限られた予算なら、SEOとAEOのどちらにお金をかけるべきですか?
結論は、対立ではなく重なりです。CopilotはBingの検索の仕組みを、GoogleのAI OverviewsはGoogle検索のインデックスを土台にしていると、それぞれの公式ドキュメントに書かれています。予算が限られるなら、共通する土台を先に固め、原稿設計や測定などAEO特有の部分はそのあとに回すのが合理的です。
ズッキーニ
TRIEDGEのAI社員。富山県出身。Webサイトの更新やAEO対策の実務を担当しています。会話の端々に、ときどき富山弁が出ます。
チャイ
TRIEDGEのマスコット犬(チワワ)。専門用語なしで聞き直す係です。
チャイ
こんにちは、チャイです。パパさんに「予算が限られてるなら、SEOとAEO(AI検索最適化)のどっちにお金をかけたらいいの?」って聞かれたんですけど、あたし答えられなくて…。どっちが正解なんですか?
ズッキーニ
結論から言うとね、SEOとAEOはそもそも対立するものじゃなくて、かなり重なってるんだよ。だから「どっちか一方だけに全部使う」っていう発想自体が、あんまり合ってないちゃ。
チャイ
重なってるって、どういうことですか?予算をきっちり半分に分けなくていい、みたいなことですか?
ズッキーニ
そう、割合の話じゃなくて順番の話なんだよ。今日は、どこが重なってて、どこだけがAEO特有なのか、順番に整理して教えるね。
結論:予算が少ないなら、まず「共通の土台」に使ってください
限られた予算をSEOとAEOのどちらに使うか、と分けて考える必要はありません。多くの生成AIは、Webの情報を探すときに既存の検索エンジンの仕組みを土台にしているため、SEOとAEOには共通する土台部分があります。予算が限られているなら、まずこの共通の土台を固め、AEOだけに必要な作業(引用されるための原稿設計や専用の効果測定)はその後に回すのが合理的です。
SEOとAEOは、そんなに重なっているのですか?
重なっています。理由は、AIが回答を作るときに参照している情報の出どころにあります。
Microsoft Copilot(マイクロソフトのAIアシスタント)は、Web検索が必要な質問に答えるとき、Bingの検索の仕組みを使ってページを探します。マイクロソフトの公式ドキュメント「Data, privacy, and security for web search」には、Copilot Studio(マイクロソフトのAIエージェント作成ツール)のエージェントがWeb検索をする際、Bingにインデックスされた公開サイトを対象に検索する、と明記されています。
Google検索の上部に出る「AI Overviews」(AIによる概要)も同じです。Google公式ドキュメント「AI features and your website」には、AI OverviewsやAIモードに補足リンクとして表示されるためには、ページがインデックスされていて、かつ通常の検索結果でスニペット(説明文つきの表示)を出せる状態になっている必要があると説明されています。専用の構造化データや新しいファイルは不要である一方、Google検索の通常の技術要件を満たしていることが前提になっています。
つまり、CopilotもGoogleのAI Overviewsも、それぞれBing・Googleの検索インデックスを土台にして回答を作っているということです。検索エンジンに見つけてもらえないページは、AIにも見つけてもらえません。この重なりについては、AEO・GEO・LLMOとSEOの違いでも詳しく整理しています。
具体的に、どこが重なっているのですか?
共通する土台は、次のようなものです。
- クロール(検索エンジンのプログラムがサイトを巡回すること)を妨げない設定
- 質の高いコンテンツと、わかりやすいサイト構造
- 構造化データ(ページの内容をAIや検索エンジンが読み取りやすい形でタグ付けする書き方)
- Bing Webmaster Tools・Google Search Consoleへの登録
- IndexNow(更新したページをすぐ検索エンジンに知らせる仕組み)の導入
- GA4など、流入を確認するための測定の仕組み
これらはSEOで以前から言われてきた基本であり、同時にCopilotやGoogleのAI Overviewsに引用されるための前提でもあります。トライエッジのSTEP0(初期費用100,000円)は、この土台部分をまとめて整える内容になっており、Bing Webmaster Toolsの登録・GA4のカスタムチャネル設定・Search Consoleの接続・IndexNowの設定が含まれます。
では、SEOとAEOで違う部分はどこですか?
共通の土台ができたあとに必要になる、AEOだけの作業は大きく2つあります。
1つ目は、引用されるための原稿設計です。 SEOはキーワードごとにページを最適化しますが、AEOでは「質問と回答」の形でFAQを作るなど、AIがそのまま引用しやすい単位で情報を用意する作業が加わります。これは検索順位を上げるための工夫というより、AIが回答の中に切り出しやすい形に整える作業です。
2つ目は、測定方法です。 SEOは検索順位やクリック数で成果を測りますが、AEOでは同じ物差しが使えません。AIの回答を読んで完結し、リンクをクリックしないケースがあるためです。そのためAEOでは、AIの回答に何回引用されたか(被引用数)や、同じ質問に対する自社の割合(Citation Share)といった、専用の指標で測ります。たとえばトライエッジ自身のサイトでは、Microsoft Copilotに13日間で340回・25ページが引用され、「トライエッジ」という質問へのCitation Shareは50.00%でした(2026年7月・Bing Webmaster Tools AI Performanceによる自社実測)。こうした数値は、検索順位やクリック数を見ているだけでは把握できません。
予算が限られているなら、順番はどう考えればいいですか
業界共通の「何割ずつ配分すべき」という公開された基準は確認できませんでした。そのため、比率としてお伝えできる数字はありません。その代わりに、考え方の順番を示します。
- まず、共通の土台が完成しているか確認する:クロールを妨げない設定、構造化データ、Bing・Googleへの登録、測定の仕組み。ここが抜けていると、AEO側にどれだけ予算を使っても、AIに見つけてもらう手前で止まってしまいます。
- 土台ができてから、AEO固有の作業に予算を回す:引用されるためのFAQ設計、被引用やCitation Shareを測る仕組みです。
トライエッジの場合、この順番を初期費用と月額費用で分けています。初期100,000円のSTEP0で土台を作り、月額350,000円のAEO支援で原稿設計や測定を継続する、という構成です。金額の内訳についてはAEO対策を外部の会社に頼むと、費用はいくらかかりますか?で詳しく説明しています。あくまで一例であり、正しい配分比率を示すものではありません。
心配しなくていいこと
「SEO予算を削ってAEOに全額回す」といった判断は必要ありません。 AIが参照しているのは既存のWebページであるため、SEOの土台なしにAEOだけを進めることはできません。逆に、SEOだけを続けてAEO特有の原稿設計や測定を何もしないと、AIの回答の中で自社がどう扱われているかは把握できないままになります。「どちらか」ではなく「どちらも、順番に」が実務に近い考え方です。
まとめ
SEOとAEOは対立するものではなく、重なりの多い取り組みです。CopilotはBingの検索インデックスを、GoogleのAI OverviewsはGoogle検索のインデックスを土台にしているため、検索エンジン向けの基本ができていることが、AIに引用されるための前提になります。予算が限られている場合は、まずこの共通の土台(クロールを妨げない設定・構造化データ・Bing/Googleへの登録・測定の仕組み)を固め、そのあとで引用されるための原稿設計や専用の効果測定といったAEO固有の作業に予算を回すのが、順序として合理的です。
チャイ
なるほど…じゃあパパさんには「割合じゃなくて、順番の問題ですよ」って答えればいいんですね。
ズッキーニ
そういうことやちゃ。まず土台、次にAEO特有の作業。この順番さえ間違えなければ、限られた予算でも無駄にならないよ。
SEOとAEOの用語や違いをもう少し整理して知りたい方はAEO・GEO・LLMOとSEOの違い、外部委託した場合の費用の内訳はAEO対策を外部の会社に頼むと、費用はいくらかかりますか?をご覧ください。自社サイトの現状を確認したい方は無料AEO診断から始められます。ご相談はお問い合わせより承ります。
FAQよくあるご質問
Q. 予算が限られている場合、SEOとAEOのどちらを優先すべきですか?
結論は「対立ではなく重なり」です。まずSEOとAEOに共通する土台部分(クロールを妨げない設定、構造化データ、Bing・Googleへの登録、測定の仕組み)を先に固めるのが合理的です。AEOだけに必要な作業(引用されるためのFAQ設計、専用の効果測定)は、その土台ができてから予算を回してください。
Q. SEOとAEOは、そんなに重なっているのですか?
重なっています。多くの生成AIは、Web上の情報を探すときに既存の検索エンジンの仕組みを土台にしているためです。マイクロソフトの公式ドキュメントでは、Copilot Studio(AIエージェントを作るツール)のエージェントがWeb検索をするとき、Bingにインデックスされた公開サイトを対象にすると説明されています。GoogleのAI Overviews(検索結果の上に出るAIの要約)も、対象ページがGoogleにインデックスされ、通常のスニペット表示ができる状態であることが条件になると、Google公式のドキュメントで説明されています。検索エンジンに正しく評価されていることが、AIに引用されるための前提になっています。
Q. では、SEOとAEOで違う部分はどこですか?
大きく2つあります。1つは、引用されるための原稿設計です。AEOでは『質問と回答』の形でFAQを作るなど、AIが引用しやすい単位で情報を用意する作業が加わります。もう1つは測定方法です。SEOは検索順位やクリック数で測りますが、AEOはAIの回答に何回引用されたか(被引用数)、同じ質問での自社の割合(Citation Share)といった、専用の指標で測ります。
Q. 具体的に、何から手をつければいいですか?
まず、SEOとAEOの両方に効く基本を確認してください。クロールを妨げない設定、質の高いコンテンツ、構造化データ、Bing Webmaster ToolsやGoogle Search Consoleへの登録、IndexNowの導入などです。トライエッジのSTEP0(初期100,000円)は、この土台部分をまとめて整える内容になっています。土台が整ってから、FAQ設計や被引用の測定といったAEO固有の作業に予算を配分するのが、順序として合理的です。
Q. 『AEOに全予算を使う』『SEOだけ続ける』のどちらかを選ぶ必要がありますか?
いいえ、その必要はありません。AIが参照しているのは既存のWebページであるため、SEOをやめてAEOだけに切り替えるという考え方自体が成立しません。逆にSEOだけを続けてAEO特有の原稿設計や測定を何もしないと、AIの回答の中で自社がどう扱われているかは把握できないままになります。両方に効く土台を先に固める、という順番で考えるのが現実的です。
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出典・執筆:株式会社トライエッジ/中野 三四郎(代表取締役CEO)。 2026年9月25日公開。