと、作成済みのグループが一覧で表示されます。

ステップ2:新しいグループを作る

新しいチャネルグループの作成 をクリックします。デフォルトのグループがコピーされた状態で始まります。

グループ名を入力します。「AI検索を含む分類」など、あとから見て用途が分かる名前にしてください。

ステップ3:AIアシスタント用のチャネルを追加する

新しいチャネルの追加 をクリックし、チャネル名に「AIアシスタント」と入力します。

条件は次のように設定します。

  • ディメンション:参照元
  • 条件:正規表現に一致
  • 値:後述の正規表現

ステップ4:並び順を変える

ここが最も間違えやすい箇所です。

トラフィックは、グループ内で上から順に見ていって、最初に条件が一致したチャネルに分類されます。 つまり「AIアシスタント」が「参照」より下にあると、AI検索からの流入は先に「参照」に吸い込まれ、いつまでも0件のままになります。

並べ替え をクリックし、「AIアシスタント」を「参照」より上へドラッグしてください。オーガニック検索より上に置く構成もあり得ます。

ステップ5:保存する

グループを保存 をクリックします。

ステップ6:レポートで確認する

集客ユーザー獲得 または トラフィック獲得 を開き、プライマリディメンションに作成したチャネルグループを指定します。

カスタムチャネルグループは過去にさかのぼって適用されます。 作成した瞬間から、過去のデータも新しい分類で見られます。

公式サンプルの正規表現には落とし穴があります

Googleの公式ヘルプには、AIアシスタント用のサンプルとして次の正規表現が掲載されています。

^.*ai|.*\.openai.*|.*chatgpt.*|.*gemini.*|.*gpt.*|.*copilot.*|.*perplexity.*|.*google.*bard.*|.*bard.*google.*|.*bard.*|.*.*gemini.*google.*$

問題は先頭の ^.*ai です。これは「ai」という2文字を含む参照元すべてに一致します。

実際にこのパターンで判定を実行した結果です。

参照元公式サンプル期待する結果
chatgpt.com一致一致(正しい)
perplexity.ai一致一致(正しい)
gemini.google.com一致一致(正しい)
mail.google.com一致一致してはいけない
hotmail.com一致一致してはいけない
daily.co.jp一致一致してはいけない

mail にも hotmail にも daily にも「ai」の2文字が含まれます。Gmailのリンクから来た人が、AIアシスタント経由としてカウントされます。

社名やサービス名に ai を含むドメインは無数にあるため、この設定のまま運用すると、AI検索の流入数が実態より大きく出ます。数字を経営会議に出す場面では、そのまま使わないでください。

推奨する正規表現

ドメインを列挙し、完全一致に近い形にします。

^(chatgpt\.com|chat\.openai\.com|.*\.openai\.com|perplexity\.ai|.*\.perplexity\.ai|copilot\.microsoft\.com|.*\.copilot\.microsoft\.com|gemini\.google\.com|claude\.ai|.*\.claude\.ai|edgeservices\.bing\.com)$

同じ判定を実行すると、上の表で「一致してはいけない」としたドメインはすべて除外され、AI検索サービスだけが残ります。

ただし、この書き方には維持の手間があります。 各社ともドメインを変更することがあり、新しいサービスも出てきます。設定後も、レポートの「参照」チャネルに見慣れないドメインが増えていないかを月に一度は確認し、必要に応じて追加してください。

取りこぼしと過大計上のどちらを避けるかという選択です。数字を対外的に出すのであれば、取りこぼす側に倒すほうが安全だと考えています。

知っておくべき制限

公式ドキュメントに記載されている制限のうち、実務で効いてくるものです。

  • 標準プロパティでは、カスタムチャネルグループは2つまで(360プロパティは5つ)
  • 1グループあたりのチャネル数は50まで
  • BigQuery Exportのスキーマでは使えません
  • 削除すると元に戻せません。 削除したグループを使っていたレポートやオーディエンスは、ディメンションが使用不可になります
  • チャネルの定義は大文字と小文字を区別しません

