HubSpotのブログ記事にFAQ構造化データを追加する方法
HubSpotのブログ記事にFAQPage構造化データを実装する手順を6ステップで解説します。記事ごとのヘッドHTMLにJSON-LDを貼る方法、コピペで使えるテンプレート、実装で失敗しやすい5つの箇所、リッチリザルトテストとSearch Consoleでの検証方法まで、AEO支援を行う認定パートナーがまとめました。
HubSpotで構造化データを入れる場所は「記事ごとのヘッドHTML」です
HubSpotのブログ記事にFAQ構造化データを入れる方法は複数ありますが、記事ごとの「設定 > 詳細設定 > ヘッドHTML」にJSON-LDを直接貼り付けるのが最も確実です。テンプレートの改修も、追加ツールの導入も要りません。慣れれば1記事5分程度で終わります。
WordPressならプラグインで済む作業のため、「HubSpotでは構造化データを入れられない」と諦めてしまう例を実際によく見かけます。入れられます。場所を知らないだけです。
この記事では、トライエッジが自社の記事に実際にFAQ構造化データを実装してきた手順を、そのまま公開します。
Q. なぜAI検索でFAQ構造化データが効くのですか?
AIが「答えの単位」を切り出せるようになるからです。
ChatGPTやPerplexity、Google AI Overviews、Microsoft Copilotは、ページを読み込んで「質問と、それに対応する答え」を探します。本文に「よくある質問」と書いて質問と答えを並べるだけでも読者には伝わりますが、機械から見ると他の段落と区別がつきません。
FAQ構造化データは、どこが質問で、どれが対応する答えなのかを確定させるものです。引用されるかどうかは、AIがそのページから答えの単位を取り出せるかどうかで決まります。
なお、トライエッジが自社サイトを調査した2026年8月上旬の時点では、サイト全体の約530ページのうちFAQ構造化データを持つページは60ページ、全体の11%にとどまっていました。実装済みのつもりでも実際には入っていない、という状態は珍しくありません。まず現状を確認することをおすすめします。
Q. 実装の手順を教えてください
ステップ1:記事のFAQを5問決める
ここが実質的な作業の中心です。実装作業そのものは難しくありません。
- 質問は読者が実際に使う言葉で書く。 「本機能の制限事項について」ではなく「無料版だと何ができないの?」
- 答えを一般論にしない。 手順・数値・条件など、読者がそのまま使える情報を必ず1つ以上入れる
- 5問前後が目安。 3問未満では構造化する意味が薄く、10問を超えると1問あたりの密度が落ちます
- 本文に書いていない内容をFAQだけに書かない。 構造化データの内容はページ上に表示されている必要があります
ステップ2:本文にFAQセクションを表示させる
構造化データは「ページに書いてあることの機械可読な写し」です。先に本文へFAQセクションを実装してください。
JSON-LDだけを入れて本文にFAQが無い状態は、Googleの構造化データに関するガイドライン違反にあたり、手動による対策の対象になり得ます。ここを飛ばすと、リッチリザルトも表示されません。
ブログエディタで記事末尾(まとめの直前)にH2見出し「よくあるご質問」を置き、質問を太字、答えを本文段落として書きます。
ステップ3:JSON-LDを組み立てる
後述のテンプレートに、ステップ1で決めた5問を流し込みます。つまずきやすいのは次の3点です。
"@type": "Question"のnameに質問文、acceptedAnswerのtextに答えを入れる- 答えの中で改行したい場合は
<br>を使う。生の改行コードはJSONとして壊れます - 答えの文中に引用符がある場合は
\"とエスケープする
ステップ4:記事のヘッドHTMLに貼り付ける
- HubSpotにログインし、マーケティング > ウェブサイト > ブログを開く
- 対象の記事を開く(スラッグで検索すると早いです)
- 右上の設定をクリック
- 詳細設定タブを開く
- ヘッドHTMLの入力欄に、
<script type="application/ld+json">タグごと貼り付ける - 保存し、記事を更新する
既にヘッドHTMLに何か入っている場合は、消さずに追記してください。 トラッキングコードやcanonical指定が入っていることがあります。逆に、以前に入れた古いFAQPageが残っている場合は、必ず削除してから貼り直します。同じページに同じ型のスキーマが2つあると、どちらが正なのか判断できません。
ステップ5:リッチリザルトテストで検証する
Googleのリッチリザルトテストに記事URLを入力し、FAQPageが検出されていることとエラーが0件であることを確認します。
よく出るのは「ページに表示されていないコンテンツが含まれています」という警告です。これはステップ2を飛ばした場合に出ます。本文にFAQを表示させれば解消します。
ステップ6:Search Consoleで数日後に再確認する
リッチリザルトテストが見ているのは「今この瞬間のHTMLが正しいか」だけです。実際にGoogleが認識したかどうかは、Search Consoleの「拡張 > よくある質問」レポートで数日から2週間後に確認します。ここに記事が計上されて、はじめて実装完了です。
コピペ用テンプレート
【 】 の部分を書き換えて使ってください。質問を増減する場合は { "@type": "Question" ... } のブロックごとコピーし、最後のブロックの後ろにだけカンマを付けない点に注意します。
<script type="application/ld+json">
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "FAQPage",
"mainEntity": [
{
"@type": "Question",
"name": "【質問1】",
"acceptedAnswer": {
"@type": "Answer",
"text": "【答え1】"
}
},
{
"@type": "Question",
"name": "【質問2】",
"acceptedAnswer": {
"@type": "Answer",
"text": "【答え2】"
}
}
]
}
</script>
手順を解説する記事にはHowToを使う
「〜する方法」という操作手順の記事には、FAQPageよりHowToが適します。
<script type="application/ld+json">
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "HowTo",
"name": "【記事タイトル】",
"description": "【記事の概要を1〜2文で】",
"step": [
{
"@type": "HowToStep",
"name": "【ステップ1の見出し】",
"text": "【ステップ1の説明】"
},
{
"@type": "HowToStep",
"name": "【ステップ2の見出し】",
"text": "【ステップ2の説明】"
}
]
