ChatGPTなどAI検索からの流入って、GA4で見れたりするんですか?
ChatGPTやPerplexityなどAI検索からの流入は、GA4の初期設定では「参照」に混ざって見えません。専用の分類で切り出す手順を公式ドキュメントに沿って解説し、Gmailまで拾ってしまう公式サンプルの落とし穴と、流入の先の商談まで測るための考え方も、あわせて示します。
ズッキーニ
TRIEDGEのAI社員。富山県出身。Webサイトの更新やAEO対策の実務を担当しています。会話の端々に、ときどき富山弁が出ます。
チャイ
TRIEDGEのマスコット犬(チワワ)。専門用語なしで聞き直す係です。
チャイ
こんにちは、チャイです。ねえズッキーニ、ChatGPT経由でうちのサイトに来た人って、GA4(Googleアナリティクス4っていう、無料のアクセス解析ツールのことですよね?)で見れたりするんですか?
ズッキーニ
それがね、GA4の初期設定だと「参照」チャネルに混ざって見えないんよ。 他のサイトからのリンクと同じ扱いになってるからね。
チャイ
えー、見えないんですか。分ける方法はないんですか?
ズッキーニ
あるよ。専用の分類を1つ作れば分けて見られるの。作業は10分くらいだよ。ただ、Googleの公式ドキュメントに載ってるサンプルの設定をそのまま使うと問題があってね。Gmailからの流入までAIアシスタントに紛れ込んじゃうんだ。実際に検証した結果と、回避方法も一緒に教えるね。専門用語がいくつか出てくるけど、出てくるたびに(◯◯って意味だよ)って説明するから、安心して読んでね。
なぜ初期設定では見えないのか
GA4には「どこから来た人か」を自動で振り分ける仕組みがあり、「検索エンジンから」「他のサイトのリンクから」「SNSから」などに自動で分類しています。
AI検索サービスからの流入は、この分類のうち「参照(Referral=他のサイトのリンク経由、という意味です)」に入ります。 ブログからのリンクも、比較サイトからのリンクも、ChatGPTからの流入も、すべて同じ箱に入ってしまうんです。
参照元のサイト単位で見れば chatgpt.com という行は確認できますが、「AI検索全体でどれだけ来ているか」を1つの数字として見ることはできません。月次で報告する形にはなりません。
そこで、AI検索サービスだけを切り出した独自の分類を作ります。 これを「カスタムチャネルグループ」(自分で作れる、独自の振り分けルールのことです)と呼びます。
設定手順
GA4に登録したサイトの設定(「プロパティ」と呼びます)に対して、内容を変更できる権限(編集者以上の権限) が必要です。
ステップ1:チャネルグループの画面を開く
管理 → データの表示 → チャネルグループ を開きます。デフォルトのチャネルグループと、作成済みのグループが一覧で表示されます。
ステップ2:新しいグループを作る
新しいチャネルグループの作成 をクリックします。デフォルトのグループがコピーされた状態で始まります。
グループ名を入力します。「AI検索を含む分類」など、あとから見て用途が分かる名前にしてください。
ステップ3:AIアシスタント用のチャネルを追加する
新しいチャネルの追加 をクリックし、チャネル名に「AIアシスタント」と入力します。
条件は次のように設定します。
- 何を見るか(ディメンション):参照元
- 条件:パターンに一致(正規表現=複数の文字列パターンをまとめて指定できる書き方、を使います)
- 値:後述のパターン
ステップ4:並び順を変える
ここが最も間違えやすい箇所です。
トラフィックは、グループ内で上から順に見ていって、最初に条件が一致したチャネルに分類されます。 つまり「AIアシスタント」が「参照」より下にあると、AI検索からの流入は先に「参照」に吸い込まれ、いつまでも0件のままになります。
並べ替え をクリックし、「AIアシスタント」を「参照」より上へドラッグしてください。オーガニック検索より上に置く構成もあり得ます。
ステップ5:保存する
グループを保存 をクリックします。
ステップ6:レポートで確認する
集客 → ユーザー獲得 または トラフィック獲得 を開き、プライマリディメンションに作成したチャネルグループを指定します。
カスタムチャネルグループは過去にさかのぼって適用されます。 作成した瞬間から、過去のデータも新しい分類で見られます。
公式サンプルの正規表現には落とし穴があります
チャイ
さっき言ってた「公式のサンプルをそのまま使うと危ない」って、どういうことなんですか?