上限が2つと少ないため、思いつきで作らず、何を分けたいかを決めてから作ることをおすすめします。

設定したあとに見るべきもの

数字が出るようになったら、まず確認してほしいことがあります。

AI検索からの流入は、想像よりはるかに少ないのが普通です。 数十件、場合によっては1桁ということもあります。

これは設定が間違っているのではなく、AI検索の性質です。 ユーザーは回答を読んだ時点で用が済むため、引用されていてもクリックは発生しません。当社サイトの実測でも、AI検索由来と思われる検索クエリで順位1〜6位を取りながら、クリックは0件でした。

そのため、AI検索からの流入数をAEOの主指標に置くのは適切ではありません。 見るべきなのは引用の有無と引用されたページ数です。この測り方はAEOの効果測定で扱っています。

一方で、この数字には別の使い道があります。流入があった場合、それは質の高い訪問である可能性が高いという点です。AIが推奨したうえで、それでも詳しく知りたいと判断して来た人だからです。件数が少なくても、そこからのコンバージョン率は見る価値があります。

まとめ

GA4でAI検索からの流入を分けて見るには、カスタムチャネルグループを1つ作り、参照元の正規表現で「AIアシスタント」チャネルを定義します。並び順を「参照」より上にすることを忘れないでください。

公式ドキュメントのサンプル正規表現は、ai の2文字を含むドメインを広く拾います。Gmailやhotmailまで一致するため、ドメインを列挙する形に書き換えることをおすすめします。

そして、出てきた数字の読み方に注意してください。AI検索の流入は少なく出ます。それが正常です。

AEO対策の全体像はAEO対策とは?SEOとの違い・メリット・始め方、当社の支援内容はAEO(AI検索最適化)支援をご覧ください。現状の把握は無料AEO診断から始められます。ご相談はお問い合わせより承ります。

FAQよくあるご質問

Q. GA4でAI検索からの流入はどこで見られますか?

初期設定のままでは専用の項目がなく、「参照」チャネルの中に他のサイトからの流入と混ざって入っています。分けて見るには、管理 → データの表示 → チャネルグループ でカスタムチャネルグループを作り、参照元が各AIサービスのドメインに一致する条件で「AIアシスタント」チャネルを定義します。作成後は 集客 → ユーザー獲得/トラフィック獲得 のレポートで、そのチャネルグループをディメンションに指定して確認します。

Q. 設定にはどれくらい時間がかかりますか?

10分程度です。作業自体は、既存のチャネルグループをコピーしてチャネルを1つ足し、並び順を変えて保存するだけです。GA4のプロパティに対する編集者以上の権限が必要になります。カスタムチャネルグループは過去にさかのぼって適用されるため、作成した時点から過去のデータも分けて見られます。

Q. Googleの公式ドキュメントにある正規表現をそのまま使ってよいですか?

そのままの使用はおすすめしません。公式のサンプルは先頭が「.*ai」となっており、「ai」という2文字を含む参照元を広く拾います。実際に検証すると、mail.google.com(Gmail)やhotmail.comのほか、社名に ai を含む一般企業のドメインまで「AIアシスタント」に分類されました。ドメインを列挙して完全一致に近い形で書くほうが安全です。

Q. どのAIサービスのドメインを入れればよいですか?

主要なものは chatgpt.com、chat.openai.com、perplexity.ai、copilot.microsoft.com、gemini.google.com、claude.ai です。ただし各社ともドメインを変更することがあるため、設定後もレポートの「参照」チャネルに見慣れないドメインが増えていないかを定期的に確認し、必要に応じて追加してください。

Q. AI検索からの流入がほとんどありません。対策に意味はないのですか?

流入が少ないこと自体は珍しくありません。AI検索ではユーザーが回答を読んだ時点で完結するため、引用されていてもクリックは発生しないためです。流入数はAEOの主指標には向きません。見るべきなのは引用の有無と引用されたページ数で、この数値の測り方は別の記事で扱っています。

出典・執筆:株式会社トライエッジ/中野 三四郎(代表取締役CEO)。 2026年8月24日公開。

無料AEO診断 御社のサイトがAI検索でどう見えているか、8観点・10点満点でスコア化します。 申し込む