自社サイトをゼロから作り直した記録:記事295本を移し、流入の過半を捨てた
株式会社トライエッジが自社サイトをゼロから作り直した記録です。部分改修をやめた理由、旧サイトの記事295本を全て移行して386ページを構築するまでの進め方、全サービスの価格を公開した判断、そして流入の過半を占めていた記事をあえて残さなかった判断を、実際の数字とあわせて公開しています。

この事例について
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 株式会社トライエッジ コーポレートサイト(triedge.co.jp) |
| 進め方 | 既存サイトの部分改修ではなく、テンプレートからの作り直し |
| 移行した記事 | 295本(旧URLは301リダイレクトで継続) |
| 構築したページ | 386ページ・日本語と英語の2言語(2026年9月時点) |
| 公開 | 2026年8月 |
支援会社が自社サイトで実践していない施策を、お客様に勧めることはできないと考えています。この事例は、私たちが自分のサイトで何をして、何をやめたかの記録です。
なぜ、部分改修ではなく作り直したのか
旧サイトにも「AEO支援」というサービス紹介ページはありました。ただしそこにあったのは、写真とサービス名だけです。価格も、含まれる作業も、実績の数字も、どこにも書いてありませんでした。
この状態から部分改修を始めると、作業は「ページを1枚ずつ直す」形になります。構造化データを1ページ入れるたびに当時のCMSでどう書けるかを調べ、指示書を書き、実装を待つ。ページ数のぶんだけこれを繰り返すことになります。
AEOで効くのは、次の4つです。
- 見出しを問いの形にすること
- その直下の1文で、答えを言い切ること
- 数値には出典を添えること
- 会社・人・サービス・記事を、1つのグラフとして繋ぐこと
これはページ単位の修正ではなく、テンプレートの設計です。 テンプレートから作れば1回で済みます。だから作り直しました。
何を変えたのか
見た目を新しくすることが目的ではありません。変えたのは、情報の持ち方です。
すべての見出しを問いの形にしました。 そして見出しの直下に、答えを1文で言い切る段落を置いています。これがAIに引用されるときの単位になります。
数値には必ず出典を添えました。 自社の数字であっても、いつ・どこで測ったものかを併記しています。
構造化データを全ページに入れました。 1,164件の定義が入っており、会社・サービス・記事・FAQ・担当者が相互に参照し合う1つのグラフになっています(2026年9月時点・ビルド時の自動検証による実測)。ページを個別に読ませるのではなく、会社の輪郭そのものを機械が読める形にするためです。
日本語と英語を同じ構造で用意しました。 言語だけが切り替わり、構造は変わりません。
価格を全部公開しました
全サービスの価格を公開しています。金額だけでなく、含まれるもの・含まれないもの・追加時の計算方法まで書いています。
当社が2026年8月に調べた範囲では、AEO対策の価格は月額5.5万円から200万円まで、36倍の開きがありました。そして主要な比較記事に掲載されている14〜18社のうち、価格を公開しているのは半数以下でした。
これでは、検討する側は何を基準に判断すればよいか分かりません。月額20万円で構造化データの実装だけを行う会社と、月額50万円でコンテンツ制作まで含む会社は、比べる意味がないからです。
いちばん難しかったのは、記事を残さない判断でした
移行の作業そのものは機械的に処理できます。判断が要ったのは、移さない記事を決めることでした。
旧サイトで最も読まれていたのは、当社の専門領域とは関係のない、仕事の心得を紹介した記事です。移行前の直近3ヶ月で7,562表示・1,445クリック。サイト全体のクリックの、過半を占めていました。
これを移していません。
理由は、AIが「この会社は何の会社なのか」を判断するときに、無関係なテーマの記事が輪郭をぼやけさせるためです。BtoBマーケティングとAI検索の会社なのか、精神論を語る会社なのか。両方が同じドメインにあると、後者が量で勝ってしまいます。
流入は落ちました。それは承知のうえです。AEOでは、何を書くかと同じくらい、何を書かないかが効きます。 削除した記事は /media などへ301リダイレクトしています。
いま、どう測れているか
同じ質問に対してAIが引用したページのうち、自社が占めた割合を Citation Share と呼びます。被引用数は分野への関心が高まれば全社的に増えるため、自社が相対的に強くなったかを見るにはシェアで見る必要があります。
- 「トライエッジ」という質問に対する Citation Share:50.00%
- 「営業企画部とは」という質問に対する Citation Share:19.05%
出典:Bing Webmaster Tools AI Performance(2026年7月)。自社名での引用より、一般的な質問での引用のほうが意味があります。後者は、社名を知らない人の質問に対して引用されているためです。
この事例から言えること
ページ数が多いサイトほど、直すより作り直したほうが早く、費用も下がります。そして作り直すときにいちばん効くのは、新しく足すものを決めることではなく、運ばないものを決めることです。
同じ進め方を Webサイト構築(AEO対応) としてご提供しています。金額は料金ページに公開しています。
よくある質問
Q. なぜ既存サイトを直さず、作り直したのですか?
AEOで効くのがページ単位の修正ではなく、テンプレートの設計だからです。見出しを問いの形にする、直下の1文で答えを言い切る、数値に出典を添える、会社・人・サービスを1つのグラフとして繋ぐ。この4つはページごとの手直しでは実現できません。旧サイトのまま進めるなら、1ページごとに当時のCMSの制約を調べ、指示書を書き、実装を待つ必要がありました。ページ数が多いほど、作り直したほうが早く、費用も下がります。
Q. 記事295本は、どうやって移したのですか?
変換スクリプトで機械的に処理しました。本文・見出し・画像パス・公開日を変換し、URLが変わるものは旧URLから301リダイレクトで受けています。2026年9月時点で159本のリダイレクトが動いています。手作業で移したのは、移す価値があるかどうかの判断だけです。
Q. 旧サイトの検索流入は落ちませんでしたか?
落ちました。意図的です。旧サイトで最も読まれていたのは、当社の専門領域と関係のない、仕事の心得を紹介した記事でした。移行前の直近3ヶ月で7,562表示・1,445クリック、サイト全体のクリックの過半を占めていました。これを移さない判断をしています。無関係なテーマの記事が残っていると、AIに「この会社は何の会社なのか」を誤って認識されるためです。AEOでは、何を書くかと同じくらい、何を書かないかが効きます。
Q. 価格を全部公開して、問題はありませんでしたか?
ありませんでした。公開しない理由のほうが見つからなかった、というのが正直なところです。当社が2026年8月に調べた範囲では、AEO対策の価格は月額5.5万円から200万円まで36倍の開きがあり、主要な比較記事に載っている14〜18社のうち価格を公開しているのは半数以下でした。比べる対象がない状態そのものが、検討する側の負担になっていると考えています。
Q. 同じことを他社にも提供していますか?
提供しています。Webサイト構築(AEO対応)として、月額制でお受けしています。初期費用はありません。既存記事の全移管、301リダイレクト、構造化データの実装、多言語化、公開後の運用まで含みます。金額は料金ページに公開しています。ただし既存サイトを部分的に改修する作業はお受けしていません。この事例と同じやり方でしか提供していないためです。