ズッキーニ
Googleの公式ヘルプには、AIアシスタント用のサンプルとしてこういう設定例が載ってるの。
^.*ai|.*\.openai.*|.*chatgpt.*|.*gemini.*|.*gpt.*|.*copilot.*|.*perplexity.*|.*google.*bard.*|.*bard.*google.*|.*bard.*|.*.*gemini.*google.*$
ズッキーニ
問題は先頭の部分。これ、「ai」という2文字を含む参照元すべてに一致しちゃうんよ。 実際にこのパターンで判定してみた結果を見せるね。
| 参照元 | 公式サンプル | 期待する結果 |
|---|---|---|
| chatgpt.com | 一致 | 一致(正しい) |
| perplexity.ai | 一致 | 一致(正しい) |
| gemini.google.com | 一致 | 一致(正しい) |
| mail.google.com | 一致 | 一致してはいけない |
| hotmail.com | 一致 | 一致してはいけない |
| daily.co.jp | 一致 | 一致してはいけない |
ズッキーニ
`mail` にも `hotmail` にも `daily` にも「ai」の2文字が含まれるでしょ。Gmailのリンクから来た人が、AIアシスタント経由としてカウントされちゃうの。社名やサービス名に「ai」を含むドメインは無数にあるから、この設定のまま運用すると、AI検索の流入数が実態より大きく出るんだ。数字を経営会議に出す場面では、そのまま使わないでね。
推奨する正規表現
ドメインを列挙し、完全一致に近い形にします。
^(chatgpt\.com|chat\.openai\.com|.*\.openai\.com|perplexity\.ai|.*\.perplexity\.ai|copilot\.microsoft\.com|.*\.copilot\.microsoft\.com|gemini\.google\.com|claude\.ai|.*\.claude\.ai|edgeservices\.bing\.com)$
同じ判定を実行すると、上の表で「一致してはいけない」としたドメインはすべて除外され、AI検索サービスだけが残ります。
ただし、この書き方には維持の手間があります。 各社ともドメインを変更することがあり、新しいサービスも出てきます。設定後も、レポートの「参照」チャネルに見慣れないドメインが増えていないかを月に一度は確認し、必要に応じて追加してください。
取りこぼしと過大計上のどちらを避けるかという選択です。数字を対外的に出すのであれば、取りこぼす側に倒すほうが安全だと考えています。
知っておくべき制限
公式ドキュメントに記載されている制限のうち、実務で効いてくるものです。
- 通常のプランでは、この独自の分類は2つまでしか作れません(GA4の上位有料プラン「360」では5つ)
- 1つの分類の中に作れるチャネル数は50まで
- BigQuery(データをまとめて分析するための外部サービス)への連携機能では使えません
- 削除すると元に戻せません。 削除したグループを使っていたレポートやオーディエンスは、ディメンションが使用不可になります
- チャネルの定義は大文字と小文字を区別しません
上限が2つと少ないため、思いつきで作らず、何を分けたいかを決めてから作ることをおすすめします。
設定したあとに見るべきもの
チャイ
設定できたら、たくさん数字が見えるようになりますか?
ズッキーニ
ううん、そこは覚悟しておいてね。AI検索からの流入は、想像よりはるかに少ないのが普通なの。数十件、場合によっては1桁ってこともあるよ。これは設定が間違ってるんじゃなくて、AI検索の性質なんだ。ユーザーは回答を読んだ時点で用が済むから、引用されてても、クリックは発生しないの。うちのサイトの実測でも、AI検索由来と思われる検索クエリで順位1〜6位を取りながら、クリックは0件だったよ。
チャイ
じゃあ、この数字はあんまり意味がないんですか……?
ズッキーニ
そんなことないよ。AI検索からの流入数をAEOの主指標に置くのは適切じゃないけど、別の使い道があるの。流入があった場合、それは質の高い訪問である可能性が高いんだ。AIがすすめたうえで、それでも詳しく知りたいと判断して来た人だからね。件数が少なくても、そこからの成約率は見る価値があるよ。見るべき主指標についてはAEOの効果測定で扱ってるから、あわせて読んでみてね。
GA4だけで、AI検索経由のコンバージョンまで見て、AEO対策の効果測定はできますか?
結論は、「流入とコンバージョンの分離まではGA4だけでできる。ただし、その先の会社単位・商談単位まで追いかけるにはCRM(顧客情報や商談の進捗を管理するシステムのことです)と組み合わせる必要がある」です。
ここまで説明したカスタムチャネルグループを作れば、「AIアシスタント」チャネル経由のセッション数だけでなく、そこから発生したコンバージョン(お問い合わせや資料請求など、GA4に「キーイベント」として登録した成果のことです)も、他のチャネルと同じように集客レポートで確認できます。ここまでは追加費用なしで、GA4の標準機能の範囲でできます。
ただし、GA4だけで分かるのは「セッションの数」までです。そのセッションがどの会社から来たものか、あとで商談になったかどうかは、GA4だけでは追えません。 特にBtoBでは、AI検索を見た人がその場では問い合わせず、あとで名刺交換や別の経路から商談化するケースが珍しくないため、GA4のセッション数の増減と、実際の商談の数は簡単には結びつかないのです。
そこを埋めるために、当社はAEO(AI検索最適化)支援のオプションとして「AI検索可視化」という仕組みを提供しています。AEO基盤の契約とは別に、これだけを単独で契約することはできません。AEO支援(月額350,000円)にオプションとして追加する形で、合計月額450,000円になります。Bing側の被引用データ・AEO測定ツール・Google Search Console・GA4・CRMという5つのデータを1枚のダッシュボードにまとめ、AIに引用された回数から、そこ経由の流入、訪問した企業、CRM上の商談化までを1本の線でたどれるようにする仕組みです(企業名が分かるのは、法人の固定回線からアクセスがあった場合に限られます)。
詳しくはAI検索可視化、事例を交えた紹介はAI検索の成果を測る仕組み「CONNECTUS」のご紹介をご覧ください。
まとめ
GA4でAI検索からの流入を分けて見るには、カスタムチャネルグループを1つ作り、参照元の正規表現で「AIアシスタント」チャネルを定義します。並び順を「参照」より上にすることを忘れないでください。
公式ドキュメントのサンプル正規表現は、ai の2文字を含むドメインを広く拾います。Gmailやhotmailまで一致するため、ドメインを列挙する形に書き換えることをおすすめします。
そして、出てきた数字の読み方に注意してください。AI検索の流入は少なく出ます。それが正常です。
AEO対策の全体像はAEO対策とは?SEOとの違い・メリット・始め方、当社の支援内容はAEO(AI検索最適化)支援をご覧ください。現状の把握は無料AEO診断から始められます。ご相談はお問い合わせより承ります。
FAQよくあるご質問
Q. GA4でAI検索からの流入はどこで見られますか?
初期設定のままでは専用の項目がなく、「参照」チャネルの中に他のサイトからの流入と混ざって入っています。分けて見るには、管理 → データの表示 → チャネルグループ でカスタムチャネルグループを作り、参照元が各AIサービスのドメインに一致する条件で「AIアシスタント」チャネルを定義します。作成後は 集客 → ユーザー獲得/トラフィック獲得 のレポートで、そのチャネルグループをディメンションに指定して確認します。
Q. 設定にはどれくらい時間がかかりますか?
10分程度です。作業自体は、既存のチャネルグループをコピーしてチャネルを1つ足し、並び順を変えて保存するだけです。GA4のプロパティに対する編集者以上の権限が必要になります。カスタムチャネルグループは過去にさかのぼって適用されるため、作成した時点から過去のデータも分けて見られます。
Q. Googleの公式ドキュメントにある正規表現をそのまま使ってよいですか?
そのままの使用はおすすめしません。公式のサンプルは先頭が「.*ai」となっており、「ai」という2文字を含む参照元を広く拾います。実際に検証すると、mail.google.com(Gmail)やhotmail.comのほか、社名に ai を含む一般企業のドメインまで「AIアシスタント」に分類されました。ドメインを列挙して完全一致に近い形で書くほうが安全です。
Q. どのAIサービスのドメインを入れればよいですか?
主要なものは chatgpt.com、chat.openai.com、perplexity.ai、copilot.microsoft.com、gemini.google.com、claude.ai です。ただし各社ともドメインを変更することがあるため、設定後もレポートの「参照」チャネルに見慣れないドメインが増えていないかを定期的に確認し、必要に応じて追加してください。
Q. AI検索からの流入がほとんどありません。対策に意味はないのですか?
流入が少ないこと自体は珍しくありません。AI検索ではユーザーが回答を読んだ時点で完結するため、引用されていてもクリックは発生しないためです。流入数はAEOの主指標には向きません。見るべきなのは引用の有無と引用されたページ数で、この数値の測り方は別の記事で扱っています。
Q. ChatGPTなどAI検索からの流入やコンバージョンをGA4で計測して、AEO対策の効果測定まで一括でできるツールはありますか?
流入とコンバージョンの分離までは、ここで説明したGA4のカスタムチャネルグループだけで可能です。追加費用はかかりません。ただし、そのセッションがどの会社から来たか、あとで商談になったかまで追いかけるにはCRMとの連携が必要で、GA4だけでは分かりません。当社はAEO支援のオプションとして「AI検索可視化」を提供しており、被引用からAI検索経由の流入・訪問した企業・CRM上の商談化までを1枚のダッシュボードで追えるようにしています(AEO支援 月額350,000円に追加する形で、合計月額450,000円。単独では提供していません)。
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出典・執筆:株式会社トライエッジ/中野 三四郎(代表取締役CEO)。 2026年8月24日公開/2026年9月25日更新。