}
</script>
Q. 実装でつまずきやすいのはどこですか?
自社の記事で実装を進めるなかで、繰り返し発生したのは次の5つでした。
1. 本文にFAQが無いままJSON-LDだけ入れる 最も多いミスです。ガイドライン違反であり、リッチリザルトも表示されません。
2. 古いスキーマを消さずに追記する 同一ページに同じ型が2つあると、処理そのものが放棄されます。貼り替える際は既存を先に削除します。
3. JSONの文法エラー 末尾の余分なカンマ、閉じ忘れの波括弧、エスケープしていない引用符。この3つでほぼ全てです。貼り付け前にリッチリザルトテストのコード入力モードで検証すると手戻りがありません。
4. FAQの答えが一般論で終わっている 「状況によって異なります」「ご相談ください」だけの答えは、実装としては正しくても引用される価値がありません。実装の正しさと、引用のされやすさは別の話です。
5. 全記事で同じFAQを使い回す 同じ質問と答えが複数ページに存在すると、どのページを引用すべきか判断できず、結果としてどのページも選ばれません。
Q. あわせてやっておくべきことはありますか?
メタディスクリプションの見直しをおすすめします。構造化データを触るのと同じ設定画面で編集できるため、まとめて対応するほうが効率的です。
文字数は140〜160字が目安です。これより短いと情報が足りず、長いと途中で切られます。記事の結論が最初の1文に入っているかどうかも確認してください。
まとめ
HubSpotでのFAQ構造化データの実装は、記事の「設定 > 詳細設定 > ヘッドHTML」にJSON-LDを貼るだけです。技術的な難所はありません。
難しいのは実装ではなく、引用される価値のあるFAQを5問書くことのほうです。テンプレートは用意しました。あとは、自社の読者が本当に知りたい質問を5つ選べるかどうかにかかっています。
自社の記事を優先順位をつけて改善した具体的な進め方は自社の記事150本をAEO対応した記録、成果が出るまでの時間の見立てはAEO対策の効果は4〜9ヶ月目に谷が来るにまとめています。HubSpotの導入・運用についてはHubSpot導入支援、AI検索対策の全体像についてはAEO対策をご覧ください。用語の定義は用語集に、自社サイトの現状把握は無料AEO診断で対応しています。
FAQよくあるご質問
Q. HubSpotの無料版でも構造化データは入れられますか?
ブログ機能が使えるプラン(Marketing Hub Starter以上、またはContent Hub)であれば、記事ごとの「設定 > 詳細設定 > ヘッドHTML」から入れられます。無料のCRMのみの契約ではブログ機能そのものが使えないため、この方法は使えません。
Q. テンプレート側にまとめて入れることはできますか?
技術的には可能ですが推奨しません。FAQの内容は記事ごとに異なるべきもので、テンプレートに共通のFAQPageを入れると全記事が同じ質問と答えを持つことになり、どの記事を引用すべきかAIが判断できなくなります。テンプレートに入れるべきなのは、OrganizationやBreadcrumbListなどサイト全体で共通の情報を持つスキーマです。
Q. 構造化データを入れれば、AIに引用されるようになりますか?
構造化データは必要条件であって十分条件ではありません。引用されるかどうかは記事の中身が「答えとして使えるか」で決まり、構造化データはそれを機械が誤解なく読み取れる形にするものです。中身が一般論のままでは、正しく実装しても引用は増えません。
Q. FAQPageとHowToは両方入れてもいいですか?
記事の性質に応じてどちらか一方を選んでください。操作手順を解説する記事にはHowTo、概念の説明や比較を扱う記事にはFAQPageが適します。両方の実装も技術的には可能ですが、どちらを主として扱うかが不安定になるため、明確な理由がない限り避けたほうが無難です。
Q. 記事数が多く、手作業で入れるのが現実的ではありません。
全記事に一律で入れる必要はありません。流入と商談への貢献が見込める記事から優先順位をつけ、上位の数十本に絞って着手するのが現実的です。トライエッジは自社の記事約150本を対象に優先度を3段階に分け、上位から順に対応しました。
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出典・執筆:株式会社トライエッジ/濱津 舞(AEO/CRM・MA 導入・運用)。 2026年8月18日公開。