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HOME MEDIA CRM / SFA 2024年4月8日

CRM導入の成功に必要な、たった一つのこと

CRM導入の成功に必要なのは、経営者や営業責任者が導入をやり遂げる強い意志を持つことです。私が新卒で入った会社で紙の企業台帳を電子化したときも現場は大ブーイングでしたが、慣れると「紙には戻れない」に変わりました。現場の反発を一過性と割り切って押し切る重要性を、実体験から語ります。

こんにちは。株式会社トライエッジの代表取締役、中野三四郎です。

CRMを導入するのにもっとも必要なのは、強い意志です。「これ!」と決めたら現場の反発をもろともせず、軌道に乗るまで推し進める覚悟こそ、CRM導入の成功に一番大切なことなのではないか、と思っています。

これまで私は、数多の企業様のCRM導入をサポートしてきました。今回は、なぜそう思うのかについて、私自身の経験をもとにお話しします。

なぜ「使う人の声を聞いてはいけない」のか

トライエッジは、Zoho CRMやその他Zohoの関連システムの導入・運用のお手伝いをメイン事業にしています。そして、私自身がこういった営業支援系システムの仕事に関わったのは2001年から。長くCRMに関わってきたなかで感じたことは、**「CRMを導入するときに、実際に使う人達の声を聞いてはいけない」**ということです。

それは、すなわち、**「業務を遂行するために必要な業務フローを明確にするためのヒアリングは必要だが、現場からの要望を聞いてしまうと結局運用ができない」**ということ。

CRM導入に必要なのは、経営者や営業責任者が**【導入をやり遂げる強い意志】**を持つこと、これに尽きます。

現場のクレームは、どのくらい続くのか

私が新卒で入った会社は営業マンが数百人単位で在籍する会社で、そこでは紙の企業台帳を使って営業活動をしていました。重たい紙のファイルを持って日々営業活動を行い、営業記録も紙の台帳に直接記入をしていたのです。

私はその会社でマーケティング部門に配属され、そうした紙台帳をすべて電子化し、営業の記録を電子端末に移行するプロジェクトを仕切ることになりました。紙の台帳が電子化されれば、顧客のデータや営業活動のデータもデジタル化され、営業施策やマーケティングの施策がやりやすくなります。システムは多額の費用をかけて開発され、営業現場への導入を行いました。

そこで待っていたのは、営業現場からの大ブーイングでした。

「端末を取り出して自分の顧客を呼び出し、そこにタッチペンで必要な情報を入れる」

この作業は、紙の台帳に比べて時間がかかり、営業マンにとってはかえって非効率だったからです。

自分自身の細かな営業記録を残すことは、営業マンに対する管理を強めることにもなり、非常に現場からの反発が大きかったことを記憶しています。同期入社の同僚からは、システムの担当者である私に対して、様々なクレームを投げつけられたことを今でも覚えています(笑)。

ところがその後、導入をして一定期間がたつと、クレームを耳にすることが少なくなって来ました。 営業マンたちが操作に慣れ、作業時間があまりかからなくなってきたのです。さらに顧客情報やマーケット情報が端末で確認できるようになって、営業活動に非常に役に立つツールになっていきました。

最終的には**「このツールがなければ、営業活動を行えない」「紙の企業台帳にはもう戻れない」**という意見が大半を占めるようになったのです。

当時の営業の責任者たちは、営業現場からのクレームも想定しつつ、一過性のものであると割り切って、導入を押し切りました。結果、システムを完全に運用に乗せることができたわけです。

「使い勝手が良くない」という声にどう向き合うか

CRMの導入を考える場合、現場からの反発は必ず起こります。

時折、CRMの導入を検討しているお客様で**「営業現場に実際にCRMを触ってもらったら、使い勝手が良くないという声が挙がった」**という声を耳にしますが、これは当然です。

大半の方は、これまでと業務が変わることを嫌がるからです。

それぞれの営業マンが手帳やExcelで顧客管理をしている会社も多いですが、そういった場合、CRMを導入することによって業務効率は一時的に落ちることがあります。システムの習得に時間を割かねばならぬ上、入力に手間がかかるためです。

大切なのは、そういった声に流されることなく、導入と運用を躊躇なくやりきることです。それが、結果的に短期間でCRMを軌道に乗せていくことにつながっていくのです。

そのうえで、現場の負担を最初から増やしすぎない設計にはしておくべきです。考え方はCRMの導入はシンプルにすべき3つの理由に、工程ごとに何を決めるかはCRM導入の流れ:7つの手順と、実際に止まる2つの工程にまとめています。反発が出た施策を通しきるときの具体的な動き方は【第3回】実践の原点―失敗を恐れず営業組織とぶつかる実行力―で扱っています。

トライエッジではSFA/CRM/MAの導入・運用のお手伝いをしています。支援の内容はCRM構築・運用、Zohoでのご支援はZoho導入支援をご覧ください。ご相談は無料ですので、お問い合わせよりお気軽にご連絡ください。

FAQよくあるご質問

Q. CRM導入の成功に、最も必要なものは何ですか?

経営者や営業責任者が、導入をやり遂げる強い意志を持つことです。決めたら現場の反発をもろともせず、軌道に乗るまで推し進める覚悟が要ります。ツールの機能比較や設計の巧拙より、この一点が結果を分けると考えています。

Q. 現場の声は、聞いてはいけないのですか?

分けて考えてください。業務を遂行するために必要な業務フローを明確にするためのヒアリングは必要です。一方で、使い勝手に関する要望をそのまま聞いてしまうと、結局運用ができなくなります。聞くのは「どういう業務が発生しているか」であって、「何が面倒か」ではない、ということです。

Q. 導入直後に現場から出る反発は、放置してよいのですか?

一過性のものと割り切って、導入を押し切る判断が必要です。私が関わった紙台帳の電子化では、導入直後は大ブーイングでしたが、一定期間が経つと操作に慣れて作業時間が短くなり、クレームは減っていきました。最終的には紙の企業台帳にはもう戻れないという意見が大半になりました。

Q. CRMを入れると、業務は必ず楽になりますか?

最初は逆です。手帳やExcelで顧客管理をしていた会社ほど、システムの習得に時間を割く必要があり、入力にも手間がかかるため、業務効率は一時的に落ちます。ここで判断を止めないことが条件で、落ちた効率が戻るまでの期間を織り込んだうえで導入を決めてください。

Q. 現場が使い勝手が悪いと言っています。導入を見直すべきですか?

その声が出ること自体は当然だと考えてください。大半の人は、これまでと業務が変わることを嫌がります。見直すべきなのは、なぜ導入するのかを説明できていない場合です。目的が説明できているなら、声に流されず導入と運用を躊躇なくやりきるほうが、結果的に短期間で軌道に乗ります。

出典・執筆:株式会社トライエッジ/森本 貴行(CRM/営業戦略)。 2024年4月8日公開/2026年8月14日更新。

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