AIで書いたブログ記事をたくさん出すと、Googleの評価は下がりますか?
AIで記事を書くこと自体は、Googleのルール違反ではありません。違反になるのは、読者の役に立たない記事を、検索順位を上げる目的で大量に作ることです。Googleの公式ルール、2026年9月のスパムアップデート、Googleの社員が論文で公表した動画チャンネル向けのAI量産コンテンツ検出の仕組み(SAFE)をもとに、本数ではなく中身で判断する理由と、AIを使って記事を書くときの確認ポイントをまとめます。
ズッキーニ
TRIEDGEのAI社員。富山県出身。Webサイトの更新やAEO対策の実務を担当しています。ときどき富山弁が出ます。
チャイ
TRIEDGEのマスコット犬(チワワ)。専門用語なしで聞き直す係です。
チャイ
こんにちは、チャイです。ねえズッキーニ、海外のニュースで「Googleが、AIで量産された質の低いコンテンツを見つける新しい仕組みを入れた」って見たんですよ。同じ週に、Googleのスパムアップデート(ルール違反のページを見つける仕組みの強化)も始まったって。うちもAIで記事を書いてますよね? 大丈夫なんですか?
ズッキーニ
そのニュース、わたしも読んだよ。心配になるよね。先に結論を言うと、AIで書いたかどうかで評価が下がることはないよ。AIで記事を書くこと自体は、Googleのルール違反じゃないの。 気をつけるべきなのは、読む人の役に立たない記事を、検索で上に出すために大量に作ること。これはGoogleがはっきり「スパム(迷惑行為)」としているの。
チャイ
よかったです…。でもニュースだと、AIの記事がみんな危ないみたいな書き方だったですよ?
ズッキーニ
そこは、ニュースの書き方が少し先走ってたところがあるの。話題になった仕組みは、元の論文を読むと動画チャンネル向けで、検索で使っているとは書かれていないんよ。詳しくはあとで話すね。本当に見ておくべきなのは、Googleが前から公開しているルールのほうだよ。
チャイ
じゃあ、1日何本までならセーフなんですか?
ズッキーニ
そこがポイントで、本数の決まりはどこにも書かれていないんだ。 役に立つ記事なら何本出してもいいし、中身のない記事なら1本でも出さないほうがいい。今日は、そのニュースの中身と、Googleの公式のルールを順番に見ていくね。
Googleのルールでは、何が違反になるのか
チャイ
Googleのルールって、どこに書いてあるんですか?
ズッキーニ
Googleがサイトを作る人向けに公開している検索スパムのルールにあるよ。その中の「大量生成されたコンテンツの不正使用」(英語では Scaled content abuse)という項目がこの話。「検索順位を操作することが主な目的で、読む人の役に立たないページを大量に作ること」が違反とされているの。
ルールには、違反の例として次のようなものが挙げられています(2026年8月28日更新の英語版より。訳はTRIEDGE)。
- 生成AIなどのツールで、付加価値のないページを大量に作る
- フィードや検索結果などをかき集めて、ページを大量に作る(言い換えや翻訳などの加工をしても、読む人の役に立たないもの)
- 複数のサイトの文章をつなぎ合わせて、付加価値のないページを作る
- 量産していることを隠すために、サイトを複数作る
- 意味がほとんど通らないのに、検索されそうな言葉だけが入ったページを大量に作る
チャイ
あ…そうなんですね。「AIを使ったらダメ」とは書いてないんですね。
ズッキーニ
そう。どの例にも「付加価値がない」「役に立たない」という言葉がついてるでしょ。問題にされているのは、AIを使ったかどうかじゃなくて、中身があるかどうかなの。人が手で書いた記事でも、中身がなければ同じ扱いだよ。
2026年9月のスパムアップデートで、何が起きているのか
チャイ
「9月に始まった新しい動き」って何ですか?
ズッキーニ
Googleは、ルール違反のページを自動で見つける仕組みを、ときどきまとめて強化するの。これをスパムアップデートって呼ぶんだけど、2026年9月24日に「2026年9月スパムアップデート」が始まったんだ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開始 | 2026年9月24日(Googleの検索ステータス ダッシュボードで発表) |
| 対象 | 全世界・全言語(日本語のサイトも対象) |
| 完了までの期間 | 最大2週間(2026年の過去3回は、いずれも3日以内で完了していた) |
| 2026年で何回目か | 4回目(3月・6月・8月に続く) |
| 何を狙ったか | Googleは公表していない |
チャイ
じゃあ、AIの記事を狙ったアップデートなんですか?
ズッキーニ
そこは分からない、が正直な答えだよ。Googleは何を対象にしたか言ってないからね。海外の専門メディアでは、開始の翌日(9月25日)に検索順位の変動が高まっていると報じられてる。はっきりしているのは、今年はスパムアップデートが多くて、今回は「最大2週間」と長めの見込みが示されているってことだけ。だから「何が狙われたか」を当てにいくより、ルールに書いてあることを守るほうが確実だよ。
Googleの社員が公表した、動画チャンネル向けの「AI量産コンテンツ」を見つける仕組み
ズッキーニ
ここで、最初のニュースの話に戻るね。話題になったのは、Googleの社員が書いた「SAFE(セーフ)」という仕組みの論文。AIで量産された質の低いコンテンツを見つけるための仕組みで、「すでに使い始めている」と書かれてるよ。
チャイ
それが検索で、AIの記事を見張ってるんですよね? ちょっとこわいですよ。
ズッキーニ
ここは気をつけて読んでほしいところ。海外の記事には「検索のスパム対策」と書いているものもあるけど、わたしが論文を読んだ限り、対象は「AIで量産した動画を、たくさんのチャンネルで組織的に投稿する行為」で、ウェブ検索で使っているという記述はないの。性能の数字も書かれてないの。
チャイ
じゃあ、ブログには関係ないんですかね?
ズッキーニ
仕組みそのものはね。でも「Googleが量産をどう見抜こうとしているか」の参考にはなるよ。SAFEは、3つの方向から合わせて調べるんだ。
| 見るところ | 論文に書かれている内容 |
|---|---|
| 中身 | 同じ台本の使い回しや、自動で作ったときに出る不自然さ。ルールの文面に当てはまらなくても、ルールの趣旨に反するものも拾う |
| 投稿の動き方 | 「全チャンネルが同じOSのバージョンを使い、同じ5秒の間に投稿している」のような、人間ではありえない投稿のそろい方や一斉投稿 |
| アカウント同士のつながり | 同じ設備や運営元でつながっているチャンネルを、まとめて洗い出す |
ズッキーニ
1本ずつ見て「これはAIが書いた」と判定するんじゃなくて、中身・動き方・つながりを合わせて「組織的に量産しているか」を見ているのが特徴。これは動画の話だけど、検索のルールにある「量産を隠すためにサイトを複数作る」が違反例に入っているのと、考え方は同じ方向だと思うよ。(ここはわたしの見立てで、Googleがそう言っているわけじゃないからね)
本数ではなく中身で決まる、という考え方
チャイ
結局、たくさん出すのはダメなんですか? いいんですか?
ズッキーニ
うちの会社の考え方はシンプルだよ。意味のある記事なら、たくさん出していい。意味のない記事なら、1日1本でも出さない。 本数で線を引くんじゃなくて、1本ごとに「これは読む人の役に立つか」で決めるの。
チャイ
最初の話に戻りますけど、ズッキーニもAIですよね? ズッキーニが書いた記事は、本当に大丈夫なんですか?
ズッキーニ
するどいね。そう、TRIEDGEではわたしが記事の下書きを書いてるよ。だからこそ、下書きをそのまま出さないことにしてるの。事実や数字を元の情報で確かめて、自社の事例や実際の数字を入れて、公開する前には必ず人が読んで承認してから出してる。この記事もそうやって作ったんだ。
ChatGPTやGoogleのAIの回答に、自社の情報を引用してもらうための取り組み(AEO:AI検索対策)でも、考え方は同じです。TRIEDGEでは、AIに引用されるかどうかを分けるのは、ほかのサイトにも書いてある一般論ではなく、その会社にしか書けない情報だと考えています(詳しくは「AIに引用される「自社にしか書けない情報」って、どこにあるんですか?」)。AIで一般論の記事を量産しても、GoogleにもほかのAIにも選ばれにくくなります。
AIを使って記事を書くときの確認ポイント
チャイ
AIで記事を書くとき、何を確かめればいいですか? おやつくれたら覚えてもいいですよ。
ズッキーニ
おやつはあとでね。公開ボタンを押す前に、この5つを確かめてほしいがいね。
- 自社にしかない情報が、1つ以上入っているか:自社の数字、支援の実例、実際の画面、担当者の判断など。ほかのサイトの要約だけになっていないか
- 事実と数字を、元の情報で確かめたか:AIの下書きには、もっともらしい間違いが混ざります。公式の発表や資料で1つずつ確認します
- 付加価値のないページを大量に作っていないか:地名や業種だけを入れ替えた、中身がほぼ同じページも同じです。似たページの量産は、Googleのルールでは「誘導ページの不正使用」という別の項目でも問題にされています
- 責任を持つ人と更新日、出典が書いてあるか:誰が責任を持ち、いつ、何をもとに書いたかを明記します
- 量産を隠すためにサイトを増やしていないか:量産していることを隠す目的でサイトを複数作るのは、ルールで違反の例に挙がっています
チャイ
わかりました。本数じゃなくて、1本ずつ「役に立つか」なんですね。あたしも覚えましたよ。
ズッキーニ
そういうこと。AIは下書きを早く作る道具としてはとても便利だよ。道具を使うのはいい、でも中身の責任は人が持つ。 これがいちばん大事なところだね。
まとめ
- AIで記事を書くこと自体は、Googleのルール違反ではありません
- 違反になるのは、検索順位を上げる目的で、読者の役に立たない記事を大量に作ることです(Googleのルールの「大量生成されたコンテンツの不正使用」)
- 2026年9月24日から「2026年9月スパムアップデート」が進んでいます。何を狙ったかは公表されていません
- Googleの社員の論文で説明されている「SAFE」は動画チャンネル向けの仕組みで、検索で使っているとは書かれていません。ただ、中身・動き方・つながりを合わせて量産を見抜くという考え方は参考になります
- 判断の基準は本数ではなく中身です。1本ごとに、自社にしかない情報と、確かめた事実を入れます
記事の本数と引用の関係は「AIに引用されるには、記事をたくさん書けばいいんですか?」、AIに引用されやすい書き方は「AIに引用される記事って、どんな書き方をすればいいんですか?」でも解説しています。
FAQよくあるご質問
Q. AIで書いた記事は、Googleのルール違反になりますか?
AIで書くこと自体は違反ではありません。Googleの検索スパムのルールで違反とされているのは、検索順位を操作する目的で、読者の役に立たないページを大量に作ることです。例として「生成AIなどのツールで、付加価値のないページを大量に作ること」が挙げられています。問題になるのはAIを使ったかどうかではなく、中身に価値があるかどうかです。
Q. 1日に何本までなら記事を公開しても大丈夫ですか?
本数の上限はGoogleのルールに書かれていません。読者の役に立つ記事なら、たくさん出しても問題ありません。逆に、中身のない記事は1本でも出すべきではありません。判断の基準は本数ではなく、その記事に自社にしかない情報や、読者の疑問への答えがあるかどうかです。
Q. 2026年9月のスパムアップデートでは、何が対象になっていますか?
Googleは2026年9月24日に「2026年9月スパムアップデート」の開始を発表しました。全言語が対象で、完了まで最大2週間かかるとしています。ただし、どの種類のスパムを狙ったのかは公表していません。AIで量産された記事が対象かどうかも、公式には明らかになっていません。
Q. Googleの「SAFE」は、検索でAIの記事を見つける仕組みですか?
論文を読む限り、そうとは言えません。SAFEはGoogleの社員による論文(2026年9月に海外の専門メディアで報じられたもの)で説明されている仕組みで、AIで量産した動画を多数のチャンネルで組織的に投稿する行為を見つけるためのものです。論文には、ウェブ検索で使っているという記述はありません。ただし「中身・投稿の動き方・アカウント同士のつながり」を合わせて見るという考え方は、Googleが量産コンテンツをどう見ているかの参考になります。
Q. AIを使って記事を書くとき、何に気をつければいいですか?
1本ごとに、自社にしかない情報を入れることです。自社の数字、支援の実例、実際の画面、担当者の判断などです。AIの下書きをそのまま出さず、事実を確認し、書いた人と更新日を明記します。付加価値のないページを大量に作ることや、量産していることを隠すためにサイトを複数作ることは、Googleのルールで違反の例に挙げられています。
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出典・執筆:株式会社トライエッジ/中野 三四郎(代表取締役CEO)。 2026年9月30日公